岩倉の住宅街にひっそり佇む昔ながらの喫茶店

喫茶店・カフェ編
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喫茶 華林唐

喫茶店の街でもある京都市内でも喫茶店はどんどんその姿を消し、新しく開業されたお店もカフェ形態が多く、昔ながらの喫茶店が大好きな管理人にとっては寂しさを感じています。喫茶店からカフェへの移行は時代の流れによる自然淘汰であり、仕方のない部分ではあると理解はしている反面、喫茶店という食文化を後世へ残していくのも大切ではないでしょうか。当ブログの喫茶店・カフェ編でのREPORTの多くは古い喫茶店なのも、仮に管理人が召されても当ブログのサーバーが停止しない限り、Webの世界で京都市の喫茶店文化を伝え続けられるからです。と、京都市長のような崇高な理念を掲げてしまいましたが、本音は管理人が喫茶店好きだから。若い人や女性にカフェが人気なのは重々承知していますが、どうもしっくりとこないお店も少なくないのです。フードメニューがやたらと高い割りにおいしくなかったり、意識高めな雰囲気で落ち着かなかったりすると、もうまた行こうとはなりません。もちろん京都市内には手頃でおいしく、雰囲気も素晴らしいカフェもたくさん存在し、今後REPORTする予定ですが、古くからの喫茶店を多少エコヒイキしているブログであることをほんのりとご了承願います。では今回も京都市の喫茶店文化を後世に伝えるため、創業47年のほぼ地元民限定で利用されている喫茶店へと向かってみました。

白川通宝ヶ池通の交差点を北へ200mほど行き、路地を西(左折)へ100mほど行った住宅街にある「喫茶 華林唐(きっさ かりんとう)」。関西テレビの「よ〜いドン!」内の人気ロケコーナー「となりの人間国宝さん いいトコどり!」には登場されたようですが、基本は昔から地元の人や近隣の学生が利用する隠れた穴場店です。管理人も学生時代の30年ほど前に伺ったことがあるお店で、現在も営業されていると知ってちょっと寄ってみようと訪問してみました。伺った日はたまたまお昼を食べ損ねてすでに15時近くとなっていましたが、通し営業の喫茶店ならランチ利用も大丈夫。こちらは8:30〜20時?までの通し営業モーニングサービスも人気です。時刻は14:45、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

トーストやサンドイッチなどのパンメニューやスパゲティ、カレーライスなどのライスメニューといった軽食が充実している王道の純喫茶です。古くからの喫茶店ですのでコーヒーもサイフォンで淹れる本格派。フードメニューとドリンクのセットでほとんどが¥1,000未満と良心的な価格設定となっています。軽めのランチやちょっとした休憩に最適な、昭和の喫茶店らしいお店と言えるでしょう。今回は管理人が大好物なサンドイッチの中でも特に絶大な信頼を置いている「ホットサンド」から、「ミックスホットサンド」と「コーヒー」のセット¥990に決めて店内へ入ってみました。

このクラシカルな雰囲気で喫煙も可能なのはかつてのままで、若かった頃を思い出してしまいます。あの頃、こんな選択をしなければ…あんな決断をしなければ…と後悔ばかりで落ち込んでいたところ、昔と変わらない気さくで気のいいマスターから声をかけられ、我に返ることができました。昔の思い出話に花を咲かせることができ、こういったコミュニケーションも昭和の喫茶店の良いところ。コミュ障の管理人でも会話を自然に楽しむことができます。こういった体験はカフェではなかなかできません。もし若い女性店員さんが気さくに話しかけてくるカフェがあったら週8で通うのに…とアホなことを考えていると、「ミックスホットサンド」と「コーヒー」のセットが到着しました。

「ミックスホットサンド」にスープ、サラダ、コーヒーが付いて¥990はかなりのお値打ちです。軽めのランチどころか、人によってはガッツリランチでしょう。野菜もたっぷりで栄養バランスの面からも理想的なランチではないでしょうか。軽くトーストされたパン耳もついていて、ポタージュスープに浸していただくと良い感じ。では2種類のホットサンドをいただきます。

まずは玉子サンドです。和食のだし巻き玉子をヒントに誕生した厚焼き玉子の玉子サンドが京都流。一般的な玉子サンドは茹で卵を細かく砕きマヨネーズなどでよくあえたタマゴサラダが具材で管理人も好きなのですが、厚焼き玉子の玉子サンドは別物のおいしさです。フワッフワの厚焼き玉子とトーストされたパン、そしてレタスやキュウリのシャキシャキとした食感がベストマッチ。タマゴサラダよりも優しい味わいとなっていて、おいしい厚焼き玉子を作る技術が必要なこともあり、昔から京都人に好まれた玉子サンドです。京都市内でもより簡単に作れる薄焼き玉子の玉子サンドを提供されるお店が多い中、こちらの玉子サンドは文句ナシに京都の玉子サンドと言えるでしょう。

ハム野菜サンドは正統派の間違いのない味わいです。太めにスライスされたロースハムもしっかりと入っていて、トーストされたパンとの相性も抜群。作り置きなら普通の食パンの方が食感的にも良いのですが、できたてならトーストされたホットサンドには勝てません。焼かれたパンの香りと熱さと具材の冷たさのコントラストがサンドイッチの味をワンランクもツーランクも高めています。丁寧に作られたホットサンドのおいしさを皆さんにも味わっていただきたいと感じました。こちらは叡電「八幡前駅」から徒歩2分の立地にあり、近くのコインパーキングなどを使えばドライブやツーリングがてらでも便利なお店です。京都国際会館からも近いので、近辺までお越しの際にはモーニングからランチ、ティータイムまで気軽にご利用ください。

[2022年5月21日訪問]

喫茶 華林唐
●住所…京都市左京区上高野薩田町3(Google マップ
●TEL…075-722-0960
●定休日…不定休(主に日曜日)
●備考…喫煙可
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「華林唐」でご確認ください。

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