大徳寺さいき家
先日は体調を崩して更新をお休みしてしまい、申し訳ございませんでした。ちょっとムリをすれば更新できなくもなかったのですが、体調がすぐれないまま飲食店をウロウロするのもいかがなものか？と考え、今しばらくは月曜日のみの更新といたします。できるだけ早く週2更新に戻しますので、もう少しお待ちください。サテ、すっかり行楽日和となり、京都市内でも他都道府県ナンバーの自動車を頻繁に見かけるようになるなど、観光客も増えてきたように感じます。飲食店での食事だけでなく、テイクアウトによる緑豊かな屋外での食事も楽しい季節です。テイクアウトの定番と言えば、さまざまなお弁当でしょう。ただ、今やお弁当の主流であるコンビニ弁当はレンチンで温めるのが前提であり、お弁当本来の“冷めてもおいしい”が損なわれています。管理人はかつて魚釣りを趣味としていて、川や海で冷たいお弁当を食べながら釣りをしており、この冷たいお弁当がまたオツな味なのです。真夏や真冬はさすがにオススメできないものの、気候の良い春や秋ならぜひお試しいただきたい。そこで今回は、京都らしいお弁当を楽しめる老舗店へ伺おうと大徳寺方面へと向かいました。
北大路通と堀川通の交差点（北大路堀川）を西へ290mほど行き、大宮通を北へ460mほど行ったところにある京料理・仕出し「大徳寺さいき家（だいとくじさいきや）」。こちらは1933年（昭和8年）創業と90年の歴史を持つテイクアウトと宅配の老舗店です。近隣の大徳寺は臨済宗大徳寺派の大本山であり、一休さんでお馴染みの一休宗純ゆかりの古刹で、織田信長をまつる総見院や細川忠興・ガラシャ夫妻が眠る高桐院など、日本史好きなら必見の観光スポットでしょう。周辺には京都でも有名な料亭や飲食店が多いエリアでもあります。こちらは10時〜16時の通し営業で、さまざまなお弁当などを購入することが可能です。時刻は14時、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。
ランチとしてはちょっと贅沢なお弁当類がラインナップされています。京都らしい「はも寿司」¥2,592や「さば寿司」¥2,160などもたまのご褒美としては良いかも知れません。そしてこちらはだし巻きにも定評があります。最近、卵の価格が急騰していて、家計に打撃を与えているご家庭も多いと思いますが、こちらのだし巻きは個人的にはかなり好みの味で、高くても食べたい逸品。そこで今回は「黒毛和牛だし巻き弁当」¥1,620に決め、店内へ入ってみました。
陳列されているお弁当各種には¥1,000前後の商品も少なくなく、普段使いとしても便利でしょう。「だし巻き」¥756や「ちりめん山椒」¥756、「ごま豆腐」¥324などはお土産にも良さそうです。また、関西人、特に大阪人が愛してやまないポン酢「仕出し屋のポン酢」¥1,080にも興味がそそられます。野菜でも肉でも魚でもテキトーに茹でるなり焼くなりしてポン酢をかければアラ不思議、立派な一品料理になってしまう魔法の調味料。本当はこちらの「仕出し屋のポン酢」も購入してみたかったのですが、おサイフ事情の関係で今回は断念してしまいました。ポン酢で¥1,000超えはもはや大富豪です。お金持ちの人はぜひ「仕出し屋のポン酢」を試していただき、その素晴らしさをお教えいただければと思います。では「黒毛和牛だし巻き弁当」を注文し、自宅に持ち帰りましょう。
「黒毛和牛だし巻き弁当」を持って帰り、自宅のテーブルで開封の儀を執り行います。お弁当の価格としては決して安くはない¥1,620ですので、開封にもそれ相応の格式が必要です。緑の小袋に入れられた粉山椒が京都らしく、黒毛和牛のしぐれ煮にかけていただきます。ちなみにこのお弁当は冷めていても十分においしいのですが、自宅や職場、宿泊施設など電子レンジがある環境なら、レンチンもオススメ。電子レンジ対応容器ではないものの、500Wまたは600Wで1分ほどなら大丈夫とお店の人にも確認済みなため、少し温めるとさらにおいしくなります。今回は自宅でいただくため、600W1分で人肌程度に温めていただくことに。
肉、玉子、以上！の意外とワンパクなビジュアルです。レンチンのおかげで牛肉が少し温まって柔らかくなっています。お弁当サイズはおおよそ横16cm✕縦10.5cm✕深さ3.8cmとちょっとコンパクトな大きさでしょうか。当ブログの主な読者層であれば2個はペロリかも知れません。管理人は貧乏少食ですので1個で十分ですが。では早速、だし巻きからいただきましょう。
たっぷりのダシを含んだ薄味ながら卵の旨味を味わえるおいしさです。フワトロなのもだし巻きの持ち味で、玉子焼きとは異なる食感。玉子焼きはお弁当の定番オカズですが、だし巻きとなるとお弁当のランクが上がるような気がします。ご飯だけでなくビールなどのアルコール類のツマミにも最高です。もし身近に醤油があれば、味変として1〜2滴垂らすとこれまた旨い。だし巻きに馴染みが薄い人なら、ぜひ京都人が大好きなだし巻きをご賞味ください。
黒毛和牛のしぐれ煮はタマネギと煮込まれていて甘辛の安定したおいしさです。しぐれ煮というよりはすき焼きに近い味付けとなっていてリッチな味わい。サスガは黒毛和牛、管理人が頻繁に購入している外国産牛バラスライス100g・¥148とは比べものになりません。そして粉山椒のホンノリとした風味も効いています。決して醤油辛くはない上品な味付けながら、ご飯が進む進む。このお弁当なら行楽時でもテンション爆アガりなのは間違いないでしょう。京都市内には京都御所や鴨川の河原など、気分良く屋外でお弁当を食べられる緑豊かな場所が数多く存在します。今の時期にこそ観光ついでにプチ贅沢なお弁当ランチを楽しまれてみてはいかがでしょうか。
［2023年4月16日訪問］
大徳寺さいき家
●住所…京都市北区紫野上門前町73（Google マップ）
●TEL…075-492-1625
●定休日…火曜日（祝日の場合は翌日水曜日）
●備考…禁煙
●ホームページ
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