ひらがな館
本日8月23日は台風20号が近畿を直撃する見通しだったため定時で退勤し、京阪出町柳駅に着いたのが20時30分。こんな早い時刻に帰れるのは久しぶりで、今まで行けなかった西院にある中華料理店を訪問したかったのですが、このままでは風雨ともシャレにならない感じでした。幸い、風は強めなものの雨は降っておらず、原付を走らせながら“弁当でも買って帰るか…”と、「02:華祥」の向かいにある東大路通と御蔭通の交差点のお弁当屋さんへ。
まだ雨は降りそうな感じでもなかったので、王将でも行こうかな〜と御蔭通を北進すると、目の前になつかしのカジュアルレストラン「ひらがな館」が営業中でした。20代の頃はたまに行っていて、今でもお店の前はよく通っているものの、20年以上ご無沙汰しているお店です。行かなかった理由は、常に学生で賑わっていたから。お店の前を通るたび、キラキラした若者が笑顔で食事を楽しんでいる様子を見て、もうオッサンの行く店ではないと妬ましく思っていたからです。
しかし今日は台風、店内はまばらで管理人より年配のシニアダンディーが一人で食事中。これはチャンス!と、駐輪場に原付を停め、店内に入ってみました。
アルバイトでしょうか、世が世であればこんな娘が管理人にいてもおかしくない、かわいらしいお嬢さんがお出迎え。これだけでもテンションが上がります。店内を見渡すと、昔と変わらない当時はオシャレに感じた店内に学生時代を思い出して(心の中で)嗚咽する管理人。
泣いていても始まらないのでメニューを見ます。昔から多種多彩なハンバーグやメンチカツが人気でした。しかし何となく気乗りせず、「白身魚のムニエル」¥900もいいなぁ…でも今日のランチはフィッシュバーガーだったしなぁ…「海老フライ」¥900もいいなぁ…でも娘(アルバイトのお嬢さん)に“パパ、こどもみた〜い”と笑われるとイヤだなぁ…なんて妄想全開で眺めていると見つけました、「ポークチーズ焼き」¥900。名前でだいたい想像がつく料理ですが、ノンアルコールビールのお供に最適そうなので、娘(アルバイトのかわいいお嬢さん)に注文。ちなみに料理には、サラダ、ライス、お味噌汁が自動的についてきます。気立てのいい娘です。
まずはサラダ。サウザンアイランドドレッシングのスタンダードなサラダですね。
そして「ポークチーズ焼き」。さぁ、ノンアルコールビールで喉を潤し、食べてみましょうか。
…何これ?
「ポーク」も「チーズ」も「焼き」も見当たらない「ポークチーズ焼き」。いや、よく見るとポークはあります。しかしポークが霞むほどの、大量の野菜。しかも野菜などの具材が、スープ的なものに浸ってるし。人生46年、食通でもグルメでもありませんが、メニューを見ればおおよその見当はつく年齢と思っていました。こんなに予想をはずしたのは、一時の気の迷いとは言え民主党に投票して日本が変わると予想した9年前以来です。
上に乗っている野菜を箸でつまみ上げると、下から豆腐がこんにちは。野菜、豆腐、チーズ、ポークがコンソメだしで蒸し焼きにされている料理のようです。まず、キャベツやブロッコリー、ジャガイモなどの野菜がおいしい。野菜の甘味とポークやコンソメの旨味がよく出ています。トロトロのチーズにからまった薄切りポークにも滋味深い味が染みこんで、決してしょっぱくはないものの、ノンアルコールビールにもライスにもよく合う洋風の味わいです。
洋食は管理人が最もよく食べる料理ジャンルのハズなのですが、こんな料理は今まで食べたことがありません。自宅で再現しても、ほぼ間違いなくまずい料理になると断言できます。でも食べてみると不思議においしく、さすがは創作洋食で有名なお店だと、その実力にとても驚きました。
このように、メニューを見ただけでは味を想像できない、一筋縄ではいかないお店です。そんな創作洋風定食を味わってみたい方は、ぜひ「ひらがな館」までお越しください。運がよければ、管理人の娘(名前も知らないまったくの他人ですが)が、かわいらしい笑顔でお出迎えしてくれるかも知れませんよ。
[2018年8月23日訪問]
= ひらがな館 =
●住所…京都市左京区田中西樋ノ口町44
●TEL…075-701-4164
●定休日…火曜日
●備考…店内禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは京都グルメマップ『ひらがな館』を検索してください。
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