定食でも京都らしさが感じられるお好み焼き店

和食編
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下鴨 ここ家

平日の昼間に区役所へ行く用事がありました。これだけインターネットが浸透し、リモート会議やスマート決済などが当たり前の現在であっても、平日に仕事を休んで役所へ行く用事がたまにですが発生します。先日、行政改革担当大臣がハンコをなくそう的なことをおっしゃられていましたが、役所の住民業務も可能な限りインターネットで完結できるよう取り組んでいただきたい。そうなると一見、より便利な世の中のように思えるものの、実は結構味気ない感じがしないでもありません。普段はまったく用事がない役所でも、たまに行くと周辺店舗などで新たな発見があったりするものです。仕事を休んででも価値がある発見か?と問われると微妙な気もしますが、ちょっと立ち止まったり、ムダな時間を楽しむ余裕が現代人には必要なのではないでしょうか。今回は区役所へ寄る前に普段、夜にしか訪問したことがないお好み焼き店をREPORTしてみました。

北山通下鴨本通の交差点(下鴨本通北山/野々神町)を西へ300mほど行き、鞍馬街道を南へ350mほど行ったところにある「下鴨 ここ家(しもがも ここや)」。住宅街にある典型的なお好み焼き店でお好み焼きや鉄板焼きなどをいただくことができる他、定食メニューも充実していて昼間は地元の方や近隣の学生、京都府立植物園へ観光で来られた方などで賑わいます。管理人は地元の下鴨在住でありながら、昼間に訪問したことがありません。土日もランチをされているものの、これまで何となく伺う機会がなく、せっかくなのでこの際に伺ってみました。時刻は13:20、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

3種類の定食メニューが黒板に書かれています。季節モノのカキフライをいただける「ミックスフライ定食」¥1,100にもそそられるのですが、今回はご近所の知り合いからその評判を聞かされていた「おそうざい定食」¥980に狙いを定めます。カキフライはこれからの時期、洋食店や定食店で頻繁に提供されますから。ちなみに管理人はカキフライは自宅で揚げる派。外食でカキフライ定食や単品を注文すると、だいたい5〜6粒じゃないですか。ハッキリ言って全然モノ足りずに不満だからです。たっぷり食べたいので鮮魚店やスーパーの鮮魚コーナーで必ず加熱用のカキを購入し、自宅で好きなだけ揚げていただきます。加熱用のカキを買ってカキフライを作る場合は、絶対によく揚げてくださいね。火の通し加減に自信がない方は生食用のカキを購入してもいいのですが、加熱用と比べてカキの旨味が圧倒的に薄いので、あまりオススメはしません。カキフライ談義はこれぐらいにして、早速店内へ入ってみましょう。

お好み焼き店らしい内装で各テーブルに鉄板が設置されています。カウンター席もあり、夜も昼もお一人様でも入りやすい雰囲気で、訪問した際も女性のお一人様が2名ほど食事をされていました。夜はお好み焼きや焼きそば、鉄板焼などに加え、一品料理も楽しめます。いずれ夜もREPORTするかも知れませんが、改めてメニューを確認してみましょう。

撮影がヘタで見づらくて申し訳ありません。お昼の定食は14種類とお好み焼き店とは思えない豊富さです。「鯵フライ定食」¥700などの海鮮系フライの定食も充実していて、魚好きな方にもピッタリ。「豚しょうが焼定食」¥750などもあり、昼は定食店としても利用できます。では特に評判が高い「おそうざい定食」を注文してみましょう。

凄過ぎです。ご飯と味噌汁、漬物に7種類の惣菜が付く、健康的で満足度も高い定食ではないでしょうか。どの惣菜も京都で昔から食べられているもので懐かしさが感じられます。特に驚いたのが身欠きニシンとナスの炊合せ(炊いたん)で、このお惣菜はつい先日他界した母の得意料理でした。管理人は自分で作ったことはなく、これからも作る予定は恐らくない惣菜です。まさかしばらく食べていなかった惣菜をこちらでいただくことができるとは…と不思議な縁を感じながらいただいてみます。

せっかくのイイハナシがピンボケ写真で台無しですが、味は本物。これぞ京都のオカズでありお惣菜でありおばんざいです。身欠きニシンは京都で頻繁に食べられているご当地食材で、にしんそばのニシンと言えばお分かりいただけるでしょうか。ニシンの旨味が凝縮された乾物で、ナスなどとの炊合せにもよく使われます。ある意味、ハモやグジ(アマダイ)などを使った京料理以上に京都らしい料理と言えそうです。ちょっと濃いめの味付けがご飯のオカズに最適。ご飯、味噌汁、漬物とこれだけで十分に立派な昼ごはんなのに、他にも6種類もの惣菜が付いていてご飯が足りなくなりそうです。

このねじり糸こんにゃくの煮物も子どもの頃には頻繁に食べていました。現在でも京都市内にある地元密着型のスーパーでは、お惣菜コーナーにオカズとして販売されています。こちらではラー油でピリ辛風にされているなど、お店らしい工夫も光ったおいしさ。どの惣菜も丁寧に作られていて、人気店なのもうなずけました。京都で贅沢な料理を味わうのももちろんいいのですが、たまには京都の人が普段から食べている惣菜をじっくりと味わってみられてはいかがでしょうか。特に管理人のようにほとんど自炊をしない人なら、“京都の家の味”をぜひお試しください。

[2020年10月1日訪問]

下鴨 ここ家
●住所…京都市左京区下鴨北園町1(Google マップ
●TEL…075-722-2308
●定休日…月曜日
●備考…禁煙(?)
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「ここ家」で検索してください。

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