京都のご当地麺「にしんそば」発祥の蕎麦店

和食編
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総本家にしんそば 松葉 本店

2019年(令和元年)もいよいよ大晦日を迎えることとなりました。当ブログも今年1年、予想より多くの皆様にご来訪いただき、心より感謝いたします。来年2020年(令和2年)からは月・水・金の週3回更新となりますが、これまで以上に皆様のお役に立てる京都のB級グルメをご紹介いたしますので、今後ともご愛顧くださいますようお願い申しあげます。

さて、大晦日と言えば年越し蕎麦。京都はあまり知られていないものの実は蕎麦処でもあります。中でも京都人に古くから愛されているのが「にしんそば」。ニシンの干物である「身欠きにしん」を具として使った蕎麦で、かつて海が遠く海産物が手に入らなかった京都では棒鱈(タラの干物)と共に頻繁に食べられていました。それこそハレの日の料理であるお節料理から普段のお惣菜(おばんざい)まで幅広く使われていたようです。そんな京都人に馴染み深い「身欠きにしん」を蕎麦の具として提供し始めたのが、歌舞伎などの劇場として有名な「京都四條南座」(以下、南座)の西隣にある「総本家にしんそば 松葉 本店(そうほんけにしんそば まつば ほんてん)」(以下、松葉)です。

年末年始は多くの人で賑わう南座
南座の提灯が目をひきます
南座の西隣にあるのが「松葉 本店」です

創業は1861年(文久元年)と150年以上の歴史をもつ老舗蕎麦店。京都イチの観光スポットである祇園だけあって、年末年始は観光客でごった返し、「南座」や「松葉」もいつも以上の賑わいを見せています。「松葉」は本店を含め京都市内に3店舗、本社売店を1店舗展開。京都では多くの蕎麦店でにしんそばを提供しているものの、“にしんそばと言えば松葉”という京都人も多く、大晦日には多くのお客さんがにしんそばを目当てに列を作ります。大晦日の混雑を避ける意味もあり、12月29日の14:20に訪問したものの入口付近ではすでに人だかりができていました。普段ならすぐに別のお店へ移動するところですが、今回は年末気分もあって行列覚悟で店内へ入ります。

1階にはテイクアウトの商品が陳列されているほか、創業当時?を模して作られたジオラマが飾られていました。地下1階へ案内されると地下へ向かう階段で数組が行列を成しています。見たところ観光客でしょうか、意外と若いお客さんも多く、かなりの知名度のようです。待つこと10分程度、ようやく席に案内されます。

蕎麦店としては広い席数です。一般的な蕎麦店のランチならお客さんの主流はミドルやシニア世代となるのでしょうが、こちらは老若男女の多国籍な客層。ただ、思ったよりは日本人が多く、国内観光の方にも人気のようです。ではメニューを確認してみましょう。

さすがは老舗、にしんそば以外のメニューも豊富。いつもは地元のお客さんも多く、バリエーションに富んだメニューが繁盛店の証しとも言えるでしょう。“蕎麦屋で1杯”も可能で、普段使いにも便利です。しかし今回はあくまで“京都人の大晦日イメージ”がテーマですので「自家製角煮丼」¥1,540や「メロンソーダ」¥440などは注文できません。おそらく1番人気であろう「にしんそば(鮭ごはん付)」¥1,650を注文してみました。

「にしんそば(鮭ごはん付)」が到着しました。ほぼ満席状態が昼から2時間以上も続いているせいか、店員さんもお疲れ気味のようで、にしんそばの盛りつけが雑なのはご愛嬌。ニシンの両端が見え、中央に蕎麦が乗っているのが本来の姿です。もっとも味にはまったく関係ありませんので気になりません。早速、蕎麦からいただきましょう。

濃厚で味わい深く、身欠きにしんの風味を存分に味わえるダシが秀逸です。このダシだけでも京都人にとっては郷愁を誘います。そして何より重要なのが蕎麦との相性。わずかながら“にしんうどん”を提供している店もありますが、やはり蕎麦には敵わないでしょう。うどんではこのクセのある身欠きにしんの味を受け止められないと思います。蕎麦だからこそ成立する味わい。もちろん蕎麦あっての“にしんそば”ではあるものの、蕎麦ですら脇役と感じられます。

じっくりと炊きあげられて身も骨もホロホロと崩れる身欠きにしんも絶品です。身欠きにしん自体、管理人も久しぶりにいただき、子どもの頃を思い出しました。干物などの乾物は総じてもとの味以上に風味豊かな味となるもので、身欠きニシンも例外ではありません。むしろ生や焼魚などと干物との差がかなり感じられる魚です。身欠きにしんの独特で芳醇な味は他に例えようがなく、昆布巻などの惣菜もおいしいものの、やはりにしんそばが1番だと強く感じました。

“大晦日はにしんそば”と決めている京都人も多いハズ。もし年末年始を京都でお過ごしなら、京都人が愛する「にしんそば」を味わってみられてはいかがでしょうか。「松葉」では「にしんそば」などのお取り寄せも可能ですので、京都まで行く用事がなくても、京都の味を試すことができますよ。

[2019年12月29日訪問]

総本家にしんそば 松葉 本店
●住所…京都市東山区川端町192(Google マップ
●TEL…075-561-1451
●定休日…水曜日(祝日の場合は営業) ※季節により変更あり
●備考…禁煙
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