元田中エリアでもオンリーワンのワンタン専門店

中華編
スポンサーリンク

雲呑ショップ70

四兄弟や四姉妹がいらっしゃる家庭は少子高齢化の今の時代、かなり少ないと思います。そして困ったことに北斗四兄弟田村四兄弟の例に漏れず、どうしても影の薄い地味な方がひとりはいらっしゃいます。それは中華料理の点心の世界でも例外ではなく、日本人も大好きな点心の四兄弟も、四男は忘れられているようです。長男は焼いてヨシ・煮てヨシ・蒸してヨシのギョーザで、次男は食べごたえ的にはナンバーワンのシュウマイ、三男はサクサク感が人気なハルマキと、ここまでは食べる機会も多いのではないでしょうか。しかし四男がどうしても思い出せない。小籠包?イヤイヤ、小籠包は肉まんの兄弟ですよ。ギョーザ・シュウマイ・ハルマキとくれば、四男はワンタンです。ほら、地味だと思ったでしょ?ワンタンは本場中国や台湾ではそれなりの実力者にも関わらず、日本ではこれまで不遇でした。“エースコックのワンタンメン”以外で見たことない、という方が大多数だと思います。なぜワンタンに注目が集まらないのか?一説には“具がチョッピリだから”“皮しかないから”といった、ほぼ悪口が原因なのかも知れません。そこで今回は、日本では珍しいワンタン推しで人気のお店をREPORTしてみました。

東大路通北大路通の交差点(高野)を南へ670mほど行き、叡電「元田中駅」を東へ40mほど行った藤川ビルの2階にあるワンタン専門店「雲呑ショップ70(わんたんしょっぷ ななまる)」。こちらへは1年ほど前?に移転されたお店で、それまでは近くで営業をされていました。当時はショットバーのような感じで飲む人のためのお店といった雰囲気が色濃かったのですが、移転後は管理人のような飲まない人でも伺いやすくなったと思います。そして何より、数多くの中華料理店が軒を連ねる元田中エリアにあっても、ワンタンがメインのお店はこちらだけ。しかも日曜日と祝日は通し営業で昼飲みにも便利でしょう。時刻は13:30、早速階段を上って店内へ向かってみました。

広々とした店内はモダンカジュアルな内装で中華料理店らしくないオシャレなイメージです。カウンター席などはありませんが、中央に大テーブルがあり、混み合っている場合はお一人様なら大テーブルが気兼ねなく利用しやすいでしょう。ゆったりとくつろげる空間で座席も離れ気味なため、コロナ対策もしっかりとされている印象です。ではメニューを確認してみましょう。

ワンタン料理各種を中心に、台湾系の料理などが用意されています。「焼豚バーガー」や「唐揚げバーガー」各¥460や、昼でも一品料理を注文できるなど、昼飲みにも最適。撮影し忘れましたがドリンクメニューも豊富で、アルコール類だけでなくソフトドリンクも充実していて、飲めない人でも気軽に利用できます。お得なランチメニュー4種類とも¥900、いずれもスープわんたんが付く、ワンタンを楽しめる内容です。今回はランチメニューの中から「魯肉飯(るーろーふぁん)セット」をチョイス。マスターから“魯肉飯のパクチーは…”とパクチーの有無を確認され、力強く“ナシでお願いします!!!”と注文しました。

「魯肉飯(るーろーふぁん)セット」が到着。スープわんたんもしっかりとしたボリュームで、ランチにふさわしい内容となっています。漬物もザーサイとキュウリの中華風漬物で手抜きナシ。細かいことですが、中華定食の漬物は中華風であるべきだと思います。いくら豪華な中華定食でも漬物がタクアンとか桜漬けだと、何となくガッカリではないでしょうか。こちらの漬物はいずれも中華の味わいで、食欲も高まります。では「魯肉飯(るーろーふぁん)セット」のザーサイとキュウリに満足しながら、スープわんたんをいただきましょう。

スープは豚骨ベースの鶏白湯風でまろやかなコクが感じられます。鶏白湯といってもドロドロ系ではなく、スープとして機能している粘度なのもうれしい。そしてワンタンはトゥルンとした皮とたっぷりの餡が絶品です。水餃子と比べて薄いめの皮の厚みが心地よく、中の餡の豚肉や香味野菜もしっかりと味わえます。水餃子よりも具がたっぷりなイタリアンのラビオリに近い食感でしょうか。日本のワンタンは具が少なすぎ、ヘタをすると具ナシのものも存在しますが、こちらのワンタンは手包みだそうで、本物のワンタンのおいしさを堪能できます。

魯肉飯も本格的な味わいです。たっぷりの豚肉に五香粉の香りは本場・台湾の魯肉飯と遜色ありません。ちょうどいい半熟具合のゆで卵もよく合っています。そして何より、スープわんたんとの相性が抜群です。このセットで¥900はお得と言えるでしょう。次回は暑い時期にノンアルコールビールと「焼豚バーガー」、「冷やしワンタン(5ヶ)」¥710を試してみたくなりました。日本ではあまり注目されないワンタンの本来のおいしさを味わえるお店です。元田中エリアで中華店巡りをされる場合など、こちらにもぜひお立ち寄りください。

[2021年4月3日訪問]

雲呑ショップ70
●住所…京都市左京区田中里ノ内町82‐1(Google マップ
●TEL…075-703-7870
●定休日…月曜日
●備考…禁煙(喫煙所あり)
ホームページ/facebook

コメント

タイトルとURLをコピーしました