40年以上変わらない味を堪能できる蕎麦

和食編
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そば処 司津屋

河原町今出川から徒歩1〜2分、京阪出町柳駅からも近い「出町枡形商店街」。小規模な商店街ながら連日行列ができる飲食店も多く、現在に至るまで地域の人々の台所として発展しています。管理人が幼い頃の遊び場だった商店街で、豆餅が有名な「出町ふたば」も当時は普通に街の和菓子屋さんでした。並ぶことなく当たり前のように買って食べていたので、今ふたばの前を通り行列をみると、とても違和感を覚えます。

河原町通から「出町枡形商店街」に入り、西へ向かうと寺町通で終点です。

その真向かいにあるのが「そば処 司津屋(しづや)」。管理人が幼児の頃は祖母に連れられ、週に1回は伺っていました。当時のメニューで管理人が大好きだったのが「天ざる」と「カツ丼」です。ただ、20年ほど前に伺った際、すでにカツ丼はメニューから消えており、とても残念に思っていました。そのカツ丼を原型とし、現在お店の名物として人気なのが「親子丼」¥850だそうです。しかし管理人にとって、これまでで一番おいしいと思うカツ丼は司津屋のカツ丼だと確信しているので、親子丼を食べる気にはなれず、ついつい足が遠のいて20年以上ご無沙汰していました。

さて、20年以上ぶりの訪問です。外観は昔と変わっていません。では中に入ってみましょう。

受付でペッパーくんがお出迎え

ハテ?どこのIT企業でしょうか??

とりあえずペッパーくんは無視していると、奥から店員さんが来られました。本当によかったです。早速席に座ります。店員さんからタブレット端末を渡させれ、これでメニューを見て注文するように言われました。

ここは蕎麦屋ではなく、IT企業なのでしょうか。

いや、やはり蕎麦屋のようです。メニューを見て安心しました。「業務効率化CTIシステム」とか「ギガビットイーサネット対応VPNルーター」とか書かれていたらどうしよう…と少し身構えてしまいましたが、ちゃんと蕎麦屋のメニューです。しかし、ペッパーくんやタブレット端末を導入する前に、かつてのカツ丼を再導入していただきたいと思う管理人は、間違っているのでしょうか。

今回こちらでいただくのは幼児の頃、カツ丼とともに大好きだった「天ざるそば」¥1,600です。

更科系の蕎麦に、海老天2本と大葉、海苔の天ぷらのセットで、これも昔から変わらない仕様。大葉と海苔の天ぷらが大好きになったのは、このお店のおかげです。天ツユはありません。蕎麦ツユで天ぷらもいただきます。管理人はそれが当たり前だと思っていました。蕎麦ツユで天ぷらを食べると、蕎麦ツユに天ぷらの油やコロモが浮くようになります。そのツユで冷たい蕎麦をいただくと、濃厚さが増してとてもおいしい。他店では蕎麦ツユとは別に天ツユを提供している場合が多いですが「三つ子の魂百まで」で、管理人は今でも天ツユは使わず蕎麦ツユだけで蕎麦も天ぷらも楽しんでいます。

蕎麦は「二八蕎麦(小麦粉2:蕎麦粉8で配合された蕎麦)」。ツルツルとした食感とコシのある歯ごたえ、そして喉越しが堪りません。もちろん蕎麦の風味もしっかりと味わえます。40年以上前から食べている懐かしさを差し引いても、十分においしい蕎麦です。蕎麦をズズッとすすっていると、誰かに見られているような気が…。

食べにくいので、ガン見はやめてください。絶対、導入するものを間違っていると思います。

タブレット端末に入力して注文はできましたが、お会計は奥から定員さんが来て処理されています。大切なことなので何度でも言います。絶対、導入するものを間違っていると思います。

20年以上ぶりに伺った老舗の蕎麦屋にまで、IT化の波が押し寄せているとは思ってもみませんでした。ただ、味は確かです。「出町枡形商店街」を散策されたランチに、こちらのお店で蕎麦や丼を味わってみられたはいかがでしょうか。古都・京都で、近未来の蕎麦屋のあるべき姿を一足早く体験できる良い機会になりますよ。

[2018年9月8日訪問]

そば処 司津屋
●住所…京都市上京区寺町今出川上ル1-81
●TEL…075-255-2819
●定休日…火曜日
●備考…店内禁煙
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「司津屋」で検索してください。

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