オープン半年足らずでもこだわりの餃子専門店

餃子専門店 一丹

京都を代表するB級グルメの1つに“餃子”があります。栃木県の宇都宮餃子や静岡県の浜松餃子、福島県の円盤餃子、千葉県のホワイト餃子など全国各地で有名な餃子が存在し、京都の餃子は知名度では劣るものの、日本のみならず海外にまで進出している「餃子の王将」発祥の地であり、京都人も「餃子の王将」や専門店の餃子をこよなく愛しているのではないでしょうか。そこで今回は、2021年（令和3年）2月にオープンされたばかりの新しいお店があると聞きつけ、京阪「丹波橋駅」まで向かいました。

丹波橋通（京都府道121号丹波橋停車場線）と京町通（奈良街道）の交差点を西へ30mほど行ったところにある「餃子専門店 一丹（ぎょうざせんもんてん いったん）」。京阪「丹波橋駅」から徒歩1分、近鉄「近鉄丹波橋駅」から徒歩3分程度と、便利な立地にあります。丹波橋エリアは京都市伏見区にあり、京阪電車と近鉄電車が連絡していて、京都市営地下鉄も近鉄に乗り入れているなど交通の要衝です。駅前にありがちな繁華街といった雰囲気ではなく住宅街が広がるエリアで、伏見市役所も近く日用品などを販売されているお店も少なくないため、住みやすい街といった印象でしょうか。時刻は13：15、早速店内へ入ってみましょう。

オープンして半年足らずですが、地元の方がよく利用されているようです。2名テーブル席が1つある以外はすべてカウンター席で、お一人様でも気兼ねなく利用できるでしょう。清潔感のある店内は居酒屋のような内装となっていますが餃子専門店ですので飲めない人でも大丈夫。もちろん、さまざまなアルコール類が用意されていて、昼飲みにも対応されています。ではメニューを確認してみましょう。

ランチメニューは餃子の定食がメインで、12個の焼餃子をオカズにご飯をいただけます。定食の餃子はスタンダードな「肉餃子」と「鶏餃子」、「ピリ辛餃子」の3種類。2種類の餃子を6個ずつ組み合わせることも可能です。しかも、「よだれ鶏」、「甘辛手羽先唐揚げ（3本）」、「焼豚チャーシュー」をプラスできます。今回は「肉餃子」と「ピリ辛餃子」の「餃子定食」¥940に、「よだれ鶏」と「焼豚チャーシュー」を付けたプラス¥800の「大満足!!餃子定食」¥1,740を注文してみました。

まずは「肉餃子」と「ピリ辛餃子」の「餃子定食」が到着。奥の6個が「肉餃子」で、手前の6個が「ピリ辛餃子」です。テーブルには酢・醤油・ラー油が備え付けられていて自分で餃子のタレを調合するシステムですが、さらに「味噌だれ」と「にんにくラー油」も提供されます。管理人はいつも焼餃子を食べる際に調合する酢多めの酢醤油ラー油を作成し、「味噌だれ」も小皿にセットしました。ニンニク好きなスタミナが全身からほとばしっている方は、ラー油を「にんにくラー油」にすればいいでしょう。まずは「肉餃子」からいただきます。

「肉餃子」と呼ばれるだけあって、豚肉たっぷりの焼餃子です。ニンニクは控えめで、豚肉の旨味を存分に楽しめます。薄くもなく厚くもないバランスの取れた皮で、モチモチ感も楽しめる焼餃子です。個人的にはやはりパンチの効いた酢醤油ラー油のタレがよく合う餃子だと感じました。王道の焼餃子を楽しめる味わいで、飲む人ならビールは欠かせないのではないでしょうか。

「ピリ辛餃子」の餡はキムチベースでヒリヒリする辛さが魅力です。豚キムチなどでのわかるように通常、熱を通すとキムチの辛味はそこそこ飛ぶのですが、こちらの「ピリ辛餃子」は結構な辛めでインパクトのある味となっています。そしてやはり個人的な感想で言えば、この「ピリ辛餃子」にはコクがある甘めの「味噌だれ」がピッタリ。ビールやハイボールだけでなくご飯との相性も抜群で、オカズとしても有能なおいしさです。

「よだれ鶏」は濃厚で甘めのゴマ味噌ベースのタレがおいしい。鶏肉の旨味が際立つ味わいで、ツマミにもオカズにもバッチリです。唐揚げなどと比べてサッパリとした味なため、罪悪感を感じにくいと思います。こういう料理をサッと作れる人は、きっと料理上手に違いありません。

「焼豚チャーシュー」は豚バラ肉ながら下味控えめの飽きのこないおいしさです。モヤシや青ネギをくるんで食べると、さまざまな旨味の重層的な味わいを堪能できます。こちらの「焼豚チャーシュー」は冷たいまま提供されるのですが、個人的にはフライパンで軽く炒めていただけると、より豚肉の旨味や脂の甘みが主張するように感じました。とは言え冷めていても十分においしいと思います。餃子各種だけでなく、一品料理も丁寧に作られているとわかるお店です。丹波橋近辺にお越しの際には、ぜひこちらで餃子などをお腹いっぱい楽しんでみられてはいかがでしょうか。

［2021年5月3日訪問］

餃子専門店 一丹
●住所…京都市伏見区京町北7丁目13-1（Google マップ）
●TEL…075-612-2346
●定休日…不定休
●備考…禁煙（？）
●ホームページ…Instagram