CAFÉ INDÉPENDANTS
(カフェ アンデパンダン)
京都市役所から御幸町通を南へ200mほど行くと、京都市登録有形文化財第2号に登録された「1928ビル」があります。その名のとおり1928年(昭和3年)に建築されたレトロビルで、もともとは大阪毎日新聞社(現:毎日新聞社)京都支局ビルとして使われていのだとか。現在、2階には新時代のアーティストの育成でも有名な「同時代ギャラリー」があるなど、ビル全体から現代アートの息吹が感じられます。その「1928ビル」の地下1階にあるのが「CAFÉ INDÉPENDANTS(カフェ アンデパンダン)」です。
深夜0時まで営業しているカフェで、アルコール類も豊富なことからダイニングバーとしても利用される人気店。立地的にも若者から近隣オフィスのミドル世代まで、さまざまなお客さんが夜遅くまで飲食を楽しんでいます。地下1階のお店へ向かう前に、店頭のメニューをご覧ください。
まず驚かされるのがメニューの幅広さ。カフェレベルではなく、まるでイタリアンやビストロのような本格的なメニューです。ちなみにランチタイムにはお得な限定メニューが多数用意されていますので、ランチ使いとしても重宝します。では早速ビルの中へ入ってみましょう。
ビルの中へ入ると、以前は1階にあった「同時代ギャラリー」を2階へ誘導する案内看板があります。アートかぶれ志向の方はそのまま2階へお上がりください。イート志向の管理人は階段を降りて地下1階をめざします。
かなり広い店内で、お一人様からグループまでさまざまな客層で夜遅くまで賑わっていました。“廃墟カフェ”と形容する人もいるほど、レトロモダンな内装です。ただ、個人的には“これは廃墟ではなくモダンアートなカフェ”だと思います。管理人の自宅近所に“本物の廃墟食堂”がありますので、あまり気は進まないのですが、人生のむなしさやはかなさを感じたときにでもいずれREPORTするかも知れません。さて、フード類のラストオーダーが22:30であまり時間がありませんので、「カフェラテ(アイス)」¥470と「フィッシュ&チップス」¥950、「牛ホホ肉のラグーソース/フジッリ」¥1,200を急いで注文しました。
まずは「カフェラテ(アイス)」が到着。さすがカフェだけあって、スチームミルクを使った本物のアイスラテです。コーヒーよりはミルク多めのタイプで、ミルクの濃厚な甘みが際立つアイスラテ。もう少しコーヒーを感じられる方が好みではあるのですが、夜遅くに飲むと眠れなくなるかも知れませんので、ちょうどよかったということにしておきましょう。次に「フィッシュ&チップス」がやってきました。
フリッターのような衣と白身魚(多分タラ)の組み合わせは本当によく合います。よく“イギリス料理はまずい”と聞きますが、「フィッシュ&チップス」は別ではないでしょうか。パセリとガーリックがほんのり香る、絶妙は塩加減のフリッターにはレモンとマヨネーズが唯一無二のソースです。ウスターソースでもデミグラスソースでも天つゆでも恐らくおいしくないでしょう。タラの淡泊ながら旨味がはっきりとわかる調理法であると改めて実感しました。ただし…お一人様で注文される場合は、「フィッシュ&チップス」だけでお腹がいっぱいになって眠たくなりますので、十分ご注意ください。最後に「牛ホホ肉のラグーソース/フジッリ」が運ばれてきました。
フジッリとはパスタの1種で、らせん状の独特な形状が特徴。この形状により、ソースとよくからむ味わいを楽しむことができます。ラグーソースは一般的にはミートソースと呼ばれるパスタ定番のソース。こちらでは牛ホホ肉を使い、トマト少なめで上質なビーフシチューのような味わいとなっています。
これはもうビストロや洋食店に匹敵するおいしさです。アルデンテに茹でられらフジッリと一緒に食べることで、牛ホホ肉の旨味がより感じられ、贅沢な気分となるパスタだと感心しました。
夜遅くに本格的なカジュアル西洋料理をいただけるカフェです。ドリンクやスイーツ類のラストオーダーは23:30ですので、コーヒーやケーキなどで〆ることもできます。レテロモダンな店内でアートの空気を感じながら、ちょっとだけ贅沢なディナーやランチを愉しまれてはいかがでしょうか。京都市内の中心部にあり交通も便利ですので、京都へ来られた際にはぜひ「1928ビル」まで足を伸ばしてみてください。
[2019年3月26日訪問]
CAFÉ INDÉPENDANTS(カフェ アンデパンダン)
●住所…京都市中京区弁慶石町56
●TEL…075-255-4312
●定休日…年中無休
●備考…店内喫煙可
●ホームページ…http://www.cafe-independants.com/
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