ラーメン 霽レ空
京都の飲食業界で競争が最も激しいと思われるジャンルの飲食店はラーメン店でしょう。京都人はラーメンをこよなく愛しているだけあって店舗数が多い反面、気づけば閉店されているお店も少なくありません。人気店の特徴として、昔ながらの味を受け継がれているお店もあり、斬新な発想で新ジャンルの味を追求されているお店もあるなど、正解の方程式などはありません。しかし、強いて共通項を挙げるとすれば、やはり味。そして人気店や繁盛店の“冷たい麺”は例外なくおいしい。そこで今回は、2016年（平成28年）7月にオープンされ、常に客足の絶えないラーメン店「ラーメン 霽レ空（らーめん はれそら）」をREPORTしてみました。
「2018冷やし中華」「2019冷やし中華」では、ほぼ冷やし中華や冷たい中華麺ばかりこの時期に集中してREPORTしてきましたが、今年「2020冷やし中華」はこれまでよりペースを落としてボチボチと更新していきます。ただ、冷やし中華はほとんどが夏季限定であるため、訪問したら他カテゴリーの訪問店舗より優先してREPORTをアップいたしますのでご了承ください。こちらは御池通と千本通の交差点（千本御池/二条駅前）を西へ470mほど行ったところにあるお店で、JR「二条駅」や地下鉄「二条駅」から徒歩5分程度と便利な立地にあります。お店のtwitterで冷たい麺の告知をされていて、予定を急遽変更して訪問。ラーメン店の冷たい麺はキマグレでゲリラ的に提供されていることも多く、ドキドキしながら店頭のメニューを確認してみました。
「冷製塩いりこそば」¥850（麺大盛＋¥100）のポスターにホッとします。が、数量限定の文字にビビります。これまで訪問したお店では幾度となく“数量限定”の壁に阻まれ、冷たい麺を食べられなかったことか。そもそもこの「冷製塩いりこそば」もいつまで提供されているのか定かではなく、ヘタをすると当ブログにアップする6月12日にはすでにメニューから消えている可能性すらあります。まぁ、冷たい麺を提供されているラーメン店であれば、短期ペースでさまざまな冷たい麺を提供していることも多いので、このREPORTをご覧になり行って食べてみたいと思われた方は、お店のtwitterで冷たい麺の有無も含めてご確認ください。時刻は13：45、恐る恐る店内へ入ってみましょう。
まずは券売機で食券を購入します。幸い「冷製塩いりこそば」は売り切れではなかったようで、食券を購入できました。そしてサブメニューとして「近江牛スジごはん」¥400の食券も併せて購入。こちらの名物は「牡蠣そば」¥850で、鶏清湯（鶏ダシの澄んだスープ）と牡蠣出汁のダブルスープが特徴です。牡蠣の濃厚な旨味を存分に楽しめる逸品であり、おそらく人気ナンバーワンメニューでしょう。店内は手前に4名テーブル1組、奥はカウンター席のみで8名程度は収容できます。ちょうどカップルのお客さんが退店されたため、ゆったりと座ることができました。
「冷製塩いりこそば」が到着。冷たい塩ラーメン風のビジュアルに涼しさを感じます。具はボイルした鶏ムネ肉にプチトマト、メンマ、刻んだ青ネギ＆白ネギで、サッパリ食べさせてやろうという魂胆でしょうか。冷やし中華は酸味で暑さを払うのですが、冷やしラーメンは酸味には頼らず、素材全体で冷製に対応しているのが高ポイントだと思います。ではまずスープからいただきましょう。
「冷製塩いりこそば」というだけあって、魚介の味わいが素晴らしいスープです。鶏ダシとのダブルスープなのでしょうか、魚介スープだけではない奥深さも感じられます。そして強めの塩味が効果的。冷たいスープとあいまって、キリリと一本芯の通った味わいとなっています。汗をかきやすい夏だからこそ食べたいおいしさです。
麺は平打ちの中華麺で、透き通るスープにもしっかりとからみます。魚介の旨味と塩味が麺と出会うことでバランスのいい味わいとなって、スルスルといくらでも食べられそうな感覚です。食欲があまりない時などでも、これならペロリと食べられるのではないでしょうか。ガッツリ食べたい方は麺大盛をオススメします。
続いて「近江牛スジごはん」です。麺＋飯はあれほどダメだと言っているにも関わらず魅力的なご飯モノに、つい注文してしまいます。特に人気ラーメン店はご飯モノにも力を入れておられるお店が多く、完全に太らせにかかっているのが気に入りません。かといって、ラーメン店でご飯モノだけを注文するのはさすがにできません。“近江牛”の魔力に抗えない京都人の習性を巧みに利用した罠メニューと言えるでしょう。
そりゃ旨いですよ。コラーゲンたっぷりのプルプルとして牛肉の濃厚な旨味もしっかりと味わえい牛スジが、醤油やミリンなどで柔らかく煮込まれている訳ですからマズいハズがありません。ピリ辛な味付けでご飯にもよく合います。管理人が小心者でなければ、食券を3枚購入して「近江牛スジごはん」だけを延々と食べたいほど。確実に出禁となりそうですのでできませんが。そして暑い夏はやはり冷たい麺が主役です。ラーメン好きは夏でも熱いラーメンを食べていらっしゃる方が多いと聞きますが、冷たい麺の味を知らないのはモッタイナイと個人的には思います。この機会にいつものラーメンではなく、こちらの魚介の旨味たっぷりの冷たい麺をぜひご賞味ください。
［2020年6月7日訪問］
ラーメン 霽レ空
●住所…京都市中京区西ノ京永本町23-20（Google マップ）
●TEL…不明
●定休日…月曜日（月曜日が祝日の場合は翌火曜日）
●備考①…「冷製塩いりこそば」は夏季限定・数量限定
●備考②…店内禁煙
●ホームページ…twitter
※さらに詳しくは関西ラーメンKING「Vol.122：ラーメン 霽レ空」で確認してください。
コメント