昭和の学生気分もガッツリ味わえる衣笠の喫茶店

喫茶店・カフェ編
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無限洞

7月7日、七夕も過ぎました。梅雨明けはまだしばらくのようですが、新入学生にとっては3ヵ月が経過してそろそろ学校内の雰囲気にも慣れ始めた頃だと思います。特に実家から離れる人も少なくないのが大学生でしょう。大学に進学した新入生の多くにとって、大学の友人も、まだそれほど多くは作れていない時期ではないでしょうか。昼食であれ夕食であれ、ひとりで過ごす心細さは管理人も共感できます。そもそも友達作りが得意でない人にとって、学生時代の孤独はかなりシンドイかも知れません。しかし、そんなときだからこそ、自室でひとりでモソモソと食事をするよりは、お財布との相談にはなるものの学食でも良いので外食をオススメします。一応は取材や打ち合わせ、プレゼンテーションなど、常に人と接する仕事をしていながら極度の人見知りの、おそらく日本初のコミュ障コピーライターである管理人が言うのですから多分間違いありません。別に外食を通じて知らないお客さんやお店の人と友人になるべし、などと提言するつもりはありません。飲み屋じゃないんだから。ただ、周りに人がいるだけで何となく自分の中にも活気が生まれると思うのです。そして意外と、お一人様の同好の士も見かけるハズ。みんながみんな陽キャではないことを目にすれば、気分もかなりラクになります。大学生になったら、まずは大学近くの飲食店探訪に出かけましょう。ラーメン店でも定食店・食堂でも喫茶店・カフェでも、片っ端から利用していれば、きっとお気に入りの1軒が見つかります。そうすればしめたもの。しょっちゅう通っていればお一人様でも気にならなくなり、しまいにはその店のヌシとして周囲から尊敬と憧れの念を抱けれ、ついには念願の恋人もゲットしていずれは結婚、と夢のようなキャンパスライフを描く妄想を楽しむことすら可能です。そんなワケで当ブログでも京都市内の学生街の飲食店をREPORTし続けているのですが、今回は関西私大の雄の一角である立命館大学衣笠キャンパス近くまで出かけてみました。

立命館大学衣笠キャンパスの東門前でこんな看板を発見。こちらが今回のお目当ての飲食店です。この看板の奥はすでに大学の敷地ですので、学生街の飲食店というよりは私設の学食的なお店と言えるでしょう。実はこの辺りはさすがマンモス大学と名高い立命館大学だけあって、飲食店も豊富。定食店・食堂はもちろん、イマドキのオシャレなカフェや学生が大好きなラーメン店など、さまざまな飲食店が営業されています。今回訪問するお店もまさに立命館大学の学生や教職員、関係者などの御用達。逆に立命館大学と無関係な人は利用していないのでは?とすら感じる、管理人的にはノスタルジーにあふれたお店です。…と、ここまで書いておいて恐縮ですが、管理人は立命館大学卒業生でも教職員でも関係者でも学生でもありません。むしろ立命館大学とはまったく無関係な管理人ですら、なぜか懐かしさや学生時代を思い出してしまう、そんな不思議な飲食店なのですよ。ではとにかく目的のお店へ向かいましょう。

上立売通西大路通の交差点(平野神社前)を西へ500mほど行き、細っそい道を南へ70mほど行ったところにある喫茶店「無限洞(むげんどう)」。こちらもかなり古くからのお店で、立命館大学衣笠キャンパスで勉強や仕事などをしていた人なら、おそらく利用したことはなくても知らない人はいないでしょう。このウッディな外観と赤いポストが特徴ではあるものの、立命館大学と無関係な人にとっては少しわかりにくい場所にあります。管理人のような学生街の飲食店巡りが大好きなマニアなら、ぜひGoogle マップで確認しながら向かってください。こちらは平日なら11:30〜ラストオーダー21:30、土曜日は11:30〜ラストオーダー16:30のいずれも通し営業のようです。まぁ、ほぼ立命館大学の学食のようなお店ですので、大学の長期休みなどは営業されているかどうかはわからないため、事前に確認された方が良いでしょう。コロナ禍でどこの大学でもキャンパスから学生がこつ然と姿を消していましたが、現在はかつてのように多くの学生の姿を見ることができます。時刻は18:50、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

こちらは喫茶店ではあるものの、デカ盛り?の定食や軽食をいただけます。これも学生街の喫茶店の特徴です。喫茶店だからとフードはトーストとケーキぐらいしか用意していません、なんて許されません。そんなことではハラペコな学生やオッサンどもが黙ってはいないのです。もちろん喫茶使いはOKですので、必ずフード類を注文しないといけないワケではありません。ただ、大学近くにある喫茶店は、学食に飽きた学生のオアシスであっていただきたい。普段は学食の食事でも、たま〜にバイト代などの臨時収入を得られたときは、リッチな気分でこちらのような喫茶店で贅沢な食事を楽しむのが管理人的にはキャンパスライフの楽しみだと思います。まぁ、最近の学生は“2回生で起業をして高い家賃のマンションに引っ越し、今ではゼミで卒論制作をしながら国家資格取得の勉強もしています”なんて世の中を舐めているとても優秀な若者もいらっしゃるようですので、管理人よりお金持ちの学生の方が多いような気もしますが。なぜか気分が落ち込んできましたが、気を取り直して店内へ向かいます。

