麺と人 京都本店
管理人は若い頃、仕事で全国各地を回っていました。そんな中、ラーメンで驚いたのは北海道の札幌です。京都や大阪で暮らしていて札幌風ラーメンと思い込んでいたのは塩バターラーメンだったものの、実際に現地の方々が頻繁に食べていたのは味噌ラーメンであり、塩バターラーメンが少数派だったことにショックを受けました。札幌で食べてみるとヤミツキになる味わいでしたが、関西に戻ってきて味噌ラーメンを食べるかと言われればほとんど食べていません。そもそも関西で味噌ラーメンを提供しているお店はかなり少ない印象です。そんな味噌ラーメンとの関わりが薄い管理人が関西でほぼ唯一食べたのが、数年前に大阪の天神橋筋六丁目(以下、天六)にあった「麺と人」という味噌ラーメン専門店。札幌の味噌ラーメンとはまったく異なる味わいだったものの、そのおいしさは印象に残っていました。つい最近、閉業されたことを知って残念に思っていた矢先、京都にもあるよと教えられたのが「麺と人 京都本店(めんとひと きょうとほんてん)」です。
河原町通と三条通の交差点(河原町三条)から南へ200mほど行き、南車屋通を東へ100mほど行ったところにあるお店で、天六の「麺と人」から暖簾分けされたのだとか。京都有数の歓楽街でもある木屋町に近く、飲んだ人の〆ラーメンとしても人気だそうです。そうしたお客さんニーズもあり、日〜火および木が深夜2時まで、金・土は深夜3時まで営業されています。さすがに管理人は深夜に濃厚なラーメンを食べる年齢ではなくなりましたが、若い人にとって夜遅くにコッテリ系ラーメンで〆られるのはありがたいのではないでしょうか。時刻は21時、まだ皆さんが〆の時刻にならず混雑しないうちに訪問してみました。
カウンター8席のみのコンパクトな店内です。舞妓や芸妓も仕事終わりに立ち寄られているそうで、団扇が飾られています。まだ〆には早い時刻だけあって、お客さんはサラリーマン風の若い男性2名のみ。早速、黒板に書かれているメニューを確認してみましょう。
天六のお店のラーメンは低温調理のチャーシューでしたが、こちらではブタの角煮がデフォルトのようです。韓国料理風の一品メニューも充実していて、ちょっと飲みながら楽しむこともできます。今回は“おすすめ定番のらーめん”と書かれた「角煮みそらーめん」¥980と「エゴマの葉のおにぎり」¥400を注文してみました。
「角煮みそらーめん」が到着。具は角煮と白髪ネギのみのシンプルスタイルです。かなりドロドロで粘度の高そうな味噌スープが目を引きます。まずはスープからいただきましょう。
濃厚コッテリなスープです。豚骨ベースのスープらしいのですが、鶏白湯に味噌が加わったような味わいという感じがしました。まるでシチューのようなインパクトと食べごたえのあるスープです。お店でラーメンを食べていた若い男性2名は、わんこそばのように替え玉を注文されていました。確かに替え玉をしてもおそらく薄まらない系のスープで、こちらのラーメンはスープを楽しむものなのでしょう。寒い夜などにはピッタリで、味噌で身体も温まりそうなおいしさです。
太めの麺がスープによく絡みます。モチモチとした麺と濃厚なスープとの相性も抜群です。管理人は替え玉をする前にお腹いっぱいになってしまいました。女性などであればこの1杯で十分満足できるボリューム感ではないでしょうか。同じ味噌でも札幌の味噌ラーメンとは思想が異なるものの、京都ラーメンの主流になりつつあるコッテリ味の味噌版は京都らしい感じがしました。
そして特筆すべきは角煮です。このデカさがうれしい。柔らかく煮上げられていて、ブタの旨味や甘みが味噌スープと混ざり、贅沢な味わいとなっています。個人的には天六でいただいた低温調理のチャーシューより、角煮の方がこのラーメンには合うような気がしました。
追加で「煮玉子」¥100を注文し、「エゴマの葉のおにぎり」とともにいただきます。玉子と味噌はテッパンの組み合わせでマズイ訳がありません。おにぎりは韓国料理ではよく使用される、少しクセのある苦味と風味が後を引くエゴマの葉と、醤油味のゴマ油ベースのピリ辛風の味付けごはんが絶妙な味わい。ラーメンに合わせられるボリュームで、すっかり満足できました。夜遅くまで営業されていますので、夜食感覚で立ち寄られてみてはいかがでしょうか。飲んだ〆だけでなく、しっかりと食事もできるメニューとなっていますので、出張などで夜遅くに京都へ来られた方などにもオススメですよ。
[2019年12月9日訪問]
麺と人 京都本店
●住所…京都市中京区南車屋町287(Google マップ)
●TEL…非公開
●定休日…水曜日
●備考…喫煙可(?)
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「味噌ラーメン専門店 麺と人 京都本店」で検索してください。
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