昭和洋食らしい丁寧で正統派の洋食店

洋食編
スポンサーリンク

とんかつ&ステーキ 岡田

管理人が愛してやまない“京都の洋食”を代表する1軒円町エリアにある「とんかつ&ステーキ 岡田(おかだ)」です。

この辺りをウロウロしていた頃にはすでに営業されていましたので、少なくとも20年以上の歴史があると思います。ちょっとだけわかりにくい路地裏のお店だけあって、隠れた名店として一部には人気の洋食店。基本は地元の方が中心の客層ながら、最近ではインターネットの発達などにより洋食好きの観光客も立ち寄られているそうです。聞いたハナシでは何でも“おろしトンカツ発祥のお店”なんだとか。それが本当であればこちらの大将のキャリアは50年前後ということになるでしょうか。ランチタイムの人混みを避けるため、13:30に店内へ入ってみました。

昼の部は14時に営業を終了されますのでギリギリのタイミング。それでもお一人様数組とマダムグループが食事中でした。管理人にとっては久しぶりの訪問なのですが、相変わらず清潔感のある店内です。円町エリアでは評判の高い洋食店が多く、その中でもこちらは昭和の洋食を現在に伝える貴重な1軒。もともとはトンカツ店だったハズですが、トンカツ以外の洋食メニューも間違いないのないクオリティと言えるでしょう。とりあえずメニューを確認してみます。

夜にはいわゆる“洋食店のステーキ”も味わえます。ランチメニューにはないようで、かなり迷ったものの、ここはやはりお昼の2種盛り定食からトンカツと洋食メニューの王様であるハンバーグを両方食べられる「A定食(とんかつ・ハンバーグ)」¥1,650でしょう。「B定食」¥1,650のチキンカツと洋食メニューの王子様であるクリームコッロケ(クリームコロッケの誤植)も捨てがたいのですが。ちなみに洋食メニューの女王様はエビフライ、王様の弟君である大公様はミンチカツ、国一番の武人がトンカツ“○○に勝つ”はトンカツが語源です。もちろん嘘ですYo!

王様と国一番の武人の最強コンビが到着しました。もう見るからにおいしそうなコンビです。ご飯もツヤツヤ、赤だしからは味噌の香りが心地よく、自家製の漬物も見事な出来栄え。ちなみにトンカツのソースは特製ソース、おろし醤油、おろしポン酢から選べます。さすが“おろしトンカツ発祥のお店”だけあって、おろし醤油やおろしポン酢でいただくトンカツも和テイストで絶品。しかし今回は特製ソースにしてみました。ではまずはトンカツからいただきましょう。

特製ソースはデミグラスソースをベースとした少し甘めなソースです。しかもかなり濃厚な本格派で、昭和洋食らしさを味わえます。トンカツにカラシは必須、特製ソースをつけて食べると、もう笑うぐらいにおいしい。管理人が自宅で揚げるトンカツの250倍はおいしい。これが長年、研鑽を積んでこられたプロの味です。トンカツの肉の甘みと旨味を特製ソースとカラシが増幅させています。たまに“トンカツはレモンと塩で食べるのが一番おいしい”とおっしゃる食通ぶったの方がいらっしゃいますが“一番じゃないでしょ”と管理人は常々思っていました。確かに肉の味が一番わかる食べ方なのは理解できるものの、トンカツにはソースとカラシが絶対に必要です。ただ、“レモンと塩”と言った方が食通らしく聞こえるのも事実なので、これからは管理人も“レモンと塩”と公言しつつ、実際にはソースとカラシでいただきます。

そしてハンバーグです。粗挽きミンチのツブツブが感じられる肉の食感がたまりません。しかもタネの内側からにじみ出る肉汁は本物の証。何度でも言いますが一部の例外を除き、切り口から肉汁が流れ出るハンバーグは失敗作です。タネに肉汁をあふれさせるためミンチに牛脂やダシのゼラチンなどを混ぜ込んでいる場合は別として、通常の手コネで作るハンバーグで切り口から肉汁が流出するのは、焼き方かコネ方のどちらかもしくは両方に問題があります。そもそも肉汁が流れ出たら後に残ったハンバーグはカスカスでおいしい訳がありません。本職、特に若手の西洋料理人が切り口から肉汁が流出しているハンバーグを提供しておいてドヤ顔だったりしているの見ると心底ガッカリします。こちらのハンバーグは箸で切っただけでは肉汁はこぼれ出ず、ジワッと表面に肉汁が浮びあがる本物のハンバーグ。しかも正統派のデミグラスソースが本物の味を引き立たせている逸品です。本物を食べたい方は、ぜひこちらのハンバーグをお試しください。

隠れた名店からすっかり有名店となった「とんかつ&ステーキ 岡田」。ただし味も接客も昔ながらの丁寧で上質なサービスを提供されています。西大路通丸太町通の交差点(円町)から南へ200mほど行ったところにあり、JR「円町駅」から徒歩2分程度の場所の便利な立地です。グーグルマップで簡単に見つかりますので、円町エリアにお越しの際にはぜひ本物の洋食を味わってみられてはいかがでしょうか。

[2019年11月17日訪問]

とんかつ&ステーキ 岡田
●住所…京都市中京区西ノ京南円町34(Google マップ
●TEL…075-802-4839
●定休日…火曜日および月1回程度不定休
●備考…喫煙可(?)
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「岡田」で検索してください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました