季節料理むろ井
海洋国であり魚食大国とされてきた日本で、魚離れが加速しているそうです。2016年には年間一人当たり消費量で肉類が魚介類を上回りました。しかし諸外国ではむしろ魚介類の消費が増えていて、健康食材として魚介料理に注目が集まっています。管理人もスーパーなどで魚を購入し料理しようと意識はしているものの、つい調理や後処理がしやすい肉類を買ってしまいがち。そもそも京都府でも若狭湾などの海が近い北京都エリアなら新鮮で安い魚介類の入手が簡単な反面、海から遠い京都市などでは質の良い鮮魚を手に入れるのもなかなか難しいと感じています。しかし新鮮な魚介類は食べたい。もちろん京都市内には名だたる料亭や割烹があり、提供される魚介料理は一級品ですが、管理人的に価格面で手が出ません。ただ、当ブログではリーズナブルな価格で手軽に新鮮な魚介類をいただける京都市内のお店をREPORTしており、今回もそんな1軒へ伺ってみました。
丸太町通と西大路通の交差点(円町)を東へ330mほど行ったところにある和食店「季節料理むろ井(きせつりょうり むろい)」。JR「円町駅」から徒歩6分程度、地下鉄「二条駅」または「西大路御池駅」から徒歩14分程度の場所にあります。店構えは高級店のたたずまいでちょっとお一人様ではハードルが高そうな感じですが、実際には普段遣いの和食店として安心して利用できるお店です。こちらのお昼の営業時間は11:30〜14時で、12時〜13時をはずせば比較的ゆったりと食事を楽しむことができます。時刻は13時、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。
夜も手頃な価格で利用できますが、お昼はさらにリーズナブルです。「日替り膳」(並:¥800・上:¥1,000)をはじめとする和定食はご飯のおかわり自由で¥1,000前後と気軽にいただけます。本格的な「昼会席」(梅:¥2,000〜松:¥4,000)も用意されていますので、記念日や食事会などでも重宝するのではないでしょうか。では早速、店内へ入ってみましょう。
カウンター席と小上がりの座敷があり、お昼はお一人様のお客さんも多く利用されています。実際、管理人が訪問した平日の13時過ぎ際には、若い女性とミドル男性がそれぞれお一人様で食事をされていました。お一人様の場合、混み合う時間帯ではカウンター席へ案内されるものの、すいていれば座敷の2名席や4名席を使えます。座敷は掘りごたつ式でゆったり座れるのも高ポイントです。では改めてメニューを確認してみましょう。
おそらく一番人気の「日替り膳」もオススメですが、今回のテーマは新鮮な魚介類です。そうなると「お造り膳」(並:¥1,100・上:¥1,300)か「海鮮丼」(並:¥900・上:¥1,100)の二択。さんざん悩んだ挙げ句、やはり安さの誘惑には勝つことができず、「海鮮丼(上)」を注文してみました。
「海鮮丼(上)」が到着。魚介類のボリュームが素晴らしい。¥1,100でこれほど魚介だらけの海鮮丼はお目にかかれません。中央にハモ落とし2切れ、周囲にはハマチ、タイ、カツオ、バイ貝、スズキ?、サーモンが配されています。バイ貝はツブ貝やニナなど、地方によってさまざまな名称で呼ばれる巻き貝で、甘辛く煮付けるのが常道。こちらのバイ貝も濃厚ながら塩っぱさは控えめなちょうど良い塩梅に仕上げられています。鮮魚は新鮮そのもので、生臭さなどは一切感じません。こちらの「海鮮丼」はご飯が酢飯ではないホカホカご飯タイプとなっていて、刺身定食を丼でガツガツいけるおいしさです。では京都人が(対外的には)愛してやまないと公言しているハモ落としをいただきます。
フワフワです。ウナギでもアナゴでもない、ハモらしい淡麗な味わいを堪能できます。これぞ夏の京都の味。5月中旬にハモ落としを提供されているあたり、季節を先取りする京料理の精神が息づいています。ファッションでもオシャレに敏感な人は季節を先取りした衣装を身にまとわれますが、京都の和食店も季節感をとても大切にされているのでしょう。管理人もすでに半袖ですのでとても理解できます。管理人の場合はオシャレに敏感なのではなく、体型体質的に暑がりだからですが。ファッションはともかく、¥1,100で新鮮な魚介類はもちろん、京都らしい和の味を楽しめる「海鮮丼(上)」を堪能することができました。円町エリアにお越しの際には、お手頃価格で京都の和定食や海鮮丼などをいただけるこちらで京都らしいランチを楽しまれてみてはいかがでしょうか。
[2022年5月16日訪問]
季節料理むろ井
●住所…京都市中京区西ノ京両町2(Google マップ)
●TEL…075-812-4247
●定休日…水曜日
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「季節料理むろ井」でご確認ください。
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