ステーキダイニング TK house
牛肉料理と言えばすき焼きやしゃぶしゃぶ、焼肉、ビフカツなど、どの料理も庶民の憧れの的。ハレの日のご馳走です。その中でも王者と呼ぶにふさわしいのがステーキで、管理人が幼かった昭和後半であっても高嶺の花でした。テレビ画面でしか見たことがない料理の代表格であり、いかにもお金持ちそうな人が食べているのをヨダレを垂らしながら視聴する、というほぼ想像上の料理だったような気がします。しかし牛肉の輸入自由化により海外から安価な牛肉が輸入されるようになると状況は一変。平成の中盤からリーズナブルなステーキやローストビーフを売りにする飲食店が増えてきて、また、精肉店でもカットステーキなどが販売されるようになると、庶民でもムリをすれば食べることができるようになりました。それでも鶏肉や豚肉に比べればまだまだお高く、あくまでイメージですがアメリカや南米諸国のように毎日ステーキ、という訳にはいきません。お腹いっぱい牛肉のステーキを食べたい。そんな牛肉大好き京都庶民の願望を叶えることができるステーキハウスを訪問してみました。
西大路通と五条通の交差点(西大路五条)を南へ100mほど行き、中堂寺通を西へ20mほど行ったところにある「ステーキダイニング TK house(てぃーけーはうす)」。2016年(平成28年)8月の開業で、丸4周年を迎えられました。まだ新しいお店ながら注目度は高く、京都の情報誌をはじめとするメディアに多数登場されていて、客足の絶えない人気店です。管理人も昼間、お店の前を何度か通ってその盛況ぶりは目にしていましたので、11:30の開店直後のお客さんが少ない時間帯を狙って伺うことに。時刻は11:40、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。
ランチの3種の丼はいずれもサラダ、スープ、香物付きでも¥1,000と破格です。「肉増し」¥350や「増増」¥700と、丼の肉のボリュームアップも気軽にでき、その日の体調やお財布事情に合わせて選べるのもうれしい。もちろんベーシックな「ステーキ定食」や「ハラミ定食」も用意されていて、いずれも160g・¥1,300と260g・¥1,800を選べます。160gでもそこそこ満足できるボリュームですので、手軽にステーキをいただくには最適なお店ではないでしょうか。それでは早速店内へ入ってみましょう。
開店から10分後にも関わらず、すでにお客さんがいらっしゃいました。清潔感のある店内はアメリカンダイナー的なワイルドな雰囲気で、女性のお一人様も食事をされています。カップルやグループでの女性客も多く、肉食女子というのでしょうか。まぁ牛肉のおいしさに性別は関係ありませんからね。12時になるとほぼ満席状態となるため、急いでメニューを確認します。
今回はやはりステーキ、しかもたっぷりといただきたいこともあり、「ステーキ定食 Wダブル 260g」¥1,800に決めました。どのメニューも「ご飯大盛り無料」で女性店員さんに大盛りを勧めていただきましたが、ここは長年ダイエット活動をしているだけに「普通盛り」で我慢しておきます。ただ、男性客はスレンダーな方も筋肉ムキムキの方も皆、大盛りを注文されていました。世の中の不公平・不条理をまさかステーキ店で思い知ることになるとは。“人は生まれながらに平等ではなく、法のもとでも平等ではない”という厳然たる事実を、管理人の辞世の句に代えさせていただきます。
「ステーキ定食 Wダブル 260g」が到着。見てください、このステーキのボリューム感を。ご飯とワカメスープ、カクテキ(大根キムチ)まで付いて¥1,800は相当にお得でしょ。ステーキのタレも醤油ベースで、全体的に何となく韓国風です。アメリカ風の内装に韓国風の料理、というカオスな状況ではありますが、各テーブルに備え付けてあるガーリックとオニオンを“これでもか!”というほどステーキに振りかけていただきましょう。
断面がサーモンピンクなミディアム・レアで焼き加減も文句なし。柔らかな肉質ながら食べごたえも十分で、牛赤身肉の旨味を存分に堪能できます。醤油ベースのタレとの相性も抜群で、ガーリックとオニオンチップがアクセントとなっていて、ご飯はもちろんビールにも最高ではないでしょうか。ノンアルコールビールを注文すればよかった、と心から後悔しました。管理人が子どもの頃は、輸入牛は固くてマズい印象しかなかったのですが、最近の輸入牛のクオリティは素晴らしいと実感しています。もっとも、こちらのように焼き加減にもキチンとこだわらないと、牛肉の旨味を十分に引き出すことはできないと思いますが。
ステーキの下に敷き詰められているモヤシとキャベツも鉄板で焼かれていることで旨味が凝縮されていて、さらにステーキの肉汁を吸ってこの上もない味わいへと変化しています。一般的に焼肉の焼き野菜とはまったく異なるおいしさです。牛肉の旨味の凄さを見せつけられたモヤシやキャベツをぜひご賞味してください。イオンモール京都五条からも近いため、ショッピングついでにでも立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。ただし、売り切れ次第終了になりますので、できれば12時前には入店することをオススメしておきます。
[2020年9月22日訪問]
ステーキダイニング TK house
●住所…京都市右京区西院東中水町7(Google マップ)
●TEL…075-205-3545
●定休日…水曜日
●備考…禁煙
●ホームページ…twitter
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