Coffee shop マルヤマ
京都有数の花街であり歓楽街でもある祇園は夜の街。地元の方から観光客まで、多種多様な夜行性の人々が活動しているさまは、まるで不夜城。祇園については全国的にも知られているようで、管理人の他府県人の知り合いから“京都のB級グルメと言えば何を置いてもまずは祇園のあそこやろ”と指摘されたのがこちらです。
祇園で最も観光客が集まる(?)観光スポット「壹錢洋食 本店」。大和大路通(縄手通)と四条通の交差点を北へ20mほど行ったところにあるお好み焼き店です。ビンテージ感あふれる店内は、京都らしいかどうかは別にしても観光客受けしそうな雰囲気。しかも年中無休で11時から深夜3時(日曜日は22時)までの通し営業ということもあり、連日多くのお客さんで賑わっています。他府県人に言われるまでもなく、管理人も当然知っていますとも。実際に伺ったのは随分と大昔ですが。「壹錢洋食 本店」は観光客には有名でしょうしホームページもあって、京都の観光ガイド的なサイトでも頻繁に紹介されています。すでに本職のライターやブロガーから上手に紹介され尽くされていることもあり、仕事でもない限り当ブログでREPORTするお店ではありません。しかしその北隣には、見落とされがちながら激シブな昭和の喫茶店が営業されています。
年中無休で7時から深夜3時(日曜日は深夜1時)まで営業されている「Coffee shop マルヤマ(こーひーしょっぷ まるやま)」です。かつては24時間営業だったと記憶していて、電車の始発待ちの人々にとっても憩いの場としても利用されていました。祇園に足繁く通われている方や地元の方、祇園近くに通勤している方にとっては有名なお店。管理人も若かりし頃は幾度かお世話になっていました。最近はすっかりご無沙汰だったものの、夜遅くでものんびりとコーヒーや軽食をいただける喫茶店です。時刻は22時、軽めの夕食をいただくため、久しぶりに訪問してみました。
古き良き昭和の時間が流れているゆったりとした店内。訪問時、数名いらっしゃったお客さんはすべてお一人様でコーヒーや軽食などを楽しまれていました。もう少し遅い時刻になれば祇園で飲んだ後にコーヒーで〆る方や、何の仕事かよくわからない密談打ち合わせをされる2名以上のグループ客も増えてくることでしょう。お客さんを詮索するのはご法度ですので、早速メニューを確認します。
カレーライスやサンドイッチ、トーストなどの軽食も充実している管理人好みの喫茶店です。今どきの若者が好みそうな派手なドリンクメニューはありませんが、地域に密着したミドル世代以上にはホッとできるお店だと言えます。また、最近ではすっかり珍しくなった全面喫煙可の喫茶店で、愛煙家のオアシスでもあるようです。22時を超えている遅い時刻だったこともあり、今回は「ミックスサンドトースト」¥830と「ブレンド」¥430を注文してみました。
王道のトーストサンドとブレンドコーヒーが到着しました。ブレンドはマスターが注文を受けてからサイフォンで淹れる本格的なコーヒーです。まろやかめの味わいながらスッキリとした香りが心地いい本物のコーヒー。コーヒーメーカーで作り置きされ、温められたコーヒーとは比較にならないクリアな味わいです。「ミックスサンドトースト」ももちろん作りたて。玉子、ハム、キュウリ、レタスなどがマヨネーズソースで味付けされていて、軽やかな味わいはいくらでも食べられそう。カリッカリに焼かれたトーストが香ばしく、深夜にいただく軽食にふさわしい逸品ではないでしょうか。
お店の雰囲気もコーヒーや軽食も、昭和の頃には当たり前のようにあった喫茶店です。昭和生まれの管理人がボンヤリとノスタルジーに浸れる空間がここにはあります。上質なカフェもいいですが、たまにはこういう本当の意味での京都の喫茶店文化を体現しているお店を体感してみられてはいかがでしょうか。深夜でもお一人様で気軽に安心して伺える、祇園では貴重な喫茶店の1軒だと思います。
[2019年12月10日訪問]
Coffee shop マルヤマ
●住所…京都市東山区富永町147(Google マップ)
●TEL…075-525-2977
●定休日…なし
●備考…喫煙可
●ホームページ…facebook
※さらに詳しくは食べログ「コーヒーショップマルヤマ」で検索してください。
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