揚げ物とは思えない上品さが魅力のトンカツ専門店

洋食編
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かつかつとんとん

新年あけましておめでとうございます。飲食店紹介ブログとしては史上稀に見るわかりにくさと内容の不確かさマニア上級者向けと定評がある当ブログを今後ともよろしくお願い申しあげます。サテ、年末年始はご馳走を食べたりアルコール類を飲む機会も格段に増える暴飲暴食の時期となり、胃痛や胃もたれなどに悩まされる人も少なくないでしょう。胃薬が欠かせない、という人もいらっしゃるようですが、市販薬に頼ることなくできれば病院や医院でしっかり診てもらった方が安心なうえ、医師から処方される薬は多くの場合、市販薬よりも安価で治りも早いと思います。“お医者さんに行くほどでは…”という場合なら、食事で胃痛や胃もたれを改善できるかも知れません。市販の胃薬で有名な興和の「キャベジン」は名前の由来が葉物野菜のキャベツであり、キャベツは“食べる薬”とも言われています。キャベツから発見されたビタミンU(S-メチルメチオニン)には胃腸壁の修復や胃液の分泌を抑えるなどの効能があり、胃痛や胃もたれなどにキャベツはもってこいの食材。ただ、ビタミンUは水溶性で熱に弱いため、生食の方がより高い効果が得られのだとか。生のキャベツをそんなにバクバクと食べる機会なんてなさそうですが、実はあります。それはトンカツ専門店へ行くこと。トンカツ専門店は“キャベツのお替わり無料”のお店が多く、上手にカットした千切りキャベツは一品料理相当のおいしさで、いくらでもいただけます。そこで新年最初のREPORTは、生のキャベツを口実として河原町今出川にある人気トンカツ専門店へ向かいました。

河原町通今出川通の交差点(河原町今出川)を南に300mほど行ったところにあるトンカツ専門店「かつかつとんとん」。2018年(平成30年)12月にリニューアルオープンされたお店で、店名ロゴや内装、接客など管理人もチェーン店と勘違い?するほどしっかりと営業されています。昼の営業時間は11時〜ラストオーダー14時、夜は17:30〜ラストオーダー20時ではあるものの、テイクアウトは11時〜ラストオーダー20時と通し営業となっていて、遅めのランチでもテイクアウトであれば大丈夫でしょう。店内飲食で定食類を注文すると、麦御飯・味噌汁・キャベツのお替り自由という太っ腹なサービス!しかも不定休ながら通常はほとんど休まれることはなく、金曜日のみ夜の営業をお休みされているだけで、とても利用しやすいお店です。さらにこの近辺の飲食店では珍しく提携駐車場もあることから、車で訪問される人にもありがたいのではないでしょうか。ただ…これだけ好条件が揃うと人気店になるのは当然で、特に昼は平日・休日を問わず並ぶのを覚悟するほど繁盛しています。新年1発目のREPORTで並びたくないなぁ〜と思いながら昼のラストオーダー30分前の13:30に到着。ハイ、もちろん2名1組のお客さんが店頭に並んでおられました。まぁ管理人の運なんてないようなモノですから想定内ですとも。幸い数分後に店内からお客さんが退店されたため、それほど待たずに入店できました。

4名テーブル席7卓と、ほとんどメニュー置き場と化している2名テーブル席1卓の広々とした清潔感あふれる店内。こちらは行列ができるお店にも関わらず相席にはならず、お一人様でも4名テーブル席へ案内されます。管理人のような小心者のお一人様だとちょっと恐縮してしまうのですが、立地的に地元の人やビジネスパーソンが多いためか、意外にひとりで利用されているお客さんも多く、お一人様でも安心して利用できるでしょう。これが繁華街や観光地ならハナシはまた別だと思いますが。京都御所が近いため観光客もいないワケではないのでしょうが、やはり近所の人や近隣にお勤めの人、近くの出町桝形商店街京都府立医科大学附属病院の利用者などがほとんどではないでしょうか。4名テーブル席を独占してしまっている管理人は、もう待っているお客さんはいないことを把握しつつ、次に来られるかも知れない新たなお客さんに備え、サッと注文してパッと食べてすぐに退店できるよう、キビキビとメニューを確認します。

今回の主役はキャベツだったハズなのですが、トンカツ専門店なのでトンカツも重要です。そしてトンカツの両巨頭はロースとヒレでしょう。13種類の「盛り合わせかつ膳」にはコロッケ(クリームコロッケ)や大海老かつ(エビフライ)なども付くセットメニューもあってグラングランと心が揺らいだものの、ここはやはりトンカツです。そこで今回は「盛り合わせかつ膳」から、トンカツの両巨頭を一度に味わえる「ヒレかつとロースかつ」¥1,410をチョイス。そもそも胃痛や胃もたれで困っている人がトンカツですか?とちょっと頭をよぎったのですが、新年最初のREPORTがお粥さんというのもどうなのか、それにこちらのトンカツであれば多少、胃の調子がすぐれなくても大丈夫ではないか、と強引に「ヒレかつとロースかつ」を注文しました。本当に胃腸の調子がよくない人はおとなしく家でお粥さんやフニャフニャうどんなどを食べてお過ごしください。

