京都の丼が食べられる妙心寺近くのお食事処

和食編
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京都御室 あげた亭

当ブログでは“京都に来たら行ってみなはれ”的な文章を〆として毎回毎回書いています。しかしその割にハンバーグだのカレーだのと、京都らしいB級グルメをちっともREPORTしていません。理由は3つあって、1つ目は「名物に旨いものナシ」。詳しく書くとクレームが来そうですのでお察しください。2つ目は「すでにそんな記事だらけだから」。【京都 B級グルメ】でGoogle検索すれば、京都の繁華街や観光地の“いかにも”なB級グルメが5億ページは出てきます。そもそも地元民はそんなのほとんど食べません。REPORTしたいグルメもいくつかはあるものの、他のサイトやブログでアホほど紹介されていますので伺う気になれないのです。3つ目は「とにかく高い!!!」。“京都は物価が高いから…”とドヤ顔で解説されている方もいらっしゃいますが、他府県と比べて微妙に高い京都の物価と観光地の一部店舗のぼったくり価格を混同してはいけません。“うどん1杯¥1,000超え”って貴族か!と地元民の管理人でも突っ込みます。「ヒガシマルのうどんスープ」のクセに!

しかし、特に観光で京都に来られた方は、京都らしいものを食べたいと思うでしょう。そこで今回は、嵐電「妙心寺駅」の近くにあるお食事処「京都御室 あげた亭(きょうとおむろ あげたてい)」をREPORTします。花園大学の母体でもある妙心寺をはじめ、仁和寺龍安寺金閣寺などの古刹だけでなく、名勝に指定されている雙ヶ岡(双ヶ丘)など、観光スポットとしても人気のエリア。ランチは観光客も多いお店ですが、夜は地元の方々が食事だけでなく居酒屋的に愉しまれています。

ラストオーダーは23:30と、観光地の飲食店としては深夜でも利用できる貴重なお店です。到着したのは23:10、さすがに周りはほぼ真っ暗で他に店舗などは営業されていません。早速、店内へ入ってみましょう。

カウンター6席と座敷2組の居心地のよさそうなお店です。ラストオーダー間際にもかかわらず、若い男性2名1組が居酒屋として利用されていました。普段は一人飲みのお客さんも多く、飲まない方も結構いらっしゃいます。ではメニューを確認しましょう。

こちらでは京都らしいB級グルメ「衣笠丼(お味噌汁付き)」¥700をいただくことができます。「衣笠丼」とは甘辛く炊いた薄揚げと九条ネギ(青ネギ)を卵でとじた丼で、親子丼の鶏肉が油揚げに変更されたものと言えばわかりやすいでしょう。京都のうどん・そば店では比較的ポピュラーな丼で、京都が発祥なのだとか。似た丼として大阪などでも食べられる「きつね丼」があるものの、多くの場合は卵でとじていません。関西の他地域では「信太丼」とも呼ばれているらしいのですが、管理人はメニューに載っているのを見たこともなく、記憶すらないので言及は避けておきます。とにかく、今回は“京都らしさ”がテーマですので、「親子丼(炭火焼き鳥風味)(お味噌汁付き)」¥880や「他人丼(牛肉の卵とじ)(お味噌汁付き)」¥880などをグッと我慢して、「衣笠丼(お味噌汁付き)」とノンアルコールビール、ツマミとして「貝柱バター焼き(少)」¥480を注文してみました。

まずは「貝柱バター焼き(少)」。こちらは“京都らしさ”とはまったく関係なく、食べたかったのでうっかり頼んでしまいました。肉を食べられなかった恨みをホタテ貝柱で晴らそうという魂胆です。かなり大ぶりな貝柱が3つで¥480はお値打ち感がありますね。味は間違いのないおいしさ。貝柱のミルキーな旨味とバターの風味が絶妙で、安定した味わいと言えるでしょう。(ノンアルコール)ビールにもよく合います。ツマミの種類も豊富ですので、特に飲む方は夜の利用がおすすめです。そしていよいよ「衣笠丼(お味噌汁付き)」が到着しました。

目に鮮やかな九条ネギとノリ、そしてたっぷりの刻み薄揚げが卵でとじられています。京野菜の中でも有名な九条ネギは1,300年以上も歴史があり、京都の人々にとってはかなり馴染み深いネギ。青ネギを好む関西でも九条ネギは人気の品種で、どんな料理にでも利用されます。ネギ本来の風味と辛味が強く、白ネギとは異なり薬味に近いポジションではないでしょうか。では、京都らしい「衣笠丼」を食べてみましょう。

半熟にとじられたたっぷりの卵と甘辛い薄揚げ、そしてご飯の組み合わせが絶妙のおいしさです。親子丼や他人丼の鶏肉や牛肉の代わり、と言えばショボく感じますが、薄揚げの軽やさと味付けの濃厚さが丼にはぴったり。薄揚げが淡泊な味ですので、肉の具以上に濃い味付けが丼にはよく合います。しかも肉類を一切使っていないのでヘルシー。個人的にはこのブログのREPORTでなければ確実に「カツ丼(お味噌汁付き)」¥980を注文していたと思いますが。

観光で京都に来られる場合には、世界文化遺産が多いこのエリアの観光ははずせません。季節によっては美しい花々を観ることができるところもあり、特に春から初夏にかけては絶好の季節です。そして¥1,000しない「衣笠丼」で京都の雰囲気を味わってみられてはいかがでしょうか。こちらのお店のすぐ先には衣笠の地名から名付けられた街道「きぬかけの路」もありますので、周辺の散策も併せてお楽しみください。

[2019年4月15日訪問]

京都御室 あげた亭
●住所…京都市右京区御室竪町25-20
●TEL…075-465-6715
●定休日…不定休
●備考…店内喫煙可
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「御室 あげた亭」で検索してください。

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