鶏割烹 鳥匠
管理人の地元である下鴨エリアは住宅街で、飲食店はあまり多くありません。それでも下鴨神社が世界遺産に登録されてこともあり、特にラーメン店が増えてきました。しかし、少ないながら昔から営業されている飲食店も存在し、現在まで続いている店舗はレベルの高いお店が多いように感じます。今回はそんな昔からある飲食店の中から、「鶏割烹 鳥匠(とりかっぽう とりしょう)」に伺いました。
19時到着。22時まで営業されていますが、20時を過ぎるとお客さんで混雑することも多く、万全を期して少し早い目に訪問します。北大路通と下鴨本通の交差点を西へ200mほど歩いたところにあり、最寄駅の地下鉄「北山駅」から1km以上あるため、アクセスが便利とは言えません。市バスなら「洛北高校前」のバス停から徒歩2分程度ですので、市バスの利用をおすすめします。では入店してみましょう。
1階はカウンター席のみのこじんまりとしたカウンター割烹形式のお店です。人数が増えると2階も開放されます。ちょっと頑固そうな大将と本日3月2日はバイトの学生1名で切り盛りされていました。もちろん調理から接客まですべて大将が応対されます。場所柄、常連客が多い印象で、今回は知人と2名で伺ったのですが、一見のお一人様でも全然大丈夫です。ではメニューを確認してみましょう。
手頃な価格設定も人気の秘訣です。京都の繁華街にあるカウンター割烹形式のお店で飲み食いすると、お一人様¥5,000を超える場合も多いと思いますが、こちらは普通に利用してもお一人様¥3,000前後。アルコール類をガブガブ飲む方はその限りではありませんが、それでも十分手頃だと思います。まず、「皮ポン酢」¥500とノンアルコールビールを注文しました。
お通しとして「鶏スープ」と「大根と湯葉の煮物」が出されます。この「鶏スープ」が絶品!鶏の濃厚なスープにショウガの風味と塩味、そしてほんのりとした甘みがたまりません。管理人もたまに鶏ガラでスープを作るのですが、この甘みの正体がわかりませんでした。大将に尋ねようかとも考えたものの、大将がバイト学生君を叱っているところだったので空気を読んでやめておきます。「大根と湯葉の煮物」は京都のおばんざいといった薄味の滋味深い味わいで、食事のオープニングとしては最高のお通しです。
「皮ポン酢」は歯ごたえのいい鶏皮とポン酢、小口ネギ、一味の味わいが調和した一品です。鶏皮にありがちな脂の臭みはまったくありません。ビールにもよく合いますが、飲める方なら日本酒もおすすめです。ぬる燗か冷やとの組み合わせが特にすばらしい相性のように感じました。次に名物の1つ「名代鳥みぞれ」¥900をいただきます。
焼いた鶏にたっぷりの大根おろし、薬味の針ショウガ、千切りのミョウガとニンジン、小口ネギが天盛りにされ、ポン酢ベースのタレでいただく名物料理です。鶏肉の濃厚な旨味が大根おろしと薬味、ポン酢でさっぱりといただけます。しかもボリューム満点。お一人様なら「名代鳥みぞれ」と焼鳥2種ぐらいで十分満足できるのではないでしょうか。コスパにも優れたツマミに最適な鶏料理だと思います。ではいよいよ焼鳥の「串盛合せ(五本)」¥800を注文しましょう。
左から「かわ焼」「ずり焼」「とりねぎ焼」「つくね焼」「きも焼」で、「かわ焼」「ずり焼」は塩、「とりねぎ焼」「つくね焼」「きも焼」はタレでいただきます。クセのある鶏皮や砂ズリは強めに塩が効いていて、その個性的な味わいをしっかりと感じられる味わい。タレはクドさのない軽い味わいで、ネギマとつくね、レバーそれぞれの芳醇な風味がより引き立つ焼鳥に仕上がっています。さすがは鶏専門店だけはある、鶏のさまざな部位の旨味を楽しめる焼鳥盛合せです。
〆に「親子丼」¥800を注文してしまいました。こちらのお店、実はランチタイムも営業されていて、「親子丼」をはじめ「そぼろ丼」¥700などを提供されています。管理人が勝手に名物と認定しているのが「親子丼」で、トロトロの玉子と鶏肉、青ネギのハーモニーはスペシャリテと呼ぶにふさわしい逸品。普段の推し丼は他人丼ですが、こちらでは熟練の技が光る「親子丼」をぜひ味わってみてください。
本日は残念ながら焼鳥「ぼんじり焼(2本)」¥400が売り切れでした。しっかりとしたプリプリ食感は食べて損はありませんので、もし売り切れてなければ食べていただきたいと思います。下鴨神社の参拝や京都府立植物園の散策など、近隣まで来られた方は訪問してみてはいかがでしょうか。夜の利用をお考えの方は、念のため予約された方がいいかも知れません。鶏料理専門店で気軽に鶏三昧を味わえますよ。
[2019年3月2日訪問]
= 鶏割烹 鳥匠 =
●住所…京都市左京区下鴨西本町27-5
●TEL…075-712-1715
●定休日…木曜日
●備考…店内禁煙
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「鶏割烹 鳥匠」で検索してください。
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