わび助
現在、管理人の体調がすぐれないため週1回月曜日のみの更新となっている当ブログ。楽しみにしていただいているマニアックな皆様には誠に申し訳なく思っております。ゴールデンウィーク明けの5月8日(月)からはこれまで通りの週2回更新(月曜日・金曜日)に戻す予定ですので、よろしくお願い申しあげます。サテ、先日、大阪府在住の人から“今度日帰りで京都の一乗寺方面へ観光に行こうと思っているんですよ〜”と告げられ、反射的に“あぁ、一乗寺ラーメン街道でラーメンの食べ歩きですか?www”と応えてしまい、かなりビミョーな反応をされてしまいました。生粋の京都市民であり左京区民である管理人的には至極まっとうな返答だったのですが、よく考えれば叡電「一乗寺駅」周辺は「詩仙堂丈山寺」や「狸谷山不動院」、「圓光寺」などの古刹が数多くある京都市内有数の観光スポットです。wwwなどと草を生やしている場合ではありません。50歳を超えた年齢にも関わらず、こんな返ししかできない自分が恥ずかしい。もちろん京都市民ほど京都市内の名所・旧跡に行ったことがない“京都あるある”が事実だとしても、若い人ならともかく、イイ年齢のクセして他都道府県の人に教養のなさを当たり前のように披露するのはよろしくありません。そこで今回は、叡電「一乗寺駅」周辺で観光ついででも気軽に立ち寄れるうどん店をREPORTしてみました。
白川通と北大路通の交差点(白川通北大路)を北へ400mほど行き、曼殊院道を東へ120mほど行ったところにある京うどんと季節料理「わび助」。こちらは観光客の利用も多く、昼どきなどは混雑しています。昼の営業時間は11:30〜15時と遅めのランチも大丈夫。夜は17時〜21時で居酒屋的な利用もできるようです。京都市内の観光地の飲食店はだいたい少しお高めのところが多いのですが、こちらは一般的なうどん店とさほど変わらない料金で食事をいただける良心的なお店でしょう。別に観光地価格を設定している飲食店が良心的ではない、と言っているワケではありませんので、あしからず。ただ、昨今の物価高を考えれば、少しでもお安いお店で飲食したいと思われる人も少なくないでしょう。そんな皆様のご期待にお応えするのが当ブログの使命であり、そもそも金持ちはこんなブログなど見ているハズもありません。金持ちは今年5月に開業されるらしい「YAKINIKUMAFIA KYOTO」にでも行って、あやしげな人たちと良くわからない金儲けのハナシなどをすればいいと思います。もし何かのマチガイで誰かからお誘いいただければ、オゴリなら喜んでご相伴させていただきますとも。それはさておき時刻は13:30、庶民の皆様のために早速店内へ入ってみましょう。
1階は6名程度が座れるカウンター席のみで、2階は座敷となっています。かなりタイムリーなのですが、おそらく観光客なのでしょう、ちょうど3名の外国人グループが食事をされていました。京都市内で外国語の会話を間近に聞くのはかなり久しぶり。コロナ禍で外国人の姿をすっかり見なくなりもう3年近くになるでしょうか、当時はこのまま外国人観光客のいない京都がず〜っと続くとすら感じていたものの、少しずつかつての日常が戻りつつあるようです。こちらはうどん店ながら落ち着いた雰囲気で、地元民のみが利用しているようなカジュアルさはなく、誰でも利用しやすでしょう。ではメニューを確認してみます。
うどん店ながらセットメニュー・定食類は6種類で¥1,000〜ラインナップ。¥1,000未満の丼や麺類も数多く、普段遣いできるリーズナブルさとなっています。観光途中の軽めの食事であれば丼や麺類、ガッツリ食べたい場合はセットメニュー・定食類や丼&麺類の大盛りなどが良いでしょう。今回は管理人も外国人観光客の気持ちになって日本食らしい食事から選びます。外国人から日本食としてアイコンのように認識されているのはスキヤキ、スシ、そしてテンプラではないでしょうか。そこでテンプラと、これから暑くなる日がどんどん増えて管理人的には主食になるざる蕎麦の組み合わせ、そう「天ざる」¥1,200に決めました。ちなみに麺類単体だとちょっとモノ足りない…という人はプラス¥100で大盛りを注文してみてください。
