立命館大学の腹ペコ学生なら絶対知ってる定食店

洋食編

2019.04.16

わからん

今まで存在自体は誰もが認識していたものの、実際には誰もわからなかったブラックホールが4月10日、初めて観測されました。これからも研究や技術の進歩とともに、現在わからないことでも今後次々に解明されることでしょう。反面、世の中はわからないことだらけです。あまりにもわからないことが多すぎて、管理人などは自分の人生すらよくわかっていません。そして恐らく、そんなわからない人がやっているであろうお店が「わからん」です。

“わからん”とは、“わからない”の関西弁。桜で有名な平野神社の近くにある定食店で、立命館大学衣笠キャンパスにも近いことから、多くの学生で賑わっています。ラストオーダーは23：30と夜遅くまで営業していて、学生街の定食店で深夜も利用できる貴重なお店です。学生街の定食店だけのことはあり、安くてボリューム満点なのも人気なのでしょう。実は以前、後輩の立命館大学OGに教えてもらったお店で、過去に2回ほど伺ったことがあるのですが、特に運動部の学生が頻繁に利用しているようでした。では店内へ入ってみましょう。

マスターは奥の厨房で作業中。バイトの学生2名が接客を担当していました。4名テーブル席と2名テーブル席、カウンターがある標準的なスケールです。店内にはいたるところに立命館大学出身のスポーツ選手の写真や新聞記事が貼ってあり、在学中にこちらのお店を利用していたことがうかがえます。早速メニューを確認してみましょう。

一番人気は「ジャンボチキンカツ定食」¥700で、もの凄いボリューム。本来はこの名物をREPORTするべきなのですが、アラフィフには完食できる自信がありません。しかも健康診断を近々控えている身でもありますので、今回はスルーさせていただきます。主に洋食系の定食が充実していて何を注文するか迷ったものの、定食店の王道メニューと言えばやはり“豚のしょうが焼き”ではないでしょうか。そこで今回は、「豚しょうが定食」¥750と単品メニューの「牛すじ煮込み」¥450を注文してみました。注文後、バイト君がすぐにやってきて“サービスです”と告げられテーブルに置かれたのがこちら。

コーラです！ウエルカムドリンクがコーラ。この瞬間、“アラフィフなのに学生と間違えられている”と思いました。この調子なら人数多めのサークルにスルっと入っていても気づかれないかも知れません。この年になって勉強はしたくありませんが、サークル活動だけはしたい。サークル活動だけのキャンパスライフを謳歌したい。このブログも「アラフィフのサークル活動」に衣替えして、女子学生とキャッキャしている様子だけをREPORTしたい。…やはり人生をわかっていないようです。コーラを飲むのは数年ぶりですが、こんなに炭酸と甘さが強いんだ…と妙に納得しました。数分して「豚しょうが定食」が運ばれてきます。

「豚しょうが定食」もかなりのボリュームです。味噌汁も普通サイズより一回り大きく、味も濃厚。具は麸とモヤシで、これだけでご飯のオカズになります。高野豆腐の含め煮はやさしい味わい。お母さんが作ってくれたような家庭的な味わいで、一人暮らしの学生にはありがたい一品だと思います。では豚しょうが焼きをいただきましょう。

これ、これ！定食店の豚しょうが焼きはこうでないといけません。豚のしょうが焼きは世の中に3種類あります。まずトンテキタイプ。“ポークジンジャー”と呼ぶほうがしっくりとくる高級志向のタイプで、ブ厚い豚ロース肉を楽しむことができます。次に5〜6枚タイプ。スーパーの精肉売場で“しょうが焼き用”として売られている厚さ2、3mmの豚ロース肉がキレイに並べられているタイプです。豚のしょうが焼きが名物のお店は、だいたいこのスタイルではないでしょうか。最後に切り落とし・コマ切れタイプ。薄切りの豚肉とタマネギで炒めた肉野菜炒めのスタイルで、個人的に豚のしょうが焼きはこのチープなタイプが一番だと確信しています。ショウガベースの甘辛醤油ダレと豚肉などの具材とよくからみ、ご飯にもビールにもよく合う一品です。薄切りなので食べやすいのもポイント。ご飯をワシワシと喰らうことができる、安定したおいしさを味わうことができました。

「牛すじ煮込み」は一般的なものとは異なり、ピリ辛な韓国風の味付けです。見た目は真っ赤で辛そうな印象ですが、食べてみると穏やかなピリ辛で食欲も高まります。こちらもご飯にピッタリ！柔らかで牛すじの旨味たっぷりの煮込みは、隠れた逸品と呼べそうです。さすが学生街の定食店だけあって、学生の胃袋をしっかり掴んでいるように感じました。ちなみにウエルカムドリンクのコーラは誰でも提供されますので、学生気分に浸りたい方はぜひ訪問してみてください。ただし“気分”だけですので、イイ年をして“ウェーイ”とか言ってると本物の学生からは確実に引かれますのでほどほどにお願いします。