明治の時代から舞妓・芸妓に愛される洋食店

洋食編
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グリル 富久屋

新型コロナウイルスの影響で京都の観光地から人がいなくなったと、インターネットの記事で読みました。管理人は平日、朝から夜まで大阪市内で過ごしていますが、確かに観光客は少なく感じます。特に中国人観光客はめっきり姿を消しました。土日祝は基本、仕事が休みのため京都市にいますが、混雑がイヤなので観光地にはまず行きません。しかし、誰もが予測できなかった事態が起こり、観光客が激減している苦境でしょうから、せめて地元観光地の活性化にわずかでも役立てようと、建国記念の日にあたる2020年(令和2年)2月11日の祝日に祇園まで出かけてみました。

「人だらけやんけ」というのが最初の感想です。ただ、よく観察してみると、確かにいつもよりは人が少ないようにも感じない訳ではありません。う〜ん…見た感じでは、商売にはさほど影響がないようにも思えます。とにかく飲食店の状況を体感するのが一番わかりやすいので、京阪「祇園四条駅」から川端通を南へ歩いてみましょう。

お茶屋さんや料亭、割烹が立ち並ぶ宮川町にやってきました。管理人は京都市生まれの京都市育ちという生粋の京都人ですから、お茶屋さんのことも相当詳しいです。たまに他の都道府県の方から“お茶屋さんって何?”という質問も受けます。もちろんキチンと説明できるのですが、専門用語も多くビギナーの方にはわかりづらいかも知れませんので、今回は「京都観光Navi」というサイトの「お茶屋さんとは」のページをご覧ください。よくまとまっていると思いますよ。知らんけど。そんな京都の雅(ミヤビ)を体感できる宮川町で、“宮川町らしい学校”を見つけました。

日本舞踊や長唄、鳴物(囃子)などが授業科目の、舞妓や芸妓を育成するための学校東山女子学園」です。舞妓になるためのは中学校を卒業後、一般的にはお茶屋さんに属して修行を積むのですが、各お茶屋さんがそれぞれ教育するのは難しくなったからでしょうか、宮川町の舞妓見習いはだいたい「東山女子学園」で修行されるのだとか。完全に伝聞で書いてしまいました。管理人がいくら京都人でも舞妓や芸妓に知り合いなんていませんし、お茶屋遊びできるほど金持ちであるハズがないでしょうが(怒)。詳しく知りたい方は驚くほどの大金を用意して、日々お茶屋遊びに勤しんでください。その際、もし誘っていただけるのであれば、喜んでお供させていただきますとも。で、川端通を少し南へ歩くと松原通との交差点があり、そこを10mほど東へ行くと喫茶店のようなお店が現れます。

1907年(明治40年)創業の老舗洋食店「グリル 富久屋(ふくや)」。110年以上の歴史を誇る、宮川町を代表する洋食店です。場所柄、お客さんに地元の方や舞妓や芸妓といったお茶屋さんの関係者が多いのが特徴。老舗洋食店ですがカジュアルなお店で、観光客も利用しやすい人気店です。

12時〜2時までのランチタイムはかなり混雑するお店で、「とんかつ定食」「海老フライ定食」「クリームコロッケ定食」が各¥900でいただけます。また、名物は「フクヤライス」¥930。かつて、とある芸妓さんがリクエストされたオリジナリティのあるオムライスが定番化したもので、店名を冠する名物料理となりました。今回の目的はオモテの名物「フクヤライス」ではありませんので、詳しくは「婦人画報」のこのページでご確認ください。時刻は13:45、早速店内へ入ってみましょう。

