京都人に愛される上州生まれのうどん店

和食編
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名代おめん 四条先斗町店
(おめん Nippon)

11月10日、日曜日だったこともあり知り合いからランチに誘われ四条大橋までやってきました。紅葉が比較的早いと言われる鴨川沿いでも、やっとチラホラと色づいてきたぐらい。

四条大橋から北へ向かって撮影
四条大橋から南へ向かって逆光を撮影

京都の紅葉は場所によっても異なりますが、おおむね11月下旬から12月中旬が目安です。それにしても四条大橋を往来する人の多さよ。京都を代表する繁華街であり歓楽街の祇園・先斗町・木屋町・四条河原町がすべて徒歩すぐ圏内であることから、繁華街巡りをする観光客が相当多いように感じます。当然、この辺りの名の知れた飲食店はランチタイムともなればどこも満席、行列は当たり前。管理人ひとりなら絶対に近づかないのですが、今回は知り合いのオゴリということですので行列でも訪問してみまいました。

四条大橋西詰にある「名代おめん 四条先斗町店(なだいおめん しじょうぽんとちょうてん)」、看板には「おめん Nippon」と書かれています。「名代おめん」は銀閣寺に本店があり、創業は1967年(昭和42年)と50年以上の歴史をもつうどん店です。京都市内に本店を含め3店舗あり、どのお店も地元の方や観光客で賑わっています。「名代おめん 四条先斗町店」はおそらく最近になって現在地に移転されたハズで、管理人がたまに伺っていた30年ほど前は四条寺町の京極一番街奥に店舗がありました。そこから現在地近くの西に移転されたところまでは覚えていたものの、こちらは初めて訪問します。11:45と12時前にも関わらずこの行列です。ただ店内は広いらしく、そんなに並ばず入れるのだとか。確かに15分ほど待っただけで店内へ案内されました。

まだ待つんかい!!

店内入口付近のイスに座ってさらに待ちます。待っている間にメニューが渡されるので熟読していると、5分ほどで2階へ案内されました。さすがに2階でもさらに待つということであれば、いくらオゴリでも帰ります。

無事に着席できました。もうこれでミッションは終了。ありがとうございました。ではうどんを食べて帰ります、では!というぐらいホッとしてしまいました。1階入口付近でメニューには目を通していたのですが、改めてメニューを確認してみましょう。

うどんにしてはお高めで贅沢系のメニュー構成です。しかしこの繁盛ぶり。管理人もこの辺りの空き店舗を探して飲食店を経営しようかと本気で考えてしまいました。ただ、このエリアの貸店舗の家賃はもの凄く高く、失敗したら莫大な借金を背負うことになります。20歳代だったら一攫千金を求めてチャレンジしてみようかと思わなくもないのですが、残念ながらアラフィフです。人生においてもうこれ以上、盛大な失敗は避けたい。1年半運営しているこのブログのレンタルサーバー料金ですらペイできていないのに、京都の繁華街で儲けられるとは思えません。先斗町での飲食店経営は諦め、今回は「おめん(冷)と季節料理のセット」¥2,050をオゴッていただきました。

まずは前菜の京風料理が到着。手前左が「柿の胡麻クリーム掛け」、手前右が「豆乳の温奴」、奥の皿の手前が「京生麩の味噌田楽」、同左が「蓮根団子の唐揚げ」、同右が「蓮根の竜田揚げ」です。京風料理と書かれていますが、寺院で提供される精進料理に限りなく近い料理ではないでしょうか。どの料理も丁寧に作られていて、薄味の中にもコクと旨味が感じられます。特に「柿の胡麻クリーム掛け」のおいしさには驚きました。一般的な柿と比べると甘くなく、そのほどよい甘さが濃厚な胡麻クリームと見事に調和しています。肉や魚はまったく使われていませんが、十分に満足することができました。

そしていよいよ「おめん(冷)」の到着です。写真の野菜と薬味は2人前ですのでお一人様で注文して“このブログと量が違うじゃないか!”とお店の方にイチャモンをつけないでくださいね。そしてこのブログたいがい胡散臭いのは認めますがインチキはしておりませんのであしからず。野菜と薬味はシイタケ、生麩、ホウレンソウ、ハクサイ、ネギ、ダイコンのケン、そしてキンピラゴボウ。この“うどんにキンピラゴボウ”は京都のうどん店ではたまに見かけます。当ブログでもREPORTした「手打ちうどん めんてい」や「辨慶うどん 西京極店(本店)」などのうどんにも入っているキンピラゴボウ。実は「名代おめん」のホームページを拝見し、こちらは上州(現在の群馬県)伊勢崎市が発祥とのことで、言われてみれば群馬県や埼玉県でキンピラゴボウ入りのうどんを食べた記憶があります。ということは、京都のキンピラゴボウ入りのうどんは「名代おめん」が群馬県から持ち込んだもの…?という仮説が成り立つのではないでしょうか。実は以前、かなり年配の京都人が自身のブログで“キンピラゴボウ入りのうどんなんてゲテモノ”と書かれているのを読んで“何言ってんだこのジジイ”と思っていたのですが、群馬生まれの「名代おめん」が京都に持ち込んだものであれば年代的に整合性がつきます。ブログのジジイが大人になってから「名代おめん」が京都で開業し、キンピラゴボウ入りのうどんが広まったのなら馴染みがなくても仕方ありません。もっとも、ゲテモノは言い過ぎですけどね。京風のうどんダシにピリ辛のキンピラゴボウはよく合いますから。それでは「おめん(冷)」をいただきましょう。

つけ汁に別添えのすりゴマをティースプーンに2〜3杯入れていただきます。こちらのうどんは名古屋名物のキシメンほどではないものの、かなり平べったい形状が特徴です。ツルツルとした舌ざわり、なめらかでコシのある食感がおいしい。もちろんつけ汁自体も素晴らしい仕上がりで、野菜もモチモチのうどんもアッサリとしながら食べごたえがあります。うどんの量はちょっとだけ少なめかも知れませんので、よりたっぷりとうどんを楽しみたい方はプラス¥150で「麺大盛り」を注文してください。

今回は特にこだわった訳ではなかったのものの、結果的に肉と魚がまったくない食事となりました。しかし満足度はかなり高く、こちらの実力をしっかりと感じられたのは間違いありません。もちろんオゴリだから満足している、という訳でもありません。ただオゴリだと必要以上においしく感じるのは困ったものですが。阪急「京都河原町駅」または京阪「祇園四条駅」から徒歩2分程度という好立地にありますので、京都観光のついでなどに立ち寄られてみてはいかがでしょうか。ただし、行列に並ぶのは覚悟しておいてください。

[2019年11月10日訪問]

名代おめん 四条先斗町店
(おめん Nippon)

●住所…京都市中京区柏屋町171-1(Google マップ
●TEL…075-253-0377
●定休日…木曜日
●備考…禁煙
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