昭和9年の創業から時代を見つめ続ける喫茶店

喫茶店・カフェ編

築地

管理人は喫茶店やカフェが大好きで、学生時代のアルバイト先はもちろん喫茶店。現在でもほぼ毎日どこかの喫茶店やカフェでコーヒーを飲んでします。子どもの頃から父や祖父母に連れられていて喫茶店に馴染み深かったこともありますが、管理人が喫茶店好きとなった原点は、四条河原町にある喫茶店「築地(つきじ)」で間違いありません。

かつて近くに駸々堂という大型書店があり、中学生ぐらいから駸々堂で新刊の文庫本を買って「築地」でコーヒーを飲みながらの読書がたまの贅沢だったというピュアな文学少年でした。年を少しずつ重ねるうちにデートのキラースポットとして利用するなど徐々に薄汚れていき、人の心をどんどん失って最終的に黒ギャルと食べ物だけを愛するバケモノとなってその生涯を終えようとしています。気を取り直して店内へ入ってみましょう。

このクラシカルな佇まい、このアンティークな内装。もう平成も終わる2019年に、ここだけは歴史の教科書か何かで見た大正時代のカフェーが残っていて、この店内を見るだけでも訪問する価値はあると思います。実際の創業は1934年(昭和9年)で85年の歴史をもつ由緒正しき喫茶店です。BGMは“ドラクエ?”と錯覚しそうなクラシック音楽。店員さんからメニューを渡されますが、すぐに注文を聞かれるやいなやメニューを下げられてしまい撮影はできませんでした。ムースケーキやチョコレートケーキなどのスイーツもありますが、こちらでは真夏でもない限り“ホットコーヒー”を注文してください。

こちらのコーヒーは生クリーム入りがデフォルトの「ウインナーコーヒー」¥650が名物。そして普段、コーヒーに砂糖は入れませんが、2つある角砂糖のうち1つだけ入れてよくかき混ぜる。それが30年以上通っている管理人が導き出した、「築地」のウインナーコーヒーを最もおいしく飲む方法です。まぁ、細かいことはあまり気にせず好きに飲めばいいと思います。芳醇な香り、重厚かつ濃厚で旨味と苦味の調和が取れたコーヒーは、人生でベスト5に入るクオリティです。イヤなこと、ツライこと、ミジメなこと、ついさっき聞いた人の名前など、すべて洗い流してくれる官能的な1杯がここにあります。

少年時代にはじっくりと読書ができるほどゆったりとした時間が流れていたこのお店も、いつの頃からか30分程度で追い出されそうになる長居できない接客スタイルへと変化しました。おそらく情報誌などのメディアで取り上げられるようになり、お客さんの回転を上げないといけなくなったからでしょう。かつてはシニア男性、イメージ的には文系の大学教授のような方々が多い客層だったのが現在は若い女性ばかりになっていて、久しぶりの訪問だったこともあり、かなり驚きました。店内の雰囲気とコーヒーの味は間違いなく京都を代表する喫茶店ですので、観光がてらにぜひお立ち寄りいただき、築地のコーヒーを思う存分ご堪能ください。

[2019年3月3日訪問]

築地
●住所…京都市中京区河原町四条上東入
●TEL…075-221-1053
●定休日…木曜日
●備考…店内喫煙可
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「築地」で検索してください。

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