4名テーブル席が8卓ぐらいだったでしょうか、かなり広々とした店内です。この丸太をふんだんにあしらった山小屋調の内装が、個人的にはTHE 学生街の喫茶店。昭和の時代は、学生が集うかなりオシャレなお店だったのです。しかも店内に流れるBGMはカーペンターズ昭和のオッサン歓喜の選曲です。今の学生にとってはキレイな声のおねえさんが歌っている洋楽、といった印象でしょうが、管理人より10歳ぐらい?上の世代に大ヒットした伝説の男女(兄妹)デュオでした。もうこれは100%、こちらのマスターの趣味でしょう。てっきりオッサンホイホイのような喫茶店かと思いきや、店内は学生で賑わっていてちょっとビックリしました。立命館大学とはまったく無関係な50歳オーバーの管理人は、さも立命館大学関係者を装う雰囲気を醸し出しつつ、改めてメニューを確認します。

今回はディナー、定食から選びます。学生街の喫茶店の定食と言えばハンバーグと、忘れてはならないのが豚のショウガ焼きではないでしょうか。「ソース焼きそば」(並:¥750・小:¥700)にもそそられますが、単品ならともかく、ライス&お味噌汁の「ご飯セット」(大:¥250・中:¥200・小:¥150)を付けた炭水化物&炭水化物の組み合わせは、さすがに50歳を超えたオッサンには厳しい。気持ちは10歳ですが、身体は老化が激しい65歳ぐらいのお年頃なのです。そこで「⑥豚のしょうが焼き」(並:¥750・小:¥700)の並と、「ご飯セット(中)」を注文。合計で¥950と¥1,000未満なのもリーズナブルですね。

「⑥豚のしょうが焼き(並)」と「ご飯セット(中)」が到着。この写真では少しわかりにくいと思いますが、実はかなりのボリュームです。「豚のしょうが焼き」もご飯も、見た目以上に盛り盛りな感じ。ご飯にデフォルトで乗っているのりたまのふりかけも学生街の飲食店らしい。管理人ぐらいのオッサンになると、ご飯のお供は漬物か納豆、鮭フレーク、塩昆布などになるのがほとんど。ふりかけ、しかものりたまとなると、もう子どもの頃ぐらいしか記憶にありません。久しぶりに食べてみると懐かしくておいしい。毎日食べる?と問われるとオッサンですのでちょっとキツイですが、たまに食べるなら全然アリ。いや、むしろご飯が進み過ぎて代謝が落ちるミドル世代以降にはキケンですらあります。若者ならのりたまのふりかけだけでご飯の1膳や2膳はペロリでしょう。もうこののりたまふりかけのご飯と味噌汁だけで十分満足してしまいそうですが、メインは当然「豚のしょうが焼き」。早速いただきますよ〜。

しゃぶしゃぶ用の豚バラスライスかと思うぐらいの薄い豚バラ肉がたっぷり!しかもカサ増し要素ゼロ。タマネギすらなく、申し訳程度に小ネギが振られているだけで、ひたすら豚バラ肉のショウガ焼きを堪能できます。豚のショウガ焼きには大きく分けて3種類あり、1つは洋食店などで提供されるポークジンジャー、いわゆるトンテキタイプですね。トンカツ用の厚めの豚ロース肉でステーキのように仕上げる贅沢なショウガ焼き。2つ目はスーパーなどの精肉コーナーに陳列されているショウガ焼き用のロース豚肉です。薄切りではないもののトンテキほどには厚くないタイプで、食べごたえとタレのかかり具合を両立させていて、ご家庭でのショウガ焼きの主流だと思います。そして最後はこちらのようなペラペラな豚バラタイプ。主に定食店や町中華などでお馴染みで、管理人はこのペラペラの豚バラタイプがショウガ焼きなら一番です。もちろんトンテキタイプもショウガ焼き用のロース肉タイプも、それぞれに良さはあるのですが、管理人にとって豚のショウガ焼きはTHE 白メシのオカズでなければならず、いかにご飯と相性が良いか、が決め手になります。このペラペラの豚バラだからこそ出せるタレとのからみ具合こそ、ご飯をワシワシとかっ込みながら食べたい豚ショウガ焼き。“薄切り肉ならロースやコマ肉でも良いのでは?”と思われるかも知れませんが、豚バラの脂の甘さこそ、白メシのオカズとして最高なのです。ロースやコマ肉ではすぐに火が通ってしまい、肉が固くなるのも許せません。この柔らかな食感はペラペラの豚バラならでは。口に中も周りもテッカテカになりそうな甘塩っぱい豚バラのショウガ焼きこそご飯にピッタリで、箸休めに食べる千切りキャベツがこれまた旨いのです。…ただ、オッサンにはこの量は正直、ちょっとキツかった。食べても食べても減らない感覚で、ご飯もグイグイ進む悪循環となり、結局は少し苦戦しながらどうにか完食できました。¥1,000未満でしばらくは食事を取らなくてもイイかも?と思うぐらい満腹になった「⑥豚のしょうが焼き(並)」と「ご飯セット(中)」。他の定食や軽食も、きっと満足できるボリュームなのは保証いたします。立命館大学衣笠キャンパスに用事がない人にはなかなか訪問しにくいかもですが、学生時代を思い出せるリーズナブルさと雰囲気がお好きなら、ぜひ立命館大学関係者のフリをしてでも試していただきたい。近くには観光スポットの平野神社金閣寺などもありますので、京都観光をしたい大食いさんにもオススメですよ。

[2023年7月11日 訪問]

無限洞
●住所…京都市北区小松原北町30-1(Google マップ
●TEL…080-5708-2392
●定休日…日曜日
●備考…禁煙?
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「無限洞」をご確認ください。

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