天ぷら 大江 【閉業】
※お知らせ※
「天ぷら 大江」が閉業されていることを確認しました。伏見稲荷近くの手頃で便利な人気店だっただけにとても残念に思います。おいしい天丼をいただき、ありがとうございました。
新元号「令和」に日本中が沸いた2019年4月1日。発表された1時間後の12:40、用事で京阪「伏見稲荷駅」にいました。伏見稲荷大社へと続く参道は、多種多様な国と地域の観光客の波と化しています。伏見稲荷大社と言えば“商売繁盛”の神様として有名ですが、管理人は40年近く参拝していません。もう“どうやってもお金持ちにはなれない”と悟りを開いていてムダだと諦めているからです。今回も参拝せずに、近くでランチにしようと目当てのお店へ向かっていたところ、「天ぷら 大江(てんぷら おおえ)」が目に入りました。
ランチタイムだけあって4名2組の行列ができています。管理人が去年2018年に伺った際は14時過ぎだったためか、混雑はしていたものの行列まではできていませんでした。最近天丼はすっかりご無沙汰だったこともあり少しだけ足を止めて眺めていると、6名グループが一挙に退店!これはチャンス、と行列の最後尾に並ぶとすぐに店内へ促され、ほとんど並ぶことなく入店することができました。
カウンター19席のみのお店です。天丼専門店ですが、内装は高級天ぷら店そのもの。観光客向け価格と思いきや、ちょっと高級な天丼専門店と変わらない価格設定となっていて安心です。しかもカウンター席だけですので、お一人様でも気兼ねなく利用できるのも高ポイント。調理担当の店長1名と給仕担当の女性1名だけで回されていますので提供時間が少しかかるものの、我慢できないレベルではありません。ではメニューを確認してみましょう。
一番人気は海老2尾とササミ、イカ、6種の旬野菜を楽しめる「天丼」¥1,500。旬の野菜をたっぷり味わえる「野菜天丼」¥1,200や春の香りが嬉しい「季節限定 天丼」¥1,800、「ざる蕎麦(天ぷら5種盛り)」¥1,500などもあり、メニューを選ぶのにかなり迷います。迷った時は王道を進むのが正解(名言風)ですので、今回は「上天丼(海老3尾、穴子半身、半熟卵、5種の旬野菜)」¥1,800を注文してみました。
圧巻です!!
このボリューム、そして天丼用に揚げられたコロモにクオリティの高さが感じられます。早速熱々のうちに野菜天ぷらからいただきましょう。ナス、シシトウ、舞茸、レンコン、タマネギと、どの野菜も上品に軽く揚げられていて野菜の旨味や滋味を十分に感じられます。丼ツユは甘めながら適度にかけられているので、クドさはまったくありません。サクサクと軽やかな味わいは、素材の確かさと天ぷらの調理技術の証と言えるでしょう。野菜天ぷらだけでもしっかりと満足できる逸品だと思います。しかしやはり野菜以外も味わいたい!いよいよ海老を食べてみましょう。
大ぶりの海老が3尾とはさすが上天丼です。カラリと揚げられた海老は思った以上に甘く、贅沢な気分を味わいことができます。穴子も最適な揚げ上がりで、文句のないレベル。そして半熟卵の天ぷらも卵の濃厚な味わいがご飯によく合います。全体的に丼タレが少なめに感じるのですが、天ぷらそのものの旨味を引き出すのに適切な量なのだと食べ進めるうちに気づきました。確かに一般的な天丼は、食べ進めるうちに丼タレの辛さが強まり飽きてしまいがち。しかしこちらの天丼は、軽くかけられた丼タレのおかげで最後まで天ぷら本来の味を愉しみながら完食することができました。
¥3,000〜¥4,000近くする高級な天ぷら割烹の天丼と比べても遜色のない味わいです。揚げ油も新鮮な綿実油などの植物油を使われていて、胃にもたれることもありません。チェーン店の天丼と比べれば倍以上の価格になりますが、それだけの価値がある天丼であると断言できます。伏見稲荷大社を参拝される方はなるべく買い食いを控えて、腹ペコの状態でこのボリューム満点の本格天丼を思う存分ご堪能ください。
[2019年4月1日訪問]
天ぷら 大江
●住所…京都市伏見区深草一ノ坪町12-2 久安ビル1F
●TEL…075-644-6650
●定休日…水曜日
●備考…店内禁煙
●ホームページ
コメント