京大近くの昭和モダニズム感にあふれる定食店

洋食編
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玉蘭

管理人は学生街の飲食店が大好きです。安くてボリュームもある上、特に古くから営業されているところは個性的。新しい店にはない特徴が多々見受けられるように感じます。そんな古いお店は古くからある大学の周辺に多く、中でも学生や関係者の数が群を抜いている京都大学周辺には、いつから営業されているかよくわからないお店が少なからず存在しています。

京都大学 農学部の近くにある「玉蘭(ぎょくらん)」もそんな1軒。洋食店?定食店?喫茶店?とジャンルのよくわからないお店で、少なくとも40年前にはすでに営業されていたハズです。夜はわかりにくいのですが、昭和初期のカフェーのようなクラシカルな外観が目をひきます。昼間の外観は「食べログ」のコチラをご覧ください。立地柄、京大生が多い…と言いたいところですが、どちらかと言えば学生よりも京都大学の先生や職員が頻繁に利用している印象で、さらにタクシーの運転手さんにも人気のお店です。確か22時営業終了だったと思うのですが、最近は21過ぎに前を通ると閉まっていて気になっていました。訪問時刻は20:45、営業していることを確認しましたので店内へ入ってみましょう。

ナルホド、昨年2018年の10月から21時営業終了に変わったようですね。さすがに閉店ギリギリだけあってお客さんはいません。この日は管理人が最後の客となりそうです。店内はレトロ、というよりハイカラという言葉が似合いそうな、古めかしいイメージ。店内の雰囲気から察するに喫茶店か洋食店なんでしょうが、果たして正解は…

洋食から和定食、うどん・そば・丼まで、何でもやります!が正解でした。しかも昼下がりには喫茶店としてコーヒーを飲みに多くのお客さんが利用されています。「中華そば」¥600や「冷麺(並)」¥750(大:¥850)といった中華料理まで提供されていて、ワケのわからない多種多彩なメニューラインナップ。おそらくですがメニュー構成を見る限り、もともとは学生をターゲットとしたカジュアル洋食店としてスタートされたのではないでしょうか。「冷麺(並)」も食べてみたいものの、今回はライス・味噌汁付の「Sランチ(ビフカツ・オムレツ・エビ)」¥1,000を注文してみました。こちらのメニューの中で唯一の4桁メニューです。

「Sランチ(ビフカツ・オムレツ・エビ)」が到着しました。ビジュアル的には以前REPORTとした「白扇」同様、昭和のカジュアル洋食ではないでしょうか。サラダにハムがついているのも昭和らしさの1つ。ハムは今でこそコンビニでも安価に販売されていますが、昭和の初期には輸入品がほとんどでかなりの贅沢品だったそうです。そんな舶来の香り漂う高級品のハムを、昭和の洋食店では薄切り1枚プラスすることで、ゴージャス感と西洋感を演出したのだと推測されます。中が半熟で絶妙な火の通し加減のオムレツやカラリと揚げられた海老フライなどの味わいから、やはり洋食が本業のお店である改めて確信しました。

メインのビフカツをいただきます。おそらく牛モモ肉を叩いて柔らかくされていると思いますが、赤身牛肉の旨味をしっかりと味わうことができる一品。少し甘めのデミグラスソースの軽やかな味わいがビフカツとよく合います。ビフカツ・オムレツ・エビフライの内容で¥1,000は、少なくとも京都市内ではほぼ最安値の部類でしょう。学生もたまのご褒美としてこの「Sランチ(ビフカツ・オムレツ・エビ)」を食べて、Specialな人生を歩んでいただきたいと、京都大学の総長に成り代わりご挨拶に変えさせていただきたいと思います。ホンモノの京大総長はこんな薄っぺらな祝辞は絶対に述べられませんが。

皆さんのご近所にも、洋食から中華まで何でもやっているお店があるのではないでしょうか。個人的な感想ですが、何でもやっている飲食店は何を食べてもたいていおいしいような気がします。こちらのお店はどちらかと言えばミドル世代以上のお客さんが多いものの、モダニズム感あふれる外観や内装は若い方にもぜひ実際にご覧いただきたい。そして低価格でお財布にやさしいメニューの数々を堪能していただきたいと思います。

[2019年6月14日訪問]

玉蘭
●住所…京都市左京区吉田本町26
●TEL…075-751-0124
●定休日…日曜日
●備考…店内喫煙可
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「玉蘭」で検索してください。

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