ものすごい経歴をもつマスターにざわめくカレースタンド

洋食編
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GANESH(ガーネッシュ)

“カレーの思い出”をもつ方は結構多いのではないでしょうか。自宅派の方は“母または父のカレー”だったり、子どもの頃にキャンプで作ったルーが足りていないユルユルカレーだったり、スキー場(または海の家)で食べるカレーっておいしいよね〜とか言ってみたり。喫茶店の軽食メニューにはほぼ必ずラインナップされていたり、手軽なカレースタンドからお高い洋食店の欧風カレー、インドをはじめとする西アジアやタイなどの東南アジアのカレー…外食でもさまざまなカレーを皆さん食べていると思います。京都にも老舗カレー店は多いのですが、今回はあえてカレースタンド的な気軽さが特徴の「GANESH(ガーネッシュ)」へ伺いました。

烏丸三条の交差点を西へ100mほど行ったところにあり、ランチタイムには行列ができることもある人気店。2014年12月にオープンされて以来、各種メディアに取り上げられることも多いお店なのですが、単に“おいしいから”という理由だけではありません。実はこちらのマスター、元職は京都府警の警察官だったそうです。しかも殺人などの凶悪犯に対処する“捜査一課”に所属していたとのことで、バリバリの武闘派(?)警官だったハズ。そして警察官を辞めてから、今度はディズニーシーの案内係になられました。日々凶悪犯に立ち向かう警察官から夢の海の案内係へと華麗な転身。1年間ディズニーシーで勤められた後、こちらのお店を開業されたそうです。コワモテなのかやさしいのかよくわからない感じですが、どっちにしても絶対逆らわない…と誓って店内へ入ってみました。

14時過ぎだったこともあり、お客さんは2名だけ。4名テーブル席もありますが、メインはカウンター席。グループよりもお一人様の方が伺いやすいお店です。強キャラのマスターにお出迎えされ、カウンター席に着席します。元捜査一課だけに表情だけで管理人の悪事(日頃の食べ過ぎなど)がバレないかヒヤヒヤしながらメニューを確認しました。

さまざまな種類のカレーがあり、トッピングも充実しています。警察官とディズニーシーという一見カレーとは関係なさそうな経歴ですが、実はカレーとはあまり関係ありません。むしろ関係があるとすれば接客でしょう。夢の海仕込みのお客さんを喜ばせる姿勢、そして態度の悪い客には腕力で制圧する正義感あふれる接客。こちらに来られる方は絶対にお行儀よく食事を楽しんでくださいね。さて、今回は数あるメニューの中から“タンシチュー好き”なら必ず気になる「厚切り牛タンカレー」¥1,500を注文してみました。

どのカレーを注文してもカップサラダが付きます。欧風カレーらしい濃いブラウンのカレーに大ぶりの牛タンがうれしいですね。到着時からスパイシーな香りがテーブルに漂い、食欲を刺激します。まずはカレーを一口パクリ。口の中に入れた瞬間、まず甘味が脳に届きました。フルーティーというよりは蜂蜜系の甘味でしょうか。遅れること0.5秒、今度はスパイスの風味に口の中が支配され、続いて心地いい辛味に包まれます。甘味と辛味に心を奪われがちですが、ビーフシチューのような豊かな旨味もしっかり感じられる逸品です。続いて牛タンをいただいてみましょう。

これはもう立派なタンシチューです。じっくり煮込まれた柔らか牛タンは、その濃厚な旨味をカレーであっても主張しています。牛の赤身肉の場合、柔らかく煮込むと肉がパサつく欠点があるものの、牛タンはなめらかな食感が損なわれることなく食べられるのも特徴です。カレースタンドのカレーとして¥1,500は贅沢に感じますが、こちらの「厚切り牛タンカレー」は¥1,500以上の価値があると断言できます。

チェーン店のカレースタンドにはないクオリティと手作り感がうれしいお店です。烏丸三条という便利な立地にありますので、観光や商用で来られた際のランチにはぴったりではないでしょうか。夜は21時まで営業ホームページにはラストオーダー21:30と記載されていますが現在は21時で営業終了)されていますので、手軽な価格でちょっと贅沢なカレーを食べたい方にもオススメです。また、ディズニーマニアの方や警察マニアの方も、一度訪問してみてください。

[2019年4月23日訪問]

ガーネッシュ
●住所…京都市中京区衣棚町59-2
●TEL…075-221-3537
●定休日…日曜日
●備考…店内禁煙
●ホームページ…http://www.eonet.ne.jp/~ganesh/

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