「盛り合わせかつ膳」の「ヒレかつとロースかつ」が到着。お櫃の麦御飯は小ぶりなお茶碗2膳分のボリュームです。味噌汁は田舎味噌とも呼ばれる麦味噌で郷愁を誘う滋味あふれる味わい。漬物も付いて完璧な洋定食となっています。麦御飯の栄養価も優秀で、ホワイトライスと比べて食物繊維やミネラル、ビタミン類など健康的な成分が20倍近く含まれているらしく、ミドルやシニア世代にとっては救世主のようなご飯です。もっとも、いくら健康的とはいえ何回もお替わりするのはちっとも健康的ではありませんのでご注意を。常にダイエットを心がけていてご飯のお替わりNGを生涯の使命に課している管理人でも、お櫃のご飯は1粒残らずいただきます。もし管理人が残したところでゴミとして廃棄されるだけですので、近年社会問題にもなっている食品ロス(フードロス)の観点からもすべていただきます。身近にできるSDGsです。と言いワケし尽くしたところで、まずは前座?の3切れある「ロースかつ」からいただきましょう。

軽〜い揚げ上がりと脂少なめで柔らかな「ロースかつ」です。揚げ油もフレッシュで油の匂いなども一切感じられず、一般的なトンカツとは次元が異なる味わいとなっていて、この「ロースかつ」はヒレカツと間違えてしまうほどの上品さに驚きました。揚げ物は全般的にガツン!とした味とボリューム感が魅力な反面、重さやクドさがあって揚げ物が得意でない人も少なくありません。ましてトンカツは豚肉の揚げ物ですので、重さやクドさも味の内なのでしょうが、こちらの「ロースかつ」は重さやクドさをまったく感じられず、豚ロース肉の旨味のみ口の中にあふれます。コロモすら存在を忘れてしまいそうになる軽い仕上がり。3切れある「ロースかつ」の端の1切れだけに豚ロース肉の脂身がついていて、脂の甘みにウットリとなるほどでした。個人的にトンカツはラードで揚げた濃厚で脂身たっぷりの豚ロース肉こそ至高と思っていたものの、こちらのようなサッパリとした上品な豚ロース肉の旨味を堪能できるトンカツもまた絶品だと実感。これなら食欲がないときでもスムーズに食べられそうです。

そして「ヒレかつ」。これは一般的なトンカツとはもはや別の料理です。先ほどの「ロースかつ」以上の上品さで、豚ヒレ肉のやさしい味わいに心すら癒やされます。肉質のきめが細かいため柔らかいのはもちろん、淡麗な旨味は豚肉のしつこさを感じさせません。鶏肉のササミのような貴族的な味わいとなっています。管理人のような豚バラ肉をこよなく愛するガサツ人間にはもったいないおいしさです。揚げ物が得意でない人でもこちらの「ヒレかつ」を食べるとトンカツ、いや揚げ物の概念が変わるかも知れませんね。

いよいよ主役のキャベツです。いよいよです。こちらでは卓上にトンカツなどに使う特製ソースとキャベツ用の特製ドレッシングが常備されていて、自分の加減でソースやドレッシングを使うことができます。キャベツ用の特製ドレッシングは酸味のある醤油ベースとなっていて、この極薄切りな千切りキャベツとの相性も抜群。水っぽさなどはなくフンワリ&シャキシャキに仕上げれた千切りキャベツはまさにプロの技術で、思わずお替わりしたくなる味でしょう。管理人が普段食べているスーパーのパック千切りキャベツとは、当たり前ですがまるで別物。トンカツ専門店の中には、このキャベツではお替わりまではしなくていいかな…というお店もなくはないのですが、こちらのようにトンカツだけでなく千切りキャベツも一級品なのが真のトンカツ専門店です。千切りキャベツがおいしくて自然とたっぷり食べられ、しかも胃腸にも良いとなれば、食べないテはありません。ご馳走とアルコール類で弱った胃腸でも抵抗なくいただけるトンカツ各種や千切りキャベツをぜひ試していただきたい。こちらは1月5日(木)から新年の営業を開始されますので、多少待つことになるかも知れませんが京都御所散策などのついでにでもお立ち寄りください。

[2022年12月26日訪問]

かつかつとんとん
●住所…京都市上京区九軒町445(Google マップ
●TEL…075-231-5139
●定休日…不定休
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「かつかつとんとん」でご確認ください。

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