本場の味が地域で愛されているインド料理店

その他料理編
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レストラン DiDi

三蔵法師は猿・豚・河童をお供に従え、唐(現:中国)の都・長安から遥か遠くにある天竺(現:インド)をめざしました。日本では亡くなった人は仏様となり、天竺に実在すると思われていた西方浄土へと旅立ちます。また、日本の若者の中には“インドに行って人生観が変わった”と感じる人が多いのだそうです。そんな仏教発祥の地であり、日本人にとって憧れの地・インド。京都市左京区の大原を拠点に写真家やフォトライターとして活躍されている梶山正さんも学生時代、インドに魅せられたひとりです。1982年(昭和57年)にインドを8ヵ月間放浪され、1983年(昭和58年)に京都市左京区の岩倉にあった学生アパートで「インドカレー屋DiDi」を開始。その後、元田中エリアに移転されたのが「レストラン DiDi(レストラン ディディ)」です。現在、梶山さんは主に山岳や自然に関する記事を雑誌や書籍に発表するかたわら、お店のオーナーとして「レストラン DiDi」を経営されています。

伺ったのは2019年10月12日の13時。台風19号が京都にも上陸しており、多くの飲食店や小売店は臨時休業されていました。管理人も本当は出かけたくなかったものの、どうしても買わないといけなかった日用品があり、徒歩で元田中エリアへ。買物を終えてふと「レストラン DiDi」の前を通ると幸運にも営業されていましたので、ランチとして訪問してみました。台風の強風で傘の骨が1本折れてしまいましたので、早速店内へ入ってみましょう。

いつもは常にお客さんで混雑している人気店ですが、さすがにこの悪天候の中、お客さんはカップル1組だけでした。店内は手作り感のある内装で、レトロモダンな感じがするハイセンスな空間が広がっています。梶山さんはお店にはいらっしゃらず、普段は女性スタッフの方が切り盛りされているようです。ではメニューを確認してみましょう。

セットメニューをはじめ、単品のカレーや一品料理、ドリンク類、デザートまで、多種多彩で本格的なインド料理が用意されています。せっかくですので少しずついろいろな料理をいただきたいと考え、セットメニューからインドの盛り合わせ定食と書かれた「ターリーセット(野菜カレーとスペシャルカレー)」¥1,800をチョイス。“ターリー”とはインドおよび周辺地域において、複数の料理を大皿にまとめて提供するスタイルを指すそうです。

「ターリーセット(野菜カレーとスペシャルカレー)」が到着。芳しいカレーや各種香辛料の香りが食欲をそそります。カレー2種類と野菜料理4種類、炭水化物3種類とヘルシーな内容。ご飯は白ご飯と雑穀米から選べます。料理がちょっとわかりにくいかも知れませんので、簡単に説明図を作成してみました。

「ダル」はトウモロコシっぽい豆のカレーで辛くなく、スパイシーな煮物感覚がおいしい一品。「サブジ」は正真正銘の野菜の煮物でこちらも辛くはありません。何かなつかしい感じがする素朴な味わいが新鮮に感じました。「ライタ」はこちらではフルーツヨーグルトサラダとなっていて、食後のデザート代わりにぴったりではないでしょうか。全体的にやさしい女性らしい味わいで、日本でインドやネパールの料理人が作る料理とは異なり、インドの家庭でいつも食べられている料理なのでは?と思いました。ただ、残念ながら管理人はインドに行ったことがなく、モノ凄く間違っている可能性もありますので、あまり真に受けないでください。では「野菜カレー」をいただきましょう。

カボチャやニンジン、セロリなどの野菜が煮込まれた奥深い味わいが特徴の「野菜カレー」です。そして意外と辛くありません。インド料理店のカレーを食べていつも感じるのが“意外に辛くない”ということ。欧風カラーや最近はやっているスパイスカレーの方がよほど辛い。辛いのが得意でない管理人にとってはカレーそのものの味をしっかりと楽しめるので、インドカレーの方が合っているのかも。この「野菜カレー」も野菜の滋味あふれる味わいがおいしい、毎日食べても食べ飽きないカレーだと感心しました。

「スペシャルカレー」はチキンの濃厚なコクと旨味が楽しめる逸品です。コリアンダー(パクチー)の風味が香りつつも、各種香辛料のおかげで食べやすくなっています。一般的なチキンカレーとはまったく異なる本場の味わい。複雑な旨味と風味が鼻と舌を刺激しつつも、まろやかでやさしい味は絶妙に計算されたカレーと言えるでしょう。このカレーを食べて、管理人もインドへ放浪の旅に出かけたくなりました。

食べ終えると不思議と身体がポカポカとしてきて、じんわりと汗が滲んできます。身体が活性化されていると肌で感じられるヘルシーなカレーで、何だか元気になってくるから不思議です。東大路通御蔭通の交差点(田中里ノ前)から北へ200mほど行ったところにあり、叡電「元田中駅」から徒歩1分と便利な立地にあります。隣には以前REPORTした「たこ焼き みはし屋」もありますので、お近くに来られた際には「レストラン DiDi」をはじめ、周辺グルメを満喫されてみてはいかがでしょうか。

[2019年10月12日訪問]

レストラン DiDi
●住所…京都市左京区田中大久保町22
●TEL…075-791-8226
●定休日…水曜日(祝日の場合は翌日)
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「レストラン ディディ」で検索してください。

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