食べログでも絶大な人気を誇るラーメンチェーン店

中華編
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セアブラノ神 壬生本店

2022年(令和4年)の冷やし中華REPORTは現在、酢醤油ベースのお店が4軒連続となり、先日「冷やし酒かすラーメン」1軒となりました。冷やし中華では酢醤油ベースとともにポピュラーなゴマダレベースのお店を、もはや一刻の猶予もなくREPORTしなければなりません。冷やし中華の起源は酢醤油ベースであり、ゴマダレベースは新興勢力です。ゴマダレベースの冷やし中華はおそらく上海料理の「涼拌麺」が元となっているようですが、少なくとも京都市内のゴマダレベースの冷やし中華は「涼拌麺」ではなく、四川料理の「担々麺」を冷たくしたものがルーツになっているような気がします。“ような気がします”と曖昧な表現になっているのは、管理人が文献や資料を詳細に当たって調査したワケではなく、これまで食べてきた何となくの印象で根拠などはありません。ただ、味の印象は意外に重要で、加えて京都市内では他都道府県の中華料理店に比べて四川料理店の比率がかなり高いのも「担々麺」説を補強する論としてあながち間違いではないのでは?と思っています。もし、中華料理に詳しい料理人や専門に研究されている有識者が当ブログをご覧いただいていれば、ぜひ真偽をお教えください。で、今回は「冷やし担々麺」です。中華料理店だけでなくラーメン店でも提供されている「冷やし担々麺」から、常に行列ができている京都市内のラーメンチェーン店をREPORTしてみました。

大宮通四条通の交差点(四条大宮)を南へ390mほど行き、高辻通の交差点(大宮高辻)を西へ200mほど行ったところにあるマンション「デイスターアベニュー」1階にあるラーメン店「セアブラノ神 壬生本店(せあぶらのかみ みぶほんてん)」。こちらは2013年(平成25年)7月に開業され、現在は本店に加え「伏見剛力店」、「錦店」、「slurp店」と京都市内に4店舗を展開されている人気店です。以前、確かどこかのコンビニで“セアブラノ神”のカップ麺を見た記憶もあり、少なくとも京都市内のラーメン好きであれば知らない人はいないお店ではないでしょうか。“セアブラノ神”という何だかよくわからない邪神神様を崇拝している人たちのお店なのでしょうが、セアブラであれば管理人も神、とまではいかないまでも“セアブラノ右大臣”ぐらいは名乗れる立派なセアブラを50年に渡って保持しています。お店のスタッフはどうせ大したセアブラも持たない一般人でしょうから恐れるに足りません。こちらのお昼の営業時間は11時〜ラストオーダー15時と、遅めのランチでも大丈夫。お昼時の混雑を見越してラストオーダー少し前の14:15に伺いました。まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

8月限定の「牛ホソつけ麺 〆ご飯付き」(並200g:¥1,100・大300g:¥1,200)もかなり魅力的だったのですが、今回は是が非でもゴマダレベースの冷やし中華をREPORTしたかったため、こちらでのみ提供されている夏季限定の「但馬牛 冷やし担々麺」¥950に決めました。さらにサイドメニューとして名物を称される「セアブライス」¥220もチョイス。「セアブライス」はネーミングといいビジュアルといい何となく不穏な空気感を醸し出していたため、これまで食べたことはありませんでした。ただ当ブログのREPORTである以上、名物は食べなければなりません。“肉卵脂飯”という言語学者でもおそらく聞いたことがないであろう四字熟語で表現されている「究極のセアブライス」¥500は見るからに凶悪そうな高カロリーですので今回はパス。健康に自信のある人や丈夫な若者はぜひ食べてみてください。では店内に入ってみましょう。

ゲッ、ラストオーダー間近で世間でのランチタイムなどはとっくに過ぎているにも関わらず、8割程度のお客さんで座席が埋まっていました。危うく待つハメになるところでしたがセーフ。こちらは券売機で食券を購入してから着席するシステムで、管理人が券売機を操作している後ろから2名ほどのお客さんが待っておられました。平日の14時過ぎだというのに、どだけ繁盛しているのでしょうか。これぞセアブラと言えど神の持つ神通力です。50歳にしては券売機にもたつくことなく「但馬牛 冷やし担々麺」と「セアブライス」の食券を購入でき、カウンター席に座ります。

