看板猫に癒やされる喫茶とヴィンテージ雑貨店

喫茶店・カフェ編

2019.05.23

サイドロップ

西大路四条を中心とした阪急「西院（さいいん）駅」および嵐電「西院（さい）駅」がある西院エリアは近年、新しい飲食店が次々に出店し、京都を代表する名店が数多く存在する地域となりました。近隣には「京都外国語大学」や「京都光華女子大学」などの教育機関も多く、地元の方から学生までさまざまな人々で賑わっています。5月18日の14時、遅めのランチを取るため“西院なら何かあるだろう”と期待してウロウロしていました。カレーの超有名店は早くも閉店されていたのですが、ふと路地に目をやるとカフェっぽい外観のお店を発見。

「喫茶とヴィンテージ雑貨サイドロップ」という町家カフェだとわかりました。管理人は知らなかったのですが後で少し調べてみると、かなりの有名店のようです。立て看板の「おいしいランチあり〼（ます）」を見て“ハードルを上げやがって…”と思いつつ、中をチラリと見ると混雑はしてなさそうでしたので入店してみることにしました。さすがに50年近く生きていると、外観だけで何となくおいしそうな店かそうでないかはわかるのですよ。

店内は京都らしいオシャレな町家カフェ。ヴィンテージ雑貨が置かれ、ゆったりとくつろげそうな雰囲気は女子人気高めです。実際、奥のテーブル席は女性グループやカップルなどで混雑していました。お店は妙齢の女性3名で接客から調理までを担当されているようです。ではメニューを確認してみましょう。

カフェですので軽食やスイーツ系が中心ですが、ランチタイムとディナータイムにはカフェ飯もいただけます。「女王様カレー（アメリカンコーヒー付）」¥1,000もネーミング的にそそられるのですが“うまいだろ？辛くないだろ？食えーっ!!”と激辛カレーを口に入れられても困りますので、今回は「ハンバーグdonburiさん（アメリカンコーヒー付）」¥1,000のアメリカンコーヒーをアイスコーヒーに変更した¥1,100を注文してみました。注文時に言ったのはもちろん「ハンバーグどんぶり」です。京都では“おあげさん（油揚げ）”や“おかゆさん（粥）”など食べ物に“さん”付けする方は多いのですが、さすがに“どんぶりさん”は聞いたことがありません。恥ずかしすぎるわ！

「ハンバーグdonburiさん」、いわゆるロコモコが運ばれてきました。一般的なロコモコはグレービーソースですが、こちらはデミグラスソース風の香りが漂ってきます。メニューには“黒毛和牛ミンチと上質豚ミンチの自家製手こねハンバーグ”と書かれており、大きめのハンバーグが4等分にカットされていました。ボリュームもしっかりあるタイプですので男性でも満足できそうです。早速いただいてみましょう。

しっかりと挽いてあるミンチ肉はなめらかな食感で、トマトの甘さと酸味が活きているデミグラスソースとの相性も抜群です。ハンバーグのハヤシライスを食べているような感じでしょうか。洋食ではなくカフェ飯の味わいで、やさしいマイルドな味付けだと感じました。個人的にはご飯よりもパンに合いそうなハンバーグといった印象を受けたものの、若者や女性にはちょうどいいおいしさだと思います。

アイスコーヒーは苦みと切れ味のバランスがほどよい本格派。スッキリさを楽しむならブラック、じっくり味わいたいならミルクを入れるといいでしょう。すっかりお腹いっぱいとなり、アイスコーヒーを飲みながらまったりしていると…

こちらの看板猫「アメちゃん」が“ニャンだこのオッサンは？！”という感じで適度な距離を保ちながら近寄ってきました。わざとでしょうか、目は合わせてくれません。相当なツンデレです。相変わらず距離を保ちつつ目も合わせてくれませんが、周囲をウロウロとしていてニャンだか癒やされました。嵐電「西院駅」から徒歩1分、阪急「西院駅」から徒歩3分と駅前の便利な場所にありますので、お近くに来られた際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。運がよければ看板猫がお出迎えしてくれるかも知れませんよ？