女子多めな店内で気軽に楽しめる台湾料理店

中華編
スポンサーリンク

台湾食堂 微風台南 TEARS Ⅱ

中華料理店でいつも思うことに“男性は中華が好き”というのがあります。もちろん女性客も多くいらっしゃいますが、ラーメン店で顕著なように、やはり男性客の多さが目につきます。中華の味の濃さや脂っこさが男性をトリコにする理由なのでしょう。一方、イタリアンやフレンチなどでは男性客の影は薄く、女性客が優位なのはオシャレさが大いに関係しているのではないでしょうか。そう、オシャレであれば中華であっても女性客は多い。その代表格とも呼べる中華料理店が、河原町丸太町にあります。

河原町通丸太町通の交差点(河原町丸太町)を北へ70mほど行ったところにある「台湾食堂 微風台南 TEARS Ⅱ(たいわんしょくどう びふうたいなん てぃあーず2)」。こちらは本格台湾料理を手軽に楽しめる京都でも有数のお店で、常にお客さんで賑わっています。中でも女性客が圧倒的に多いのも特徴で、リーズナブルな価格設定なこともあり、中華店では珍しく若い女性がメイン客層。管理人もこれまで何度か伺ったことはあるものの、いざお一人様でのREPORTとなると気後れしてしまい、当ブログ開設から3年以上経っての訪問となってしまいました。時刻はランチタイムをはずした13:15。幸い待たずに入れそうであったため、早速店内へ入ってみました。

京都の昔ながらの住居をベースとされている店内。管理人が子どもの頃には最もスタンダードだった家の造りです。玄関を入るとまず土間があり、座敷が2間、奥には中庭がある昭和の時代では標準であった街ナカの家。幼い頃を思い出してしまう間取りでありながら、内装や調度品が中国本土とは異なる台湾らしさがありオシャレですね。若い女性にとっては珍しい空間なのでしょう、アチアコチラで撮影をされていました。管理人も若いフリをして店内撮影。最近、オバちゃん化に歯止めがかからなくなっていて、女性客だらけの店内でも意外と平気になっています。ではメニューを確認してみましょう。

女性人気が高いのはお店のオシャレさもさることながら、豊富なデザート類も理由でしょうか。近頃は日本でも台湾スイーツが流行の最先端となっていて、すっかり定着した感もあるタピオカも台湾発祥のスイーツです。ちなみにタピオカ自体は中南米が原産だそうですが、それをスイーツとして提供し始めたのは台湾。中国本土とは異なる文化や歴史を持つ台湾の実力が感じられます。こちらの1番人気は台湾のお弁当である「便當(べんとう)」¥800。数種類のオカズとご飯が詰められていて、メインのオカズは鶏モモ肉または豚バラ肉から選べます。また、ランチならではの、ご飯ものや麺類にプラス¥200でオカズ3品が付く「お昼セット」も人気商品。しかし今回は、本格的な台湾料理が食べたいと考え、台湾の代表的なご飯もの「招牌魯肉飯(ぢゃおぱいるーろーはん)」小:¥400と「紅燒牛肉麵(ほんじゃおにゅーろーめん)」¥800、トッピングに醤油煮玉子である「滷蛋(るーだん)」¥80を注文してみました。

まずは「招牌魯肉飯」の小が到着。並:¥600の半量ですので、麺類とのバランスにも最適です。魯肉飯は甘辛く煮た豚肉を細かくカットしてご飯に乗せた丼で、台湾料理と言えば真っ先に思い浮かぶ料理の1つではないでしょうか。こちらのメニューでは頭に「招牌」が付いていますが、これは“オススメ”という意味で、高菜風の漬物も添えられている本格派です。早速いただきましょう。

見た目、濃い醤油味のように思えますが、実はまろやかで優しい味わいです。そして豚肉の旨味も存分に引き出されています。ちょうどいい塩梅、というのでしょうか、豚肉の旨味や脂の甘みとご飯、漬物による調和の取れた逸品。しつこくもなく、しかしアッサリし過ぎていない絶妙な味加減に感心しました。確かに女性に人気なのもうなずけるおいしさ。京都市内でも1、2を争うクオリティの魯肉飯ではないでしょうか。

そして「紅燒牛肉麵」と「滷蛋」が到着しました。紅燒または紅燒肉は中国では豚の角煮を指すことが多く、一説には現在の中国・中華人民共和国の建国に力を尽くした周恩来の得意料理とも言われています。紅(赤)く焼かれた、と書くものの、中国本土では一般的に唐辛子などの辛味は入りません。しかし南国である四川省や台湾では唐辛子を入れ辛味を効かせます。とは言え四川料理が辛味大国であるのに対し、台湾料理はそこまで辛くありません。ということを期待して、スープから恐る恐るいただきます。

ウン、おいしい!こちらもまろやかな醤油味で少しピリ辛、といった程度。辛いのが苦手な方でもおそらく大丈夫です。さまざまな素材の旨味が溶け込んだ贅沢な味わいのスープとなっています。台湾料理店は全国的にも広東料理店や四川料理店と比べて少ないのですが、日本人好みの味つけで今後ブレイクしそうな料理ジャンルではないでしょうか。

麺はきしめんを彷彿とさせる中華麺で、スープとよくからみます。コシなどはなく短めで、幅広パスタのフィットチーネを柔らかくしたような食感です。この優しい食感と味わいが個人的には素晴らしいと感じました。コシがある麺を否定したい訳ではないのですが、このフニャフニャ感が京都のうどんを思い起こさせ、懐かしい味に思えるから不思議です。

メインの具である牛肉は牛スジ。トロットロ&プルップルに煮込まれた牛スジは絶品です。牛スジのコラーゲンのおいしさを存分に堪能でき、スープや麺との相性も抜群。近頃は牛スジもお高くなってしまっただけに、¥800という価格は本当に良心的だと感じました。¥1,000前後で本格的な台湾料理を楽しめる良店です。女性のお一人様やグループだけでなく、男性のお一人様でも気軽に利用できます。一般的な中華料理店にはないおいしさを持った台湾料理をぜひ気軽にご賞味ください。

[2020年9月30日訪問]

台湾食堂 微風台南 TEARS Ⅱ
●住所…京都市上京区桝屋町359(Google マップ
●TEL…075-211-9817
●定休日…月曜日
●備考…禁煙
●ホームページ…facebook

コメント

タイトルとURLをコピーしました