間もなく1周年を迎えられる伏見稲荷の本格洋食店

洋食編
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洋食屋 スゥリール

京都市内は連日の猛暑日で管理人は引きこもり気味なのですが、世間ではコロナ禍の鬱憤を晴らす勢いで、皆さん観光を楽しまれているようです。土曜日・日曜日など繁華街や観光スポットなどでは特に他都道府県ナンバーの車の方が多いのでは?というぐらいの混雑ぶり。当ブログでは熱中症の危険性もあり真夏の京都観光はあまりオススメしていないものの、車であれば確かに冷房の効いた快適な車内温度で移動できるため、徒歩や自転車などでの観光に比べれば安全なのかも知れません。ただ、京都市内はそもそも車の移動には適していない都市なのです。まず、交通網の大動脈でもある幹線道路ですら、ほとんどが片側2車線という狭さ。しかも駐車場も多くないため路上駐車が異常に多く、マチナカでは左車線がほぼパーキングエリアになっていて実質片側1車線なんてことも珍しくありません。先ほども昼過ぎに、近所の下鴨本通に出た瞬間、左車線だけ長蛇の列のナゾ渋滞となっていて“ハァ?”と思っていたところ、パトカーがやってきて左車線の車に注意を促していました。管理人を含め多くの京都市民はおそらくですが、車ではできるだけ右車線を走行していると思います。道路交通法では追い越しおよび右折・転回時を除き原則、左車線を走行すべし、と規定されていますが、京都市内は左車線を走行する方がプチ渋滞に巻き込まれ事故の危険性も高まるため、地元の自動車教習所でも路上教習では意外と右車線を走行する教習車を見ることができる状態です。下鴨本通の左車線のナゾ渋滞は結局、下鴨神社内の駐車場へ向かう列だったことが判明。右車線で下鴨神社の駐車場状況を確認し“うわぁ〜…”と思ってしまいました。実は今回、京都市を代表するとある神社近くの飲食店をREPORTするべく向かっていたところだったのです。ゲンナリした気分になりながら、とりあえず向かうだけは向かってみましょう。もうこの段階で、本日の休載のお知らせを考えていたりしたのですが。

師団街道京都府道119号稲荷停車場線の交差点(稲荷大社前)を南へ100mほど行ったところにある「洋食屋 スゥリール」。こちらは2022年(令和4年)8月にオープンされた洋食店で、もうすぐ1周年を迎えられます。この辺りは伏見稲荷大社の門前町でもあり飲食店も数多いエリアで、管理人も数軒はREPORTを予定しているのですが、何せ「伏見稲荷大社」のすぐ近くで下鴨神社とは比べ物にならないほど参拝者も多いでしょうから、コロナ禍が明けてからは特に伏見稲荷大社近辺への来訪は躊躇していました。「伏見稲荷大社」とは全国に3万社はあると言われる稲荷神社の総本社だそうで、言わば稲荷神社のTOP。全国どの町にもあるであろうお稲荷さんの総本山ですから、それはもうものすごく霊験あらたかなのでしょう。参拝者が多いのも納得です。管理人は宗教にも詳しくはありませんが、稲荷神社は商売繁盛を祈願する神社として知られています。大きな商売などと無縁な管理人は「伏見稲荷大社」で何をお願いして良いかもわからないため参拝していませんが、それでも幼児の頃は初詣などで両親に連れられ、参拝していました。もちろん幼児ですので商売繁盛などをお願いするワケもなく、おそらく“頭が良くなりますように”とか、伏見稲荷大社の神様も困惑しかないお願いごとをしていたハズで、今となってはまったくお門違いなお願いをした結果が今の管理人となっているのでしょう。ちなみに父は民間ではない組織のサラリーマンで商売繁盛とはもとから無縁でしたので、両親ともども伏見稲荷大社の意味を良くわかっていなかったのではないでしょうか。ともかく、伏見稲荷大社近辺で幸運も数台空いている駐車場を発見できましたので急いで車を停め、お店に到着できました。時刻は14時、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

こちらの昼の営業時間は11:30〜ラストオーダー14:30、夜は17時〜ラストオーダー21:30となっています。お昼はグランドメニューに加えランチメニューも提供されていて、おおむね¥1,000台と比較的リーズナブルにランチをいただけるようです。夜はワインなどとともに愉しむビストロのようになっていて、飲めないお一人様の管理人にとっては昼の方が利用しやすいと感じました。久しぶりの本格洋食でアレも食べたい、コレも食べたい状態となっているものの、ここはやはり洋食の王道である「ハンバーグ定食(150g)」¥1,100。なぜ200g(¥1,300)や300g(¥1,600)ではないのかというと、お金がないから。ではなく、イヤお金はありませんが、追加トッピングで「エビクリームコロッケ(1個)」¥500も食べたかったから。ハンバーグ&クリームコロッケの洋食界の王道定食に決定しました。ちなみに「ハンバーグ」のソースはトマトとデミグラスから、「エビクリームコロッケ」はトマト、デミグラス、特製とんかつソースから選べます。洋食が大好きでギャルの次に洋食が好きな管理人としては、やはりデミグラスソースをチョイス。注文するメニューも決まったところで、早速奥に進みましょう。