お昼どきを過ぎているのにこの混雑です。入店した時にはカウンター席しか空いておらず、テーブル席は満席状態。この日のお客さんは地元の方と観光客が半々といった感じでした。多くの舞妓や芸妓が来店しているのもウチワで一目瞭然。関西のテレビ局のロケ番組や撮影で来られた俳優・女優のサインも飾られていました。そしてこちらにもありました、陸上競技のトップアスリート・ワコール スパークエンジェルス福士 加代子さんのサインです。管理人が京都市内の飲食店に飾られている有名人のサインで最もよく目にするのが福士選手お店のチョイスが意外と庶民派で、しかも外食好きなところにも好感を持っています。僭越ではございますが、当「京都 B級グルメ REPORT」の名誉会員第1号に勝手に認定いたしましょう。今は東京五輪に向けてお忙しいかとは思いますが、認定証を用意しておきますので、落ち着いたらぜひご連絡ください。ではメニューを確認してみましょう。

メニューを拝見すると本格的な洋食店であることが、おわかりいただけるのではないでしょうか。こちらは老舗店らしく、12時〜21時までの通し営業。女将さんも“14時を過ぎるとゆったりと過ごせますよ”とおっしゃっていました。さて、オモテの名物料理が「フクヤライス」なら、管理人が独断でウラ名物料理と決めつけているのが「カツサンドウィッチ」¥1,830です。カツサンドとしては少々お高めに思えますが宮川町価格という訳ではなく、実は全然高くはありません。女将さんに「カツサンドウィッチ」と「コーヒー(ホット)」¥420を注文したところ、“火曜日は食後のコーヒーが無料サービスなんですよ”と告げられました。“あ…ありがとうございますぅ”とお礼を言いながら、“ウン?そんな設定あったっけ???”と思い、“それは知らなかったです〜”と続けて言うと、女将さんが“でしょうね〜だってメニューのどこにも書いてないですもの”と笑顔で教えてくれました。思わず心の中で“オイっ!!!”とツッコんでしまいましたが、お得情報ですので掲載いたします。祝日・平日に関わらず、火曜日に来店されるお客さんはラッキーですね。

「カツサンドウィッチ」が到着しました。そうなんです、こちらの「カツサンドウィッチ」はビーフカツサンドなんです。一般的なカツサンドであるポークカツサンドは提供されていません。さすが牛肉好きな京都の老舗洋食店、ビーフカツサンドがデフォなお店なんです。¥1,830という価格も納得でしょう。しかもこの「カツサンドウィッチ」、テイクアウトメニューの中ではおそらく人気ナンバーワン。舞妓や芸妓へのお土産に、撮影中の役者さんへの差し入れに大活躍。もちろん祇園宮川町で飲み過ぎ、家族の怒りを鎮めるためのキラーアイテムとしても重宝されています。では「カツサンドウィッチ」をいただきましょう。

牛肉の赤身をカツにしてカラリと揚げられた牛赤身の濃厚な旨味を堪能できる逸品です。冷めてもおいしいのですが、できたては格別。少し甘めのデミグラスソースやトーストされた食パンとの相性も申し分ありません。牛肉をたっぷりと使われているものの牛赤身ですので脂っぽさはなく、さっぱりとした味わいでいくらでもいただけます。価格以上の贅沢感を味わえるご馳走ではないでしょうか。

「コーヒー(ホット)」はペーパーフィルターを使った、スッキリとした爽やかな苦味と酸味が飲みやすいおいしさです。思いがけず無料でいただけたのは幸運としか言いようがありません。京都の花街で100年以上に渡って鍛えられた洋食の真髄がこちらにはあります。そして観光客が激減している中であっても、客足が衰えることのないお店です。舞妓や芸妓といった普段からおいしいものを食べている人たちが代々認めてきたリーズナブルな洋食をぜひ愉しんでいただきたい。祇園宮川町にお越しの際には、ぜひ京都が誇る老舗洋食店まで足をお運びください。

[2020年2月11日訪問]

グリル富久屋
●住所…京都市東山区宮川筋5-341(Google マップ
●TEL…075-561-2980
●定休日…木曜日
●備考…喫煙可
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「グリル富久屋」で検索してください。

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