らんたん
冷やし中華が大好きな管理人は例年夏になると冷やし中華を食べる機会が増えます。冷やし中華の王道と言えば酢醤油ベースですが、特に京都市内ではゴマダレベースの冷やし中華も人気で多くのお店で提供されています…のハズなのですが、今年2022年(令和4年)はなぜかことごとく酢醤油ベースの冷やし中華ばかりで、当ブログでも目下3連続で酢醤油ベースの冷やし中華を絶賛REPORT中。4連続は避けなければ、と妙なプレッシャーを感じ始めたところで以前食べたゴマダレベースの冷やし中華のお店に狙いを定めて訪問したものの、まったくの記憶違いであることが判明しました。そう、今回も酢醤油ベースの冷やし中華です。見事4連続を達成しました。ちなみ次回の更新では酢醤油でもゴマダレでもない冷たいラーメン(当ブログでは冷たいラーメンは冷やし中華の1種と認定)となりますので、ゴマダレ好きな人はもうしばらく我慢願います。思い違いという老いをヒシヒシを感じる結果となったのは、京都市内でも老舗の名店と評価が高い有名ラーメン店です。
東大路通と丸太町通の交差点(東山丸太町)を北へ60mほど行ったところにあるラーメン店「らんたん」。創業は1964年(昭和39年)と60年近い歴史がある老舗店です。鶏ガラ醤油の昔ながらのラーメンを今に伝えるお店であり、進化し続けてもう何のスープかよくわからない新進気鋭のラーメン店にはない、ダシが効いたアッサリタイプの昭和の味を楽しむことができます。ラーメンにちっとも詳しくない管理人が説明しても説得力は皆無でしょうから、これ以上はこちらのラーメンについて語りません。こちらの現在の営業時間は11時〜14時の昼のみ営業となっていて、長年切り盛りされていた大将は引退されたものの、女将さんや女性スタッフの皆さんが味を守られているそうです。時刻は13:40、早速店内へ入ってみましょう。
ウッディで山小屋風の店内には、いたるところに店名の由来ともなっているランタンが天井から設置されています。カウンター席と4名テーブル席の構成で、お一人様でもグループでも利用しやすい雰囲気です。近隣の学生や地元の人に人気のお店で、東大路通を挟んだ西向かいには京都大学医学部附属病院があるため、職員だけでなく通院されている人やお見舞いで来院される人も頻繁に利用されています。ではメニューを確認してみましょう。
「ラーメン」(並:¥750・大:¥870)を基本に、チャーシューの増減具合や具材の多さでバリエーションメニューがあります。ラーメン店では定番の餃子や唐揚げ、焼豚などといったサイドメニューはない硬派な印象。加えて自家製麺とのことですので、ラーメン好きからも評価が高いお店です。そして冷やし中華は夏季限定の「冷メン」(並:¥930・大:¥1,050)。こちらの「ラーメン」の硬派さからも、「冷メン」は王道の酢醤油ベースに決まっています。なぜ管理人はゴマダレベースと勘違いしたのか、どこのお店と間違っていたのかは、おそらく永遠の謎となるでしょう。ただ、4連続の酢醤油ベースの冷やし中華になったとしてもREPORTは行います。そこで今回は「冷メン(並)」を注文してみました。
「冷メン(並)」が到着。ラーメン鉢に盛り付けられているのがラーメン店らしく感じます。具材はチャーシュー、錦糸玉子、レタス、メンマ、ワカメ、紅ショウガの正統派。たっぷりのカラシも添えられているのもうれしい。酢醤油ベースの冷やし中華にカラシは必須アイテムです。まずは麺からいただきましょう。
自家製麺らしくコシがあり、少しウェイブがかかっている特徴的な中華麺です。冷たくなめらかな麺は喉越しも良く、いくらでも食べられそう。最初は“大にすればよかった…”と思っていたものの、並サイズながら体感的には他店より麺のボリュームが1.2〜1.3倍ぐらいはあり、食べ終わる頃には満腹となってしまいました。ダシの風味も香るおだやかな酢醤油で、海の香りが鼻に抜けるワカメや食べごたえのあるメンマなどの具材との相性もバッチリです。
そしてチャーシューは偶然ですが先日REPORTした「天鳳」と同様、脂身が一切ないタイプ。冷やし中華の肉系具材を語るうえで脂身の扱いはかなり重要で、冷たい肉の脂身は豚であれ牛であれロウのようなニチャァとした食感、味となります。冷やし中華の具材で鶏肉やハムを使われているお店が多いのも、口の中で脂が溶ける、もしくは脂の味や甘みを感じ取れるから。ただ、チャーシューや焼豚のお店も少なくはなく、脂身がないと物足りないといった側面もあるのでしょう。個人的には少量の脂身であれば特に気になりませんが、冷たいチャーシューや焼豚の脂身が多いとやはり食感や味を損ねていると思わざるを得ません。冷やし中華でチャーシューや焼豚を使うのであれば、こちらや「天鳳」のように、脂身を排除するというのも一手だと実感しました。創業60年近い老舗ラーメン店だけあって、冷やし中華にも真摯に向き合っておられる姿勢がこの「冷メン」に表れています。熊野神社や平安神宮、京都御所なども徒歩圏内ですので、お近くまでお越しの際には京都らしいラーメン店の冷やし中華を、ぜひお試しください。
[2022年7月22日訪問]
らんたん
●住所…京都市左京区聖護院西町12-28(Google マップ)
●TEL…075-761-9545
●定休日…水曜日(火曜日と連休される場合も多い)
●備考①…「冷メン」は夏季限定
●備考②…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「らんたん」でご確認ください。
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