中国料理 順和
今年2022年(令和4年)の梅雨は驚くほど早く終わりを迎えました。そして梅雨明け後の夏の気温は平年より高めで猛暑と予測されています。つまり少なくとも関東以西の夏は長い酷暑が続く、ということ。管理人のようなポッチャリ体型にとっては地獄であり、夏の最高気温平均が21℃ほどと言われる北海道の釧路市など涼しそうな場所へ移住したいのですが当然、そんな財力はありません。殺人級に暑い京都市内で暮らさざるを得ず、考えただけでゲッソリと痩せ細りそうと毎年思っているのですが実際にはまったく痩せておらず、暑さで気力と体力が延々と削られるデメリットしかない日々を過ごすことになります。当ブログで真夏の京都市内観光はオススメできないと幾度となく告発してはいるものの、現実的には今年は祇園祭が再開されるようで、また、商用などで京都市内に仕方なく来られる人もいらっしゃるでしょう。そんなときこそ、やはりスタミナをつけて地獄の夏を乗り切っていただきたい。そのためには中国4000年の食文化こそが最適です。そこで今回は、京都市内のチャイナタウンと勝手に言い続けている元田中エリアへ久しぶりに向かってみました。
東大路通と今出川通の交差点(百万遍)を北へ460mほど行ったところにある「中国料理 順和(ちゅうごくりょうり じゅんわ)」。こちらは2021年(令和3年)2月にオープンされた中華料理店です。もともとは古くから営業されていた大衆中華店が閉業され、3年ほどを経てこちらが新しく開業されました。閉業された中華店の後に新しい中華店が開業されるのは元田中エリアあるあるで、喫茶店やビストロなどになることはほぼほぼありません。ただ、元田中エリアで昔から営業されている中華店は日本人や在日韓国人が主に日本人好みの広東料理店を営業されているのに対し、新しい中華店は中国人が経営、しかも本格的な四川料理店が多いのが特徴です。そしてお客さんも中国人が多く、異国文化を肌で体感することもできます。こちらもメニュー構成を見る限り四川料理がメインで、中国人のお客さんも多い本場仕様。お昼の営業時間は11時〜ラストオーダー14:30ぐらいのようです。時刻は14:15、早速店内へ入ってみましょう。
開業して2年目だけあって清潔感のある店内。4名テーブル席が8、9卓と2名テーブル席が1卓ほどと、意外と広いお店です。お昼の営業終了時刻間際だったこともあり、お客さんは女性のお一人様のみ。接客の女性は最初、日本人かと思っていたものの、後から入って来られたお客さんとバリバリの中国語で会話されていましたので、やはり中国の方のようです。世界の言語の中でも難易度高めな日本語を流暢にマスターされる中国人の多さには驚かざるを得ません。管理人のように母国語の日本語すらちょっぴりあゃしぃ人間にはうらやましくもあり、いずれ日本は飲み込まれるのでは…?とそのポテンシャルに脅威すら感じました。ではメニューを確認してみましょう。
定食類は最高額でも¥850とリーズナブルでお一人様でも安心して利用できます。実は食べログでは冷やし中華らしき写真が掲載されていたので店員さんに尋ねてみたのですが、現在は提供されていないようで残念。ただ、定食類が充実しているため本場の味を楽しむチャンスでもあります。ちなみに中国人が経営する中華店あるあるとして料理の種類が膨大、という説?があるのですが、こちらも大量の料理が掲載されているメニューが存在します。メニューをパラパラとめくりながら写真を撮るのがメンドクサクなってきて、食べ終わってから撮影しようと思ったまますっかり忘れていました。メニューに掲載されている料理は四川料理を中心とした本格派となっていて、中国人のお客さんが多いのもうなずけます。メニューについてはUber Eatsか食べログのメニュー・コースをご覧ください。今回は定食の中から最も本場感が漂う「ラム肉とネギ炒め定食(葱爆羊肉定食)」¥850を注文してみました。
「ラム肉とネギ炒め定食(葱爆羊肉定食)」が到着。鶏の唐揚げが副菜扱いでボリューム感も申し分ありません。中華スープに漬物、デザートの杏仁豆腐まで付いて¥850は相当にお得ですね。この辺りの地域は学生街でもあり、腹ペコ学生にとってもありがたいお店だと思います。中華料理店の激戦区に開業されていることから、味にも自信がお有りなのでしょう。中華スープは日本人が経営する中華店のようなラーメンスープではなく、意外と薄味仕立てとなっていて、これが中国人シェフが作るスープの特徴です。日本では“中華料理=何でもかんでもコッテリ”と思われがちですが、実はコッテリとアッサリの緩急を巧みに使いこなされています。もっとも、この定食でアッサリなのはスープだけで、後は皆さんの期待どおりコッテリ祭りとなるのですが。
「ラム肉とネギ炒め(葱爆羊肉)」は羊肉とタマネギ、キクラゲとシンプルな食材ながらマトンの旨味、タマネギの甘み、キクラゲの食感が素晴らしく、スタミナもつきそうな濃厚な味付けでご飯はもちろん、ビールのお供にもピッタリです。鷹の爪も入っていてホンノリとしたピリ辛に食欲も高まります。北海道の人にとって羊肉は食べ慣れた食材だとは思うのですが、全国的には食べる機会が少ない肉ではないでしょうか。その理由の1つに羊肉特有の風味が牛や豚、鶏などと比べてクセがあるからでしょうが、こちらの「ラム肉とネギ炒め(葱爆羊肉)」のようにたっぷりの香味野菜(タマネギ)と濃厚な味付けで炒められると独特の風味が消えて、羊肉の旨味だけが際立ちます。羊肉自体は世界各国で高級食材として使われていて、フランス料理でも牛や豚、鶏以上に羊肉の方が格上扱い。旨味という観点では和牛に匹敵する強さな反面、比較的お手軽価格で入手できますので、食わず嫌いな人は中華料理店やフレンチ、イタリアンのお店などでぜひお試しください。
鶏の唐揚げは日本人も大好きな定番の味わいです。主張し過ぎることのない下味でカラリと揚げられた鶏もも肉はジューシーでボリューム満点。塩コショウや辛子醤油などをつけなくても十分おいしい味付けとなっています。あくまで個人の感想ですが、鶏の唐揚げは鶏もも肉が好き。鶏むね肉もおいしいとは思うものの肉の旨味、脂の甘みは鶏もも肉に軍配が上がります。ただ、管理人のようにダイエットを心がけている人や健康な食生活に気を配られている人は、よりヘルシーな鶏むね肉がオススメです。何より精肉店やスーパーでは鶏もも肉より鶏むね肉の方が圧倒的にお安い。ご家庭では鶏むね肉をメインに使われ、たまの外食時に鶏もも肉を楽しむぐらいがいいのかも知れません。こちらは本場のシェフが調理する本格的な中華料理を楽しめるお店です。元田中エリアでは中華料理店が多過ぎてお店選びに迷う場合も多々ありますが、定食類などをリーズナブルに気兼ねなく楽しみたい場合は、こちらもご検討ください。スタミナがつきそうな料理も驚くほど多く用意されていますので夏バテ予防にアラカルトでのご利用も、ぜひ。
[2022年6月24日訪問]
中国料理 順和
●住所…京都市左京区田中里ノ前町31(Google マップ)
●TEL…075-708-8479
●定休日…不定休
●備考…禁煙
●ホームページ…Uber Eats
※さらに詳細は食べログ「順和」でご確認ください。
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