蕎麦、料理、雰囲気…とすべてが上質な蕎麦店

和食編
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手打そば処 みな川

10月になりました。10月は秋真っ盛りのハズですが、気温は例年よりも暑い日が続く見通しだそうで、今年の冬は暖冬傾向の予想なのだとか。さすがに10月ですので半袖の服は片付けて衣替えをしないといけないものの、本当はまだまだ半袖のシャツを着たい。食べ物も管理人が夏場はほぼ主食としている冷たい蕎麦から、温かい汁蕎麦へシフトすべきなのでしょうが、まだ温かい汁蕎麦の気分ではありません。普段から冷たい蕎麦を頻繁に食べているにも関わらず、当ブログであまりREPORTしていないのは、蕎麦へのこだわりがほとんどないから。蕎麦なら高級店であろうが立ち食いであろうが、何ならスーパーなどで販売されている数百円のものまで、どれもおいしいと感じるバカ舌だからに他なりません。蕎麦はラーメンと並んでガチ勢が多い印象で、とてもではありませんが、管理人のバカ舌ではガチ勢にご満足いただけるREPORTを書ける自信がありませんので、コッソリと蕎麦を食していました。ただ、バカ舌はバカ舌なりに、たまには蕎麦をREPORTしたい。名店と言われる蕎麦店でそれらしいことを言っておけば、何となく蕎麦ツウに見えるのではないか。ガチ勢には見破られるかもですが、一般の人なら誤魔化せるのではないか。ウン、我ながらナイスアイデアです。そこで今回は、白川通沿い近くにある名店へ訪問することにしました。

白川通北大路通の交差点(白川通北大路)を南へ600mほど行き、東へ30mほど行ったところにある「手打そば処 みな川」。かつてこのエリアの中華料理店として人気があった、いつの間にか?閉業されていた「中国料理 やまぐち」の東隣にある蕎麦店です。実はこちらの支店である「手打蕎麦みながわ 京・御池」は2019年(令和元年)11月にREPORTしていたのですが、その際は鴨せいろでしたので、今回は純粋に冷たいざる蕎麦をいただこうと本店格のこちらへ訪問しました。決して自宅から近くてラクだから、ではありませんよ。やはり蕎麦好きや蕎麦ガチ勢を納得させるには、それなりの名店で雰囲気も上質なお店でないと、管理人の文章力では伝えられないと判断したからです。ちなみに管理人はどんな蕎麦でも大好き、とすでにトンデモナイことをサラッと告白しましたが、あまり好きではない、というかイケ好かない蕎麦店のタイプがあります。それは“ウチはざる蕎麦ともり蕎麦しかないよ”的な、メニューにタネモノ系蕎麦を一切置いていないお店です。もう単なる偏見でしかありませんが、個人的にはタネモノ系蕎麦を一切置かず、髭面&作務衣の店主であればハズレ確定、と勝手に思い込んでいます。いわゆる“脱サラしました、蕎麦は独学で完成させました”といった感じのお店に多いような気がするのですが、とにかくイケ好かない。味はおいしいですよ、何と言っても店主こだわりの蕎麦ですから。でもね、緊張しません?カウンター席を挟んで店主と相対し、1枚の蕎麦に向き合う。怖そうな表情の店主に見つめられながら食べる蕎麦の味なんか、バカ舌だからサッパリわかりません。しかも街の蕎麦店と比べるとお値段お高めなのもイヤ。そして何より、天ぷらなり鴨ロースなり、蕎麦以外の料理がないのは気に入りません。蕎麦なんてタダでさえ淡麗な味なのに、髭面&作務衣の店主に見つめられながら延々と蕎麦だけをすする、なんてもはや飲食ではなく罰ゲームです。せめて天ぷらでも鴨ロースでもカツ丼でも何でも良いので、逃げ道を用意していただきたい。こちらは名店だけに少しお高めではあるものの、メニューも豊富で店主に見つめられることもなく、上質な蕎麦各種をいただくことができます。ただ、人気店ですので常に混雑気味。訪問した日も7〜8割ほどの座席がお客さんで埋まっていて店内撮影はできませんでした。店内の雰囲気はホームページで確認できますのでそちらでどうぞ。時刻は13:50、店内のカウンター席に着席し、メニューを確認します。

