ミシュラン1つ星シェフが監修する鴨ラーメン店

中華編
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鴨出汁中華そば ROKU

ゴールデンウィークも残すところ後わずか。“4月末からたっぷり休めるわ〜”とダラダラしていて気がつけば近所しか行っていない!と慌てている人もいらっしゃることでしょう。でも大丈夫。管理人なんて退職してから半年以上もYouTubeばかり視聴していて、他都道府県にまったく出かけていないのですから。ただ、もし京都から比較的近い人であれば、軽く日帰り京都観光をされても良いかも知れません。交通アクセス的に行きやすいのは、JR「京都駅」周辺か京阪「祇園四条駅」周辺、そして阪急「京都河原町駅」周辺エリアでしょう。中でも京阪「祇園四条駅」と阪急「京都河原町駅」は徒歩3分程度の距離で往来にも便利。ちなみにJR「京都駅」から市バスを使えば阪急「京都河原町駅」まで20分ぐらいと面倒には感じません。阪急「京都河原町駅」がある四条河原町エリアは京都最大級の繁華街で飲食やショッピングのお店もおそらく京都イチ多く、祇園エリアに近いこともあり見どころも満載。そこで今回は、管理人が一度行ってみたかった2019年(令和元年)12月に開業の商業施設へ向かってみました。

河原町通四条通の交差点(四条河原町)を南へ140mほど行ったところにある商業施設「GOOD NATURE STATION(グッド ネイチャー ステーション)」。こちらは老舗百貨店である「京都タカシマヤ」の南隣にあります。この立地、実は管理人が生まれる前から最近まで空き地でした。京都随一の地価と人気がある広大な土地が空き地だったのには諸説あるようですが、さまざまな利権が複雑怪奇に絡み過ぎていて誰も建物を建てられなかったと事情通から聞いたことがあります。そんなハナシから管理人が天に召されるときも空き地のままだろう思っていたものの、何がどう決着したのかはサッパリわかりませんが、あの広大な一等地に建物が生まれ、その一角に誕生したのが「GOOD NATURE STATION」なのです。こちらは複合商業施設で1階は自然食材が中心の高級市場とカジュアルダイニング、2階はレストラン街、3階はハイセンスな雑貨店とカフェ、4階はカフェとホテルとなっています。1階を少しウロウロしてみて確かに質の良い食材や加工食品が取り揃えられていて憧れはするものの、普段から激安スーパーのさらに見切れ品や割引品ばかりを狙いすまして購入している管理人にとってもはや別世界。商品を見ているだけで寿命が縮みそうでしたので、急いで2階へ向かいます。

エスカレーターで2階へ上がると、レストラン街のお店の紹介パネルが展示されていました。「ミシュランガイド 京都・大阪+和歌山 2022」に選出された3店舗と「ビブグルマン」に選ばれた1店舗と、2階フロアにある5店舗の飲食店のうち4店舗が該当する驚きの結果に。ミシュランガイドビブグルマンの掲載店について管理人とはほぼ無縁な存在ではあるものの、飲食店にとっては選ばれるだけでも栄誉でしょうし、なかなか選ばれるものでもありません。何よりミシュランガイドビブグルマン日本で最も知名度と権威がある飲食店評価媒体ですから、選ばれたお店は繁盛が約束されています。ただ、当ブログの対象としてはミシュランガイド掲載の3店舗は完全予約制で、根本的に料金面で絶対ムリ。貧困が憎い。イヤ、安くてもおいしいお店は山ほどありますのでちっとも悔しくはありません。そして、比較的安価な料理を提供されているビブグルマン掲載店なら管理人でもギリギリ大丈夫。そこで今回は、ビブグルマンに選ばれたラーメン店をREPORTしてみました。

GOOD NATURE STATION」の2階にある「鴨出汁中華そば ROKU(かもだしちゅうかそば ろく)」。こちらは2020年(令和2年)12月にオープンされたお店で、同じフロアにあるミシュランガイド1つ星「VELROSIER(ベルロオジエ)」のシェフがプロデュースされているラーメン店です。「VELROSIER」は“チャイニーズ ガストロノミー”と記載されているため、おそらくフレンチの技法を用いた中華料理として一世を風靡した“ヌーベルシノワ”よりさらにフレンチに近い中華料理店なのでしょう。行きたい。行って食べてみたい。が、ランチは¥7,000と¥15,000の2種類しかありません。アラカルトがあれば、モヤシ炒めだけ注文するのに。フレンチに近い中華料理のモヤシ炒めとはどのような味なのか?興味津々ですが、モヤシ炒めと言いながらどうせフカヒレだのアワビだのホワグラだのがふんだんに入ったシロモノでしょうし、モヤシ炒めのクセに¥2,000も¥3,000もするのでしょう。そんなモノは真のモヤシ炒めではありません。悔しければモヤシとニラと豚コマだけで街の中華店を遥かに超えるフレンチスタイルのモヤシ炒めを作ってみろ!暴言を吐きそうになりかけたところで、そもそも「VELROSIER」ではモヤシ炒めを提供されていないことに今気づきました。危うくワケのわからないイチャモンをつけて100%勝ち目のない訴訟沙汰になるのを回避できて本当にヨカッタ。管理人がどのような理由でかは知りませんが、奇跡的に大金持ちになったときには「VELROSIER」を利用させていただきたいと存じますので訴訟だけはお許しください。では、気を取り直して「鴨出汁中華そば ROKU」店頭のメニューを確認してみましょう。