着席し、セアブラなど微塵も持っていない若い男性店員さんに食券を手渡します。さすがは人気ラーメン店だけあって各テーブルに備え付けてある調味料なども豊富。特に“入れすぎ注意!”のシールが貼ってある「黒ばら海苔」は磯の香りやノリの風味を楽しめるため、“煮干しそばに良く合います”と書かれていいるものの、管理人はどの料理であっても常識的な範囲で使わせていただいています。もちろん店員さんの目を盗んでゴッソリ入れたりはいたしません。「刻みにんにく」や「食べるラー油」、「酢」なども味変には欠かせない調味料です。辛いのがお好きな人は「黒七味」や「辛い一味」で辛味をアップさせることもできます。

「但馬牛 冷やし担々麺」と「セアブライス」が到着。「但馬牛 冷やし担々麺」は乳白色のスープが何ともおいしそう。具材はプチトマトにカイワレ大根、キュウリ、白髪ネギ、そして野菜の下には但馬牛の肉味噌とチャーシューが隠れています。「セアブライス」は青ネギと背脂がホワイトライスにかけられている超コッテリメシ。ま、まぁ、お、お茶碗1膳分と少量ですので、た、たまには脂とメシという罪悪感満載のご飯モノも、ゆ、許されるでしょう…ちょっと震えが止まりませんが。まずは「但馬牛 冷やし担々麺」のスープからいただきます。

よく冷えていながらも濃厚でクリーミーなゴマが香るスープは絶品です。ラー油による適度な辛さで食欲もそそります。さすがは人気ラーメン店のクオリティと言えるでしょう。旨味とコクは十分にも関わらず塩味は抑えめとなっていて、冷製ポタージュスープのようにゴクゴクと飲み干せるのも特徴。細かくカットされた野菜との相性はもちろん、牛肉の味わいを堪能できる肉味噌とも良く合います。スープ、野菜、肉味噌と、それぞれの旨味が重層的な味を織り成している、冷やし担々麺としては傑作と感じるレベルではないでしょうか。

中細で軽くウェイブがかかった中華麺とスープや具材との相性も抜群です。これだけ濃厚なのにスルスルと抵抗なく食べることができ、しかも喉越しまでおいしい。やはり“冷たい”ということはかなり重要で、冷たいからこそ心地良い濃厚さになっていると実感しました。栄養価も高いため、食欲が減退気味でもしっかりと栄養を補給できそうな冷やし担々麺です。

そしてチャーシューも素晴らしい。おそらく脂身少なめの豚モモ肉を低温調理で作られていると思うのですが、豚肉の旨味はもちろん、冷たいながら脂の甘さも感じられます。チャーシューに関しては中華料理店よりもラーメン店の方が進化していると実感させられることが多く、こちらのチャーシューも冷たくてもおいしく、柔らかい、極上のローストポークのような仕上がりです。もはや中華料理の技法だけでなく、フレンチの技法が加味されたヌーベルシノワのレベルにまで達しているチャーシューを味わうことができました。

「セアブライス」の背脂は予想に反して塩味で、背脂の甘さでライスを食べる背徳の味わいです。アラフィフのオッサンが食べていいものではありません。味は申し分ないものの、食べ進むに連れてコッテリ具合にちょっとキツさを覚えてしまいましたが、やはり年齢的なものなのでしょう。年齢とギャルには勝てない、と改めて思った瞬間でした。鋼鉄の胃袋を自慢していた管理人にもこんな日が訪れようとは…。ただ、「刻みにんにく」や「食べるラー油」、ナイショ?でチョッピリ「黒ばら海苔」を使うと、驚くほどスンナリといただけました。とは言えキツい人にはキツいとも思われますので、30歳を超えたら胃袋と相談してお試しください。また支店の「slurp店」でも冷やしラーメンを8月限定で提供されているようですので、できれば訪問してREPORTしたいと考えています。溶けるような暑さはまだしばらくは続きますが、セアブラノ神の各店舗で冷たい麺やラーメン各種を食べて、夏を乗り切ってみられてはいかがでしょうか。

[2022年8月3日訪問]

セアブラノ神 壬生本店
●住所…京都市中京区壬生相合町25-4(Google マップ
●TEL…075-432-7077
●定休日…無休(1月1日のみ定休)
●備考①…「但馬牛 冷やし担々麺」は夏季限定
●備考②…禁煙
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