「天ざる」が到着。蕎麦の盛りは上品サイズです。生粋の京都市民であり左京区民である管理人にはちょうど良いサイズ感ではあるものの、当ブログを見ておられる多くの大食い健啖家にとっては不満かも知れません。しかし、考えてもみてください。若い人ならともかく、当ブログの主なユーザー層であるミドル・シニア層にとって、毎日毎日お腹いっぱい食べるのは健康面で良くありません。たまには腹八分目で抑えておかないと、好きなモノを食べられる期間が短くなるかも知れないのです。それに「天ざる」は揚げ物界の雄・天ぷらが付くワケですからなおさら。アッ、まだこの「天ざる」の蕎麦の盛りに納得されていませんね?その場合はプラス¥100で大盛りをどうぞ。では蕎麦からいただきましょう。
ダシの風味が効きつつ少し甘めのツユと、おそらく二八蕎麦でしょうか、冷たい蕎麦の味と喉越しが一足早い初夏を感じさせます。つい先日までは温かなうどんが恋しかったハズなのに、もう冷たい蕎麦が食べたくなりました。いずれもう少しすれば冷やし中華を食べにイソイソと出かけるようになるのでしょう。蕎麦自体は本格的な蕎麦店のそれとは比べられないものの普通においしい。¥1,200の「天ざる」であれば十分満足できるレベルであると個人的には思います。蕎麦マニアにはオススメできませんが、管理人のような単なる蕎麦好きであれば、ぜひお試しください。
そして主役の天ぷらです。こちらの「天ざる」では大きめなエビ天が2本とナス、サツマイモ、レンコン、エリンギ、サヤエンドウと5種類の精進揚げが付いています。もちろん揚げたてでコロモは極軽いサクサク感、中はそれぞれの具材の味がダイレクトに楽しめるおいしさです。この蕎麦ツユに浸して付けるのが「天ざる」の醍醐味でしょう。天つゆや塩などとは異なる、パンチのある味わいに食欲も高まります。天ぷらの中でもエビは絶対王者として、ナスは天ぷらの具となるために生まれてきた野菜だと感じざるを得ません。パリっとした皮の旨さと中のトロトロジューシーな味わいは揚げたナスならでは。ナスの揚げ浸しや麻婆茄子などもナスを揚げているからおいしいのです。もっとも、焼きナスや煮浸しもまた別のおいしさがあるのですが。とにかく、野菜の天ぷらの王様はナスだと断言できます。とは言え、レンコンやサツマイモなどの根菜やキノコの天ぷらも滋味あふれる味わいです。要するに、どんな食材でも揚げればだいたいはおいしい、と最後は雑に〆たいと思います。ちなみに昔、超有名なフランス料理の巨匠が、ブロッコリーの最もおいしい調理法は揚げることであるとおっしゃっていてビックリしました。気になって実際に自宅でブロッコリーを天ぷらにしてみたのですが、確かに茹でる・焼く・蒸すより圧倒的に旨い。山菜などと同様、揚げることでイヤなアクや雑味が飛び、食材そのものの旨味や甘みだけを感じられました。天ぷらはプロも認める魔法の調理法であり、天ぷらは日本を代表する料理です。暑くなるこれからの時期に日本人らしく、こちらの「天ざる」と飲む人ならビールや冷酒で食欲を満たしてください。
[2023年4月23日訪問]
わび助
●住所…京都市左京区一乗寺花ノ木町27-3(Google マップ)
●TEL…075-701-5809
●定休日…水曜日
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「わび助」をご確認ください。
コメント