鴨のダシを使われたラーメンは4種類ですべて¥1,000。管理人が「GOOD NATURE STATION」に入って初めて安心できました。どのラーメンも魅力的ですが、やはりここは最もスタンダードと思われる“鴨本来の旨味を味わえる澄んだスープ”と書かれた「鴨清湯麺」を試すべきでしょう。これまで当ブログでは鴨ダシのラーメンや冷やし中華として「Gion Duck Noodles」や「鴨LABO」をREPORTしていますが、鴨のダシは本当においしい。鴨のダシを思う存分楽しむには「鴨清湯麺」です。されにトッピングとして「味玉乗せ」+¥100と、サイドメニューから「チャーシュー丼」¥500に決めて店内へ入ってみました。

ラーメン店とは思えないシックで上品な雰囲気の店内。カウンター席のみ11席とお一人様でも安心して利用できます。高級割烹や高級鉄板焼店のカウンターのようでセンスあふれる席に置かれる、異彩を放つアルミのヤカンには冷水が入っていて、自由に飲むことができるシステム。このヤカンも雰囲気作りに欠かせないアイテムの一環なのでしょうか。デカンタの方がそれっぽいとは思うものの、アルミのヤカンのノスタルジックなイメージが内装と合うと考えられてのことなのかも知れませんが。まぁ、とにかくオシャレな店内なのは間違いありませんので、デートなどにも利用できると思います。では、「鴨清湯麺」と「味玉乗せ」、「チャーシュー丼」を注文してみましょう。

「鴨清湯麺 with 味玉乗せ」と「チャーシュー丼」が到着。鴨ダシの芳醇な香りが広がります。「鴨清湯麺」の具はチャーシュー、メンマ、青ネギ、ノリで、琥珀色をした鴨ダシのスープが見た目にも食欲をそそる一品。「チャーシュー丼」はチャーシューと鴨ソボロのダブル鴨使いとなっていて、こちらにも青ネギが乗っています。“カモネギ”の言葉が古くからあるように、鴨とネギは切っても切れない関係なのです。まずは「鴨清湯麺」のスープからいただきましょう。

鴨の濃厚な旨味を存分に味わえるスープです。醤油などの塩気は抑えめなため、鴨の旨味がより強調されています。ゴクゴクと飲み干せるレベルのスープであり、このスープでダイコンなどを煮るだけで絶品料理となるでしょう。管理人はラーメンを食べる際、正直に告白すると、いつもお店に申し訳ないと心の中で謝りながらスープは残していました。ラーメンマニアからすれば重罪レベルなのは承知ですが、一般的なラーメンは塩味が強く飲み干すことができません。しかし、このスープであれば、上質なうどんのダシと同様、最後まで飲み干したいと感じました。

麺は極細の中華麺でコシを残しつつ、スープと良く合っています。細麺のためスルスルと何の抵抗もなくいただけるのも特徴。京都人はうどんでも蕎麦でも細い麺を好む人が多い傾向にあり、こちらのラーメンも京都らしい雅な風味と食感を楽しめます。また、メンマもクセがなく薄味に調理されていて食べやすい。そしてノリも一口食べて上質さを感じられます。ここまでおいしいノリはラーメン店ではなかなかお目にかかれないのではないでしょうか。

鴨チャーシューは圧巻の味わいです。鴨のクセなどはまったくなく、しかし鶏にはない濃厚でコクがある味を堪能できます。こちらも一般的なチャーシューに比べて塩味は控えめとなっていて、素材の旨味が際立っている逸品。全体的に¥1,000という価格以上のクオリティを味わえるラーメンだと感心しました。

このチャーシューで作られた「チャーシュー丼」ですからマズいワケがありません。薄めにスライスされたゴボウの千切りが隠れていて食感の変化も楽しめ、鴨チャーシュー+鴨ソボロの重層的な工夫などラーメン同様、とにかく丁寧に調理されています。そしてチャーシューの裏に薄くマヨネーズが仕込まれているのにも驚きました。マヨネーズの酸味とコクが「チャーシュー丼」の味のアクセントとなっているようです。個人的にご飯とマヨネーズの組み合わせはあまり得意ではないものの、隠し味程度に使われているため、まったく気になりませんでした。フルオプション&サイドメニューでもお一人様¥2,000以内で収まるリーズナブルさながら高級料理を食べたような満足感を得られるお店です。ゴールデンウィーク終盤に京都観光をされる際には「GOOD NATURE STATION」で手軽にランチを楽しまれてみてはいかがでしょうか。もちろんお金に余裕がある方は予約をされてホテル宿泊やミシュランガイド1つ星店へもどうぞ。

[2022年4月28日訪問]

鴨出汁中華そば ROKU
●住所…京都市下京区稲荷町318-6 GOOD NATURE STATION 2階(Google マップ
●TEL…075-748-1192
●定休日…不定休
●備考…禁煙
ホームページ/Instagram

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