西京極エリアの町中華を代表する中華店

中華編
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中華飯店 夜来香

近年、町(街)の中華屋さんとして親しまれている町中華(街中華)が全国的に静かなブームとなっているようです。当ブログでは開始時から「街中華」と書いていましたが、メディアでは圧倒的に「町中華」と表記されているため、今後は「町中華」で統一します。町中華の定義は人によって曖昧ではあるものの、単に“町(街)にある中華料理店”ではありません。そんなことを言えば99%以上の中華料理店が町中華に分類されますからね。個人的な意見として、「低価格」と「居心地の良さ」、「複数種類の一品料理がある」が町中華の重要な要素ではないかと考えています。例えば高級店は町中華とは呼びません。“いくら以上からが高級店なんだ?”という問いに答えるのは難しく、価格面以外にも内装や調度品、料理に使われる食材などによって何となく高級店という区分けをしています。ただ、本格的か日本風かはあまり関係がありません。また、低価格で居心地が良くても、ラーメン店のようにあくまでもラーメンメインのお店も町中華とは呼べないのではないでしょうか。“餃子の王将”や“バーミアン”のようなチェーン店は個人的には町中華だと思っています。要するに一般庶民にとって身近でいつでも気軽に利用できる中華料理店が町中華である、と。そんな数ある町中華の中でも、昔から多くのお客さんで賑わっている西京極の中華料理店をREPORTしてみました。

葛野大路通五条通(西五条通)の交差点(葛野大路五条/光華女子学園前)を南へ400mほど行き、花屋町通を東へ100m行った交差点を北へ50mほど行ったところにある「中華飯店 夜来香(ちゅうかはんてん いえらいしゃん)」。一見、どこにでもよくある町中華と見せかけて、実はかなりクオリティの高い料理を提供されているお店で、昔から地元の方や京都光華女子大学の学生などで賑わう人気店です。インターネットの複数のサイトで長野県にある「夜来香 長野店」の京都支店(系列店)と書かれていますが、真偽のほどはわかりません。昼食時の混雑を避けて13:30に店内へ入ってみました。

カウンター席はありませんが町中華らしい親しみやすい内装ということもあり、お一人様のお客さんも多いお店です。4名テーブル席しかないものの、混んでなければお一人様でも空いている席へ案内されます。訪問した日は昔ながらの中華店らしく、年配の男性2名で切り盛りされていました。お酒の種類も豊富で、町中華ブームの要因にもなっている“飲み”にもしっかりと対応されています。それではメニューを確認していましょう。

“THE 町中華”と言える庶民的なメニューで、しかもリーズナブル。学生でも利用できる価格でお腹いっぱい町中華を堪能できるでしょう。何を注文しても期待を裏切られることはありません。しかも「麻婆豆腐」¥740は四川風ではなく広東風ではあるものの、本格的な味わいです。「担々麺」¥770も人気メニューで、濃厚でマイルドな味はリピート必至。しかし今回は、おそらくこちらの名物料理であろうと推察される「マーボ天津飯」¥820と「餃子(ぎょうざ6個)」¥380を注文してみました。

まずは「マーボ天津飯」が到着。「マーボ天津飯」とは天津飯に麻婆がかかっている、こちらだけのオリジナルメニューだそうです。ビジュアルはまさにオムカレーであり、オムカレーの中華版と言えるでしょう。セットのコーンスープやザーサイは本格的な味わい。ホテル中華のような高級店にも匹敵するクオリティです。¥820でいただけるレベルではないでしょう。さすがに地元民は安くておいしいお店を知っているなぁ〜と感心しつつ、「マーボ天津飯」をいただきます。

フワトロのカニ玉にご飯、そして麻婆の濃厚でコクがあり心地いいピリ辛が三位一体となった至極の天津飯です。カニ玉の火のとおし具合も完璧、麻婆の味わいも申し分ありません。管理人は基本的に天津飯をほとんど注文しません。カニ玉のやさしい味とご飯はホントに合うのか?と常々疑問に感じているからです。しかし、麻婆が入ると様相は一変します。この辛味がご飯ともカニ玉とも調和が取れていて、一般的な天津飯とは次元の異なるおいしさと言えるでしょう。“ご飯と麻婆豆腐の「麻婆丼」¥770で良くない?”と思われるかも知れませんが、カニ玉があればこその贅沢な味は「マーボ天津飯」だけ。他店では食べられないメニューですので、ぜひ食べていただきたいと思います。

続いて「餃子(ぎょうざ6個)」が運ばれてきました。こんがりと焼き上げられた香りに食欲もそそります。丸みのある独特のフォルムで小ぶりのため、ビールなどのツマミとしてもピッタリではないでしょうか。ではアツアツをいただいてみましょう。

パリッとした薄皮に、豚肉や各種野菜がミッチリと詰め込まれた餡の豊かな味わいがおいしい。ニンニク控えめのやさしい味ながら、餡のコクと旨味を存分に堪能することができます。小ぶりですがボリューム感はあり、ビールにもご飯にも合う焼き餃子です。焼き餃子がおいしいのも町中華の特徴であると改めて実感しました。一品料理も定食類も昼夜を問わずリーズナブルな価格で楽しめるお店です。西京極近辺に来られた際には、一度立ち寄られてみてはいかがでしょうか。管理人は「冷やし中華」¥770をいただくために、夏にもう一度伺う予定です。

[2020年5月3日訪問]

中華飯店 夜来香
●住所…京都市右京区西京極畔勝町44-2(Google マップ
●TEL…075-315-1686
●定休日…水曜日
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「夜来香 西京極店」で検索してください。

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