創業120年の普段使いしたい四条寺町の蕎麦店

和食編
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永正亭

もうすぐ秋分の日秋のお彼岸です。“暑さ寒さも彼岸まで”との成句もあるように、そろそろ朝夕の気温も下がり始め、ようやく過ごしやすい季節を迎えます。とは言え日中はまだまだ暑い。近年、管理人の体感だけかも知れませんが残暑が長く続き、エッ?もう冬?と、気持ちいい時期が短くなっているような気がしてなりません。先日、今年2022年(令和4年)最後の冷やし中華をREPORTしたのですが、本当はまだまだ冷やし中華がおいしい気温ではあります。ただ、あまりダラダラと季節商品である冷やし中華REPORTを続けていると、せっかく当ブログをご覧になって冷やし中華を食べに出かけたものの、すでに終わっていて食べられなかった…なんて逆恨みされそうですので今年はもう終了。通年、冷やし中華を提供されているお店もあるにはあるのですが、調べるのが面倒季節を大切にする意味でも来年の初夏まで冷やし中華はREPORTしません。そこで冷やし中華と並び、残暑で夏バテ気味でも食べたい冷たい蕎麦をREPORTします。ざる蕎麦などの冷たい蕎麦は冷やし中華とは異なり、ほとんどのお店で通年提供されているようです。管理人などは冬の寒いときを除き、蕎麦は年がら年中冷たい派。特に暑い時期の主食は冷やし中華か冷たい蕎麦だったりします。今回は冷やし中華ロスの人にもオススメしたい冷たい蕎麦をいただこうと、京都ナンバーワンの繁華街である四条河原町へと向かいました。

四条通河原町通の交差点(四条河原町)を西へ220mほど行き、寺町通の交差点(四条寺町)を南へ40mほど行ったところにある蕎麦店「永正亭(えいしょうてい)」。こちらの創業は1890年(明治23年)だそうで、120年以上の歴史を誇る老舗店です。かつては京都の電気街として栄えた寺町通沿いにあり、現在でも観光客や京都人がショッピングなどに訪れる繁華街として多くの人に賑わっています。こちらは主に関西のテレビ番組や情報誌などに登場されている老舗有名店ではあるものの、どちらかと言えば観光客ではなく地元の人や近隣にお勤めの人が普段遣いに利用されているお店で、関西で活動されている芸人さんなども足繁く通われているそうです。こちらは11時〜19時の通し営業で、遅めのランチでも大丈夫。お昼時はかなり混雑するため、ゆったりと食事をされたい場合は12時〜13時ははずして利用された方がいいかも知れません。時刻は14:45、早速店内へとトビラを開けると…

この時刻でもほぼ満員状態!幸い、カウンター席仕様となっている1名席があいていましたので無事座れましたが、お客さんが多いため店内撮影は断念しました。外観からもわかるようにこちらは間口が狭い京都らしい鰻の寝床となっていて、客席数はさほど多くはありません。この地域は繁華街だけあって飲食店も多い反面、入れ代わりも激しく、120年以上営業されているお店となると希少だと思います。これほど長く愛され、繁盛している理由がこちらにはあるのです。ではメニューを確認してみましょう。

一見、普通の蕎麦・うどん店のメニューラインナップですが、まず驚くべきは価格。すべてにおいて京都市内の一般的な蕎麦・うどん店より3割ほどお安い良心的な価格設定です。しかも繁華街にも関わらず。京都市内は飲食店に限らず、そもそも物価が高いと感じるのですが、特に観光地や繁華街、歓楽街などの飲食店は多くの利用客が見込める分、お値段高め設定のお店も少なくありません。それ自体は当然であり、正しい営業活動ではあると思うものの、管理人のようにお得をこよなく愛する人間にとっては気軽に利用しづらいと思うこともあります。こちらのように繁華街にありながらリーズナブルに食事ができるお店は本当にありがたい。京都人が愛してやまない「けいらん(うどんまたは蕎麦)」¥570も老舗店とは思えない安さです。今回は冷たい蕎麦の中でも特にオススメの「特田舎そば 天ぷら入」¥780を注文しました。天ぷら(エビ天)入りでも¥780は毎日でも利用したい価格ですね。

「特田舎そば 天ぷら入」が到着。この「田舎そば」系のメニューは冷たい蕎麦と温かい蕎麦のどちらかを選ぶことができますので、温かい蕎麦がお好きな人も注文できます。「特田舎そば」はぶっかけ蕎麦の1種で、具は中心に卵黄が乗り、大根おろしと刻み青ネギ、刻み海苔と蕎麦が見えないほどの大サービス。たっぷりの大根おろしが胃腸にも優しく、夏バテ気味で食欲がない場合にもピッタリです。天ぷら(エビ天)ももちろん揚げたて。では蕎麦からいただきましょう。

甘めの濃厚な蕎麦ツユに大根おろしや青ネギ、海苔がからんだ冷たい蕎麦は最高です。大根おろしの汁気が蕎麦ツユと混ざって塩加減もちょうど良い塩梅となり、大根おろしのキリリとした辛味が食欲をそそります。青ネギや海苔といった薬味も存分に楽しめ、一般的なざる蕎麦にはない食べごたえもポイントでしょう。そしてつぶした卵黄を冷たい蕎麦にからめて食べると、卵黄のコクと旨味でさらにおいしい。こちらは「カレー(うどんまたは蕎麦)」¥570も名物だそうですが、個人的には「特田舎そば」もイチオシ。蕎麦好きならぜひ味わっていただきたいと思います。

天ぷら(エビ天)もしっかりビッグサイズです。アツアツ揚げたての天ぷらに冷たい蕎麦ツユを浸して食べると堪えられません。天ぷら店ではなく蕎麦店ならではの味わいです。自宅での天ぷらはウスターソース派の管理人でも、蕎麦店での天ぷらは濃いめの蕎麦ツユが好き。蕎麦店で天ざるなどを注文して抹茶塩など意識高い系の薬味を出されると、それはそれでおいしいのですが、なんかちょっと違う…と思わないでもありません。蕎麦店の天ぷらは天つゆでも抹茶塩でもウスターソースでもなく、蕎麦ツユにドボン!が正解なのです。と、最後は思いっきり管理人の思いをタレ流してしまいましたが、とにかく暑い日は冷たい蕎麦で英気を養ってください。観光や買い物などで四条河原町近辺に来られる人は多いでしょうから、お近くまでお越しの際にはこちらでお手頃価格の蕎麦やうどん、丼などの老舗の味を堪能されてみてはいかがでしょうか。

[2022年9月16日訪問]

永正亭
●住所…京都市下京区貞安前之町611(Google マップ
●TEL…075-351-1970
●定休日…水曜日(祝日は営業)
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「永正亭」でご確認ください。

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