ブション
今年2021年(令和3年)は暦の関係もあり、本日1月4日が初出勤の方も多いのではないでしょうか。正月休みも終わり、仕事や勉強モードに切り替えなければいけません。残念ですが。戦闘態勢を整えるためには、まずエネルギーの補給が必要です。エネルギーの補給と言えば肉。肉さえガンガン喰っておけば丈夫なカラダになれると、昭和のオッサンどもは言ってました。今では栄養学が発達して学術的にも全否定されている説ですが、人体はまだ科学ですべてが解明されているワケではありません。昭和のオッサンどもが確信している説にも何かしらの真理はあるハズ。あくまで個人的な感想ですが、肉を好んで喰らっている人は強メンタルな方が多いような気がします。管理人のような草食獣はヨワヨワなメンタルで社会でもまったく活躍できず、人生が詰んでいることを考えれば、やはり肉をガツガツと食べるべきではないか?スゴ腕の営業マンのように前へ前へと出られる人間となるためには、肉食獣になる必要があるのではないか?そこで今回は、世知辛い世間に負けないメンタルを身につけるべく、超人気ビストロへと足を運んでみました。
河原町通と御池通の交差点(河原町御池)を北へ250mほど行き、二条通を西へ130mほど行ったところにあるビストロ「ブション(LE BOUCHON)」。ビストロとはフランスの食堂や定食店といったカジュアルな店舗を指し、本来はドレスコードやマナーなどをあまり気にすることなく利用できる飲食店形態です。日本ではビストロと謳いながら実態はほぼフランス料理店という場合も少なくなく、どこが食堂やねん!とツッコミたくなる価格設定の店も見受けられます。しかしこちらは本当の意味でのビストロ価格ながらクオリティは本格派の超人気店。店名からフランス・リヨンのビストロをイメージされているのでしょう、昼夜を問わず多くのお客さんで賑わうお店として古くから親しまれています。管理人は夜にグループでの利用が多く、昼は友人と1度行ったきり。ただ、本来のビストロであればお一人様でも気兼ねなく利用できるハズ、と昼のラストオーダー14:30少し手前の14時に伺ってみました。が、行列発生中。2020年(令和2年)までのヨワヨワメンタルな管理人であれば即、別のお店へ移動するところですが今年は逃げません。店内をチラ見すると女性客とカップルだらけで心が折れそうになりましたが負けません。負けるものか。絶対にここを動かない不退転の覚悟で店頭のメニューを確認します。
ランチでもアラカルトを注文できるようですが、昼はほとんどの方がランチセットの「Formule à」(デザートなし:¥1,400・デザートあり:¥1,650)をオーダーされているようです。主菜は4種類用意されていて、牛ハラミステーキ・牛肉煮込み・子羊煮込み・魚料理から選べます。「ハラミのグリエ ポテトフライ添え メートルドテールバター(牛ハラミステーキ)」はこちらの名物料理で常に用意されていて、フランスではステックフリットと呼ばれるビストロやカフェなどでのド定番メニュー。フランスの国民的料理であり、日本なら焼きサンマ定食のような感じでしょうか。フランス料理が大好きでフランス人の血を引いているかも知れない管理人も大好物ですので、牛ハラミステーキに決めてスマホをいじりながらしばし待ちます。10分ほど待ったところで案内していただけ店内へ突入。
女性客とカップルだらけの中、2名テーブル席に着席します。店内は昔ながらのビストロの風情があり、食堂とは思えない洗練された感じも女性客に人気の理由なのでしょう。本当はビストロであっても食事とともにワインを楽しむべきなのですが、管理人は飲めないのでワインはパス。幸いこちらではボトルのミネラルウォーターがデフォルトですので助かります。夜に訪問した際にはノンアルコールビールもあって注文したことを覚えていますので、飲めない方でも安心のお店ではないでしょうか。お店の方に「Formule à ハラミのグリエ ポテトフライ添え メートルドテールバター デザートあり」をお願いします。
まずはバケットとサラダが到着。焼かれた小麦の香ばしさが食欲を刺激します。温められたバケットはさほど固くはなく、パンそのもの味を楽しむことができるおいしさ。バターは付いていませんので必要な方は「バター」¥100を注文しましょう。ビックリする量の「バター」を持ってきていただけますよ。そしてサラダはワインビネガーと塩で味付けされた王道の味わい。気取らないサッパリとしたサラダはバケットともよく合います。
そしていよいよ「ハラミのグリエ ポテトフライ添え メートルドテールバター」が運ばれてきました。200gはあろうかというボリュームです。フライドポテトもたっぷり。ステックフリットは塩コショウのみの味付けが最もベーシックで、マスタードを塗りたくっていただくスタイルです。もちろんマスタードなしでもおいしくいただけます。フランス料理は多種多様なソースが命ではあるものの、良質な牛肉と岩塩の旨味だけを存分に楽しむステックフリットは別格の料理としてフランス人に親しまれていますね。この辺りも素材の良さを大切にする日本人好みの料理ではないでしょうか。
牛ハラミの濃厚で豊かな旨味が口の中にあふれます。日本のステーキとは異なり、ちょっと固めの肉質が食べごたえを感じさせ、肉を喰っている感がハンパありません。これがフランス人だけでなく全世界で愛されている世界標準のステーキです。噛むほどに肉汁があふれ出て、付け合わせのフライドポテトとの相性も抜群。パセリとレモン汁を混ぜて作られたメートルドテールバターも素晴らしい出来栄えで、バケットにつけて食べてもおいしい。どれもシンプルな料理ながらフランスの叡智が生み出した味を堪能することができました。
こちらでは食後に腹具合を確認してデザートを選ぶ方式です。単品¥550のデザートがセットであればプラス¥250でいただけますので頼まないと絶対に損。注文しないテはありません。今回は管理人が以前食べて感動した「ムース オ ショコラ」をいただいます。
絶品です。チョコレートムースなのですが、とにかく濃厚で奥深いショコラの味を純粋に体験できます。プリンのような食感ではなく、ガトーショコラに近い粘度ながら、なめらかでいくつでもいただけそうな味わい。プラス¥250とは思えないリッチなおいしさで、仕事なんて忘れてしまいそうになります。ランチとしてはちょっと贅沢なものの、新年の食事と考えればリーズナブルではないでしょうか。年末年始はコロナの影響で忘年会や新年会が流れてしまった方も多いとは存じますが、その代わりに少人数でビストロなどで奮発してみるのもいいかも知れません。おいしい食事を楽しみ、明日への活力として仕事や勉強に頑張りましょう。
[2020年12月27日訪問]
ブション
●住所…京都市中京区寺町二条榎木町71(Google マップ)
●TEL…075-211-5220
●定休日…木曜日および隔週水曜日
●備考…禁煙(?)
●ホームページ
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