休日のちょっと贅沢なランチとしては最高のラインナップです。「季節ごはん」や「小鉢」などが付くセットメニューも充実していて、いろいろな味を楽しめます。蕎麦自体も京都人のソウルフードである「自家製 にしん蕎麦」¥1,800や、つけと冷かけ2種類の「梅おろし蕎麦」¥1,350など、魅力的な蕎麦メニューが揃っていて迷いますね。しかも一品料理もおいしそう。飲む人にとってもぜひ試したい料理の数々です。管理人が日本酒を嗜んでいる時代であれば、「自家製 にしん煮」¥900と「鴨塩焼」¥1,800、「そばがき」¥1,200などを冷や酒で、などと上質なオトナの蕎麦屋で一杯を皆さんにお見せできたのですが、残念ながら飲めないカラダになってしまいましたので、セットメニューをいただきます。「天婦羅付そば膳」から「長野県産せいろ蕎麦〜ざるそば、天婦羅盛合せ、季節ごはん、おつけもの、小鉢二品」¥2,050。ランチとしては少しお高めな価格ですが、たま〜の贅沢ならバチも当たらないでしょう。

「天婦羅付そば膳」の「長野県産せいろ蕎麦〜ざるそば、天婦羅盛合せ、季節ごはん、おつけもの、小鉢二品」が到着。スゴいのが来ました。ゴージャス過ぎです。これで¥2,050は、むしろお値打ちですら感じます。もうビジュアルだけでおいしいのは確定していますので、まずは小鉢二品からいただきましょう。左の「塩豆腐」は冷奴の塩味版なのですが、この豆腐がおいしい。一般的な冷奴ではなくおぼろ豆腐のような崩れ具合で、大豆の味が濃く、旨味も備わった塩との相性も抜群です。この「塩豆腐」だけで飲む人ならグイグイいけるのではないでしょうか。揚げ蕎麦サラダ的な小鉢もスナック感覚で楽しめます。香ばしい揚げた蕎麦の食感とスライスオニオンやワカメなどの野菜が良く合う一品。「おつけもの」や「季節ごはん」も丁寧に作られた上品な味わいで、ざるそばと天婦羅盛合せがなくても十分に満足できる定食となりそうです。サイドメニューの実力をしっかりと確認できました。ではいよいよ、蕎麦店の真髄である「長野県産せいろ蕎麦〜ざるそば」をいただきましょう。

オオッ、この蕎麦の心地よいプツンプツンとした食感、口の中で広がる蕎麦の香り、そして喉越しが素晴らしい。十割蕎麦に近い味わいですが、おそらく一般的な二八蕎麦よりツナギが少ない一九蕎麦なのでしょう、コシも適度にあるバランスの取れた蕎麦だと感じました。この上質な蕎麦に京都らしい優しい味わいの蕎麦ツユがベストマッチ。蕎麦自体も京都らしく極細麺となっていて、もう永遠に食べ続けることができそうな、椀子蕎麦にして食べたくなるおいしさだと感じました。

薄いコロモでサクサクの天婦羅も完璧です。こちらの天婦羅は塩も別皿で付きますので、上質なオトナは塩でお召し上がりください。管理人は下品なオッサンですので2本あるエビ天の1本は塩で、もう1本は蕎麦ツユでいただきます。まず塩自体の旨味が強い。食塩のような単なる塩っぱいだけの塩ではありません。ナス天や赤ピーマン天など野菜の天婦羅と本当に良く合う塩となっています。塩でいただくエビ天はエビの旨味を存分に楽しむことができ、一方、蕎麦ツユで食べるエビ天はエビとツユの重層的なおいしさを堪能できました。サイドメニューだけでなく、蕎麦も天婦羅も、すべて満足できる良店です。こちらの昼の営業時間は11:30〜ラストオーダー14時、夜は17時〜ラストオーダー20時で、昼夜を問わず蕎麦各種を楽しめます。叡電「茶山・京都芸術大学駅」または「元田中駅」から徒歩12〜13分、3台停められる駐車場もありますので、お近くまでお越しの際にはぜひ、上質な蕎麦各種や一品料理をお試しください。

[2023年9月24日訪問]

手打そば処 みな川
●住所…京都市左京区北白川山田町67-18(Google マップ
●TEL…075-724-2340
●定休日…火曜日
●備考…禁煙
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