京都ではまずお目にかかれない汁なし担々麺専門店

中華編
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汁なし担々麺 ラアノウミ

当ブログでも担々麺専門店を数軒REPORTしているのですが、担々麺は中国四川省発祥の麺料理で本来は“汁なし”。本場四川省では“汁なし”の方が優勢で、“汁あり”はスタンダードではないそうです。反面、日本の四川料理店や担々麺専門店の担々麺と言えば“汁あり”がデフォ。味噌汁文化が浸透している日本では、汁物愛にあふれている方が多い証拠と言えそうです。日本は改良が得意な方が多く、例えば天ぷらなどはポルトガル料理が発祥なんだとか。今ではおそらくポルトガル人に天ぷらを見せても日本料理だと思うほど、魔改造好きな気質があるのでしょう。とは言え、本場の料理にはそれなりのおいしさがあり、敬意を払う必要があります。今回は京都市内では多分1軒だけであろう、汁なし担々麺の専門店をREPORTしてみました。

上立売通烏丸通の交差点(烏丸上立売)を西へ300mほど行き、新町通を北へ30mほど行ったところにある「汁なし担々麺 ラアノウミ」。こちらは2020年(令和2年)10月29日にオープンされた新店で、以前REPORTした「麺屋あかり」の跡地となります。先日お店の前を通った時に発見し、“汁なし担々麺だけとは思い切ったな”謎の上から目線の感想を抱いていました。日本で担々麺と言えば汁ありがメインで、汁なし担々麺を提供しているお店でもあくまでサブ扱い。ただ、管理人は汁なし担々麺も大好きで、猫舌なので何なら汁ありよりも好きなこともあり、訪問の機会を狙っていました。時刻は19:40、早速地下の店内へと向かいます。

入店時はお客さんでいっぱいの繁盛ぶりでした。こちらは21時営業終了なこともあり、管理人が食べ終わった20:30ぐらいに撮影したものです。「麺屋あかり」の居抜き店舗ながら、このテレビスタジオの収録風景のようなアクリル板の仕切りが万全のコロナ対策を物語っています。カウンター席も多く、お一人様でも安心して利用できるでしょう。立地柄、お客さんは同志社大学今出川キャンパスの学生が多く、ご近所のファミリーも食事をされていました。女性客もいらっしゃって、オープンから1ヵ月足らずでもすでに人気店となっているようです。それではメニューを確認してみましょう。

本当に汁なし担々麺がメインのお店で3種類の汁なし担々麺は辛さの違いです。汁ありは「スタミナラーメン力」¥890の1品のみという徹底ぶり。しかも担々麺というよりはラーメンで、実質的に担々麺は汁なししか提供されていないこだわりに期待感も高まります。夜のメニューの「ラアノウミ特製麻婆豆腐」¥790もいただきたかったのですが、これは同時に「ライス(食べ放題)」¥50も注文しないといけなくなり却下。そこで目をつけたのが、こちらも本場中国ではスタンダードな「水餃子」¥490です。日本では餃子を言えば焼き餃子ですが、こちらでは提供されておらず、トコトン本場志向だと感じました。今回は汁なし担々麺「ラアノウミ」¥690とトッピングに「温泉玉子」¥90、一品として「水餃子」を注文し、その本場志向のこだわりを存分に楽しみます。

「ラアノウミ」と「温泉玉子」が到着。実は11月末まで夜の利用に限り、「フルーツビール」¥390を除くドリンクが1杯無料サービスとなっていて、「黒烏龍茶」をお願いしました。「生ビール」¥390も1杯無料だそうですので、日数はわずかしか残されていませんが、ビール好きな方は急いで伺ってみてください。お店の方から“よく混ぜてお召しあがりください”と食べ方を教えていただき、素直に混ぜ混ぜしていただきます。

ひとくち食べて“辛っ!でも旨っ!!!”となる逸品です。本場さながらの痺れる辛さが口の中に広がり、続いて濃厚で芳醇な香りと味に舌が支配されます。これはかなり本格的なおいしさで、¥690で食べられるのは奇跡としか言いようがありません。単に辛いだけではなく、旨味がとにかくスゴい。一般的な四川料理店の汁なし担々麺を超えるクオリティであり、ちょっとでも辛いのが苦手な方は、「カラサゼロ」¥690をお試しください。ただ、管理人のように辛いものは得意ではないがちょっとなら大丈夫な方は、絶対に「ラアノウミ」を食べていただきたい。それほどピリ辛のおいしさを感じられる汁なし担々麺だと関心しました。

「温泉玉子」を入れて食べてもおいしい。玉子のコクがプラスされることによって辛さも緩和され、より贅沢な味わいへと変化します。管理人にように辛いのがあまり得意でない方は必須アイテム。極細麺にからんだ担々麺のタレと温泉玉子のコラボレーションをぜひ味わってみてください。

そして「水餃子」です。テーブルに備え付けてある本場の黒酢をかけていただきます。このモチモチ&プリンっとした白いビジュアルがなまめかしいと感じる方は変態ですので自覚してくださいね。

ツルンという食感とちょっとクセのある黒酢の風味、旨味たっぷりの餡の三重奏がたまりません。モチモチとした皮もおいしく、食べごたえも十分。中国の方は餃子とライスを一緒に食べると驚かれますが、確かに水餃子にご飯はいりません。この皮がご飯代わりであり、豚まんをオカズにご飯を食べないのと同じような感覚でしょうか。ピリ辛な汁なし担々麺のサイドメニューとしてもピッタリで、訪問された方はぜひ食べていただきたい味わいです。京都では珍しい汁なし担々麺の専門店同志社大学今出川キャンパス近くまでお越しの際にでも立ち寄られてみられてはいかがでしょうか。

[2020年11月21日訪問]

汁なし担々麺 ラアノウミ
●住所…京都市上京区上立売町1-7 瑞祥ビルB1F(Google マップ
●TEL…075-406-0523
●定休日…日曜日および祝日
●備考…禁煙
●ホームページ…twitter/Instagram

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