NuCUPCOFFEE
(ニューカップコーヒー)
どんなに怒っていても、どんなに落ち込んでいても、心穏やかになる。心のざわめきを鎮めてくれる魔法が、淹れたてのコーヒーにはあります。と、コーヒーショップの宣伝のような書き出しとなってしまいましたが、学生時代に喫茶店でアルバイトをしていた管理人にとって、朝一番に淹れるコーヒーの味はまさに至福の瞬間でした。現在でもコーヒーのおいしい店があると聞くと、必ず行って確認しています。そんな中、“出町桝形商店街においしいコーヒーが飲める喫茶店があるよ”と友人から聞かされ、今回伺ったのが「NuCUPCOFFEE(ニューカップコーヒー)」です。
河原町今出川の北西角、三菱UFJ銀行 出町支店の西隣にある小さなコーヒー専門店。実は出町桝形商店街の中でも行列ができ過ぎている和菓子店「出町ふたば」の向かいにあった「出町ランプ」というワインバーが、3年ほど前に現在地へ移転されたお店です。当時は夜の営業だけでしたが、移転後は昼も「NuCUPCOFFEE」として17時まで営業されており、18時からは「出町ランプ」として移転前と変わらずワインバーをされています。管理人は移転後、前は頻繁に通っていてお店の存在は知っていたものの、コーヒーは飲んだことがありませんでした。3月23日は土曜日にもかかわらず午前中だけ出勤していて、大阪の事務所近くでランチを済ませていたこともあり、おいしいコーヒーを求めて伺ってみることに。時刻は16時、早速店内へ入ってみましょう。
カウンターだけのコーヒー専門店らしい喫茶店です。昔からカフェを経営したいと常に妄想している管理人がほぼ理想とする内装に軽く嫉妬を覚えます。こんなお店で寡黙にコーヒーを淹れる管理人、カウンターはギャルで満席。ギャルから“マスター聞いてよ、カレシが〜”と愚痴をこぼされ、適当に相槌を打ちながら“男女の関係はコーヒーと同じ。苦味の方が多いけど、よく味わうといいところが見えてくるんやで”とイイこと風の話をして“マスター…”とギャルからホレられたい!管理人のカフェはギャル以外は出入禁止とします。2週間で潰れると思いますが。さて、妄想も収まったところでメニューを確認してみましょう。
ドリンクはほぼほぼコーヒーという硬派なラインナップ。紅茶やココア、アレンジコーヒーはもちろん、“ウォールナッツとチョコチップのクリームオレンジスムージー”などのチャラチャラしたメニューも当然ありません。これじゃギャルはおらんわ!とガッカリしながらフードメニューもチェックします。
カレーライスが2種類とトーストが2種類、そしてスイーツが4種類という、これまた硬派なメニューです。本来であれば「季節の野菜のカレー」¥880を食べたいところなのですがランチを食べた後だったため、今回はほろにがブレンド仕様の「カフェオレ ビター」¥500とどっしり濃厚な「ショコラテリーヌ」¥300を注文しました。
「ショコラテリーヌ」は四条烏丸にある町家カフェ「隈本総合飲食店 MAO」が作られたものだそうです。一口食べると生チョコの豊かな味わい。適度な甘みとほのかな苦味、コクのあるチョコレートのおいしさが、口いっぱいに広がる贅沢なスイーツです。チョコレート好きなら一度は試していただきたい逸品ではないでしょうか。これならストレートコーヒーにもよく合うと思います。
「カフェオレ ビター」は淹れたてだけのことはある芳醇な香りを楽しむことができるコーヒーです。濃厚ながらキレのあるタイプで、口当たりもまろやか。かなり深煎りの焙煎だとは感じるものの、全体的に調和の取れた奥深く立体的な味わいです。飲みながらついいつものクセでカフェオレを頼んでしまいましたが、ブレンドであればもう少しこちらのコーヒーの特徴がわかったような気がして後悔しています。
コーヒーへのこだわりが尋常ではないコーヒー専門店です。特にコーヒー好きな方なら、ストレートコーヒー各種を愉しんでみられてはいかがでしょうか。ストレートコーヒーに詳しくない方はブレンド各種をオススメします。コーヒー豆によって特に酸味と旨味がまったく異なりますので、通って飲み比べてみてもいいでしょう。出町桝形商店街の散策や、下鴨神社も徒歩圏内ですので、近くまで来られる機会がある方はぜひ足を伸ばして淹れたてのコーヒーで心の休息をされてみてはいかがでしょうか。
[2019年3月23日訪問]
NuCUPCOFFEE(ニューカップコーヒー)
●住所…京都市上京区三芳町163-1
●TEL…075-202-8050
●定休日…不定休
●備考…店内喫煙可
●ホームページ…http://www.nucupcoffee.com/
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