すし処 丸萬
観光都市である京都に、ようやく人が集まり活気が出て始めているように感じます。外国人はまだほとんど見かけませんが、原付で走っていても他県ナンバーの車やバイクをチラホラと見かけるようになりました。また、週末の夕方に繁華街である四条河原町近辺を歩いていても、多くの若者で賑わっています。全盛期の人出とまではいかないものの、かつての日常が戻りつつあるのではないでしょうか。もちろん、人が多くなるに連れて新型コロナウイルスの感染者も増えるハズですので、細心の注意を払って外出していただきたいと思います。今回は梅雨の晴れ間で涼しかったこともあり、久しぶりに寿司でもつまもうと、木屋町にある寿司店へ伺いました。

河原町通と四条通の交差点(四条河原町)を北へ50m、真橋通を東へ60mほど行ったところにある「すし処 丸萬(すしどころ まるまん)」。以前REPORTした「イグレックYOSHIKIカレー」の1階にある、老舗の雰囲気が漂う寿司店です。こちらは木屋町という歓楽街にある寿司店らしく、18時から深夜0時頃まで営業されていて、飲んだ〆として利用されるお客さんも多い人気店。周辺も歓楽街らしく飲食店が多く立ち並び、土曜日の18:30ということもあり、多くの若者が集まっていました。とは言えこの外観の寿司店ですので、客層のほとんどはミドル世代以上でしょう。開店直後でおそらく空いているだろうとプロの勘が働き、ササッと店内へ入ってみることに。


プロの勘、当てにならず。
いっぱいでした。まずカウンター席はすべてお客さんで埋まっており、4名テーブル席が2組空いているだけ。お一人様で4名テーブル席はさすがにどうかと思い、出直そうかと考えていると、女将さんに4名テーブル席へ案内されてしまいました。実はこちらはお一人様のお客さんも多く、相席も頻繁に起こるため、お一人様が4名テーブル席を利用しても大丈夫なのです。客層はやはりミドル世代以上の方が多く、大人のお店と言えるでしょう。しかし、本格的の寿司店ではあるものの、価格はリーズナブル。お皿の色で価格が変わるちょっとイイ感じの回転寿司とほとんど変わることのない価格帯でありながら、正統派の寿司を味わえるのも特徴です。学生や新社会人でも頑張れば利用できる安心価格ですので、大人の作法でもある寿司店での立ち居振る舞いを覚えるには最適なお店ではないでしょうか。とにかくメニューを確認してみましょう。


最も高額な「とろ」や「うに」でも1貫あたり¥500という安心価格。が、学生や新社会人がいきなり「おまかせ」や「お好み」で握り寿司をつまむのは早過ぎですし、生意気です。“自分のお金で支払うならいいだろ?”と思われるかも知れませんが、そういうことではありません。まず、回転寿司のように欲望のおもむくまま握り寿司を食べてはいけません。パパッと食べてサッとお会計を済ますのが寿司店での粋であり、喫茶店や居酒屋のようにダラダラと食べるのは間違いだと個人的には考えています。お酒を飲む方なら最初はビールでも日本酒でもいいのですが、お酒と好きな魚を刺身に切ってもらうかツマミを軽く食べる。飲み過ぎてはいけませんよ。ビールなら2杯、日本酒なら2合までぐらいにとどめ、後は握り寿司を8〜10貫程度で〆る、というのが大人の流儀です。管理人のように飲まない人であれば、いきなり握り寿司から始めてもOK。その握り寿司ですが、テキトーに注文すると知らない間にトンデモナイ金額になることもあるので要注意です。管理人は過去、ひとりでスシローへ行き、お会計が¥6,000以上になっていてコシを抜かしたことがあります。そこでオススメがセットメニュー。いわゆる「上にぎり」や「にぎり 竹」などと呼ばれる握り寿司のセットで、食べ過ぎや無駄遣いも防止できますし、何より握り寿司を食べる順番などにいちいち気を遣う必要もありません。どこの寿司店でもほぼ必ず用意されていて、管理人のようなアラフィフでは少し恥ずかしい気がしないではないものの、お財布にゆとりがある訳ではないため、今回は「上にぎり」¥2,900とノンアルコールビールを注文してみました。


赤だしまで付いて文句のつけようもありません。握り寿司はとろ・たい・まぐろ・とり貝・えび・あなご・うに・いくらの計8貫。ランチであれば十分な握り寿司セットでしょう。見るからに新鮮で丁寧に仕事をされた寿司種の数々は、木屋町で長年繁盛されてきたのもうなずけるクオリティです。粒の立ったうに、大粒のいくらをはじめ、ふんわり柔らかに煮上げられたあなご、コリコリとした食感が楽しいとり貝など、何を食べても間違いのないおいしさ。贅沢なひとときを存分に堪能できます。

真打ちのとろも絶品です。こちらのまぐろもネットリとした奥深い味わいでしたが、1貫だけ食べるとろは格別。大ネタと形容されるにふさわしい美味を実感できました。管理人はこちらの「上にぎり」でお腹的にもお財布的にも満足できましたが、もう少し食べたい方は、お好きな種を数貫、追加注文されればいいでしょう。学生でも新社会人でも京都の大学や会社に通っている方なら、木屋町へ行く機会もあると思います。ゼミの先生や会社の上司のオゴリならトロ・ウニ・イクラのヘビロテをして怒られるのもご愛嬌ですが、ご自分で支払うならセットメニューが断然お得です。ただ、特に男性諸君に忠告しておくと、デートの時はくれぐれもセットメニューではなく、「おまかせ」か「お好み」で女性陣のゴキゲンを取ってくださいね。
[2020年6月27日訪問]
すし処 丸萬
●住所…京都市下京区真町455(Google マップ)
●TEL…075-221-0927
●定休日…不定休
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「丸萬」で検索してください。
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