建物の半地下のような構造となっていて、上階は宿泊施設のようです。玄関手前に6名程度が座れるテーブルがあり、夕方から夜などはテラス席感覚で外の風を浴びながら食事ができそう。もっとも、夏は何時であろうと生ぬるい風しか入って来なさそうではありますが。再び歩みを進めて店内へ入ります。

カウンター3席に2名テーブル席2卓、4名テーブル席2卓の店内。内装は洋食店というよりはビストロのような垢抜けたオシャレな印象です。昼のラストオーダーギリギリの時刻にも関わらず、ほとんどの座席がお客さんで埋まっていました。幸い2名テーブル席が1卓空いていましたので着席。お客さんの多くが女性なのも雰囲気どおりでした。しかし不思議とオッサンのお一人様でも違和感はありません。おそらくたまたまでしょうが、女性客のほとんどがミドル世代だったからでしょう。これが若い女性客だらけの店内であれば早々に退散していたところでした。危なかった。こちらは龍谷大学の深草キャンパスからも近く、平日などは学生の男女も手軽に利用されているでしょう。では店頭のメニュー以外のメニューも少しだけ確認しておきます。

メニューラインナップを拝見する限り、洋食店ではあるもののゴリゴリの洋食ではなく、さりとてフレンチビストロとも言い切れない、みんなが大好きな洋食寄りの和洋折衷的なメニューとなっているように思いました。夏限定メニューの“おろしポン酢”の洋定食各種などは、まさに日本人好みのメニューでしょう。「スゥリール風生姜焼き定食」¥1,400や「鶏の唐揚げ定食」¥1,050など街の定食店のような馴染み深いメニューがある一方、「ビフカツ定食」¥2,600のような本格洋食も提供されています。これなナカナカ一筋縄ではいかなさそうな奥深さです。ただし、今回は初訪問ですので初志貫徹の王道洋食である「ハンバーグ定食(150g)」と追加トッピング「エビクリームコロッケ(1個)」合計¥1,600を注文しました。

「ハンバーグ定食(150g)」と「エビクリームコロッケ(1個)」が到着。これはもう完璧な洋定食のビジュアルです。デミグラスソースがたっぷりなのもうれしい。ハンバーグは一番小さいといっても150gあり、十分なボリューム感です。まずは味噌汁をひとすすり…アッ、おいしい!管理人が愛してやまない赤だしではないものの、これまでのおいしい味噌汁と感じていたダシのおいしさだけでなく、味噌も単純においしい。おそらく麦味噌だと思うのですが、赤だしに匹敵するほどの憎たらしいおいしさです。味噌汁の具は青ネギおよびタマネギといたってシンプル。それでこのおいしさは、丁寧に調理されている感がヒシヒシと伝わってきます。この見るからに旨そうなハンバーグとクリームコロッケにも期待が高まりますので、まずは「ハンバーグ」からいただきましょう。

肉汁たっぷりの本格的なハンバーグです。箸で軽くつまむとハンバーグの断面から肉汁があふれる、まさに正統派。ほぼ牛肉の旨味しかしない贅沢なハンバーグに、軽めながらこちらも本格派の味わいのデミグラスソースとの組み合わせは至福のおいしさです。苦味はない濃厚なデミグラスソースと、肉感たっぷりのハンバーグの相性は、さすが洋食店の味と言えます。このハンバーグならトマトソースでも当然おいしいでしょうが、初めての訪問ならやはりデミグラスソースで味わっていただきたい。しっかりマジメに作られているであろうデミグラスソースの深い味わいをぜひご堪能いただきたいと思いました。

「エビクリームコロッケ」もかなりの逸品です。小エビが5〜6個入っているチッリさに加え、一般的なクリーム(ベシャメル)ソースではなく、チーズの濃厚な旨味も感じられるチーズクリームソースとなっています。なめらかなチーズクリームソースに小エビの旨味がたっぷり詰まった味わい。このままでももちろんおいしいのですが、こちらもデミグラスソースと見事なマッチングとなっています。クリームコロッケのもともとの発祥であるフランスでも、この日本の洋食店のクリームコロッケを超えるものは、そうは見つからないのではないでしょうか。フランスの飲食店ではデミグラスソースが絶えて久しいと聞いていますので、本場であっても近い将来、ロストテクノロジーとなるのかも知れません。日本の洋食店でもデミグラスソースは衰退傾向にあるようですが、この味は未来永劫伝え続けるべき味だと改めて感じました。

ランチメニュー各種に付く小さなアイスコーヒーも濃厚かつ喉越しスッキリで申し分ありません。何かなら何まで非の打ち所がない洋定食をいただくことができました。こちらは京阪「伏見稲荷駅」から徒歩3分、JR「稲荷駅」から徒歩6分程度と交通アクセスも便利です。商売繁盛を祈願したい人、大金持ちになりたい人は「伏見稲荷大社」へ参拝されるでしょう。「伏見稲荷大社」への参拝ついでにでもこちらへお立ち寄りいただき、ランチでもディナーでも洋食の未来が感じられるおいしさをぜひご賞味ください。

[2023年7月30日訪問]

洋食屋 スゥリール
●住所…京都市伏見区深草秡川町24-5(Google マップ
●TEL…075-585-8506
●定休日…火曜日(第1・第3月曜日はランチ営業のみ)
●備考…禁煙
●ホームページ…Instagram

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