泉門天 京都祇園本店
新型コロナウイルスの影響で京都市内も閑散としていましたが、最近ようやく他都道府県からの観光客の姿を見るようになりました。とは言え外国人観光客はほぼ絶滅状態で、飲食店や小売店などの苦境はしばらく続く見込みであり、かなり心配。1日も早い新型コロナウイルスの終息を心から願っています。特に繁華街や歓楽街のダメージは深刻で、昼間の人出は回復傾向にあるものの、夜はまだまだ寂しい状況です。帰宅途中に京阪「祇園四条駅」で下車し、久しぶりに祇園の街を歩いてみて、体感ではかつての2〜3割程度の人通り。それでも休業されているお店は少なくなってきて、皆さん以前の賑わいを心待ちにされていると思います。今回は祇園をブラブラしながら、餃子を食べようと目的のお店へ向かいました。
四条通と川端通の交差点(四条川端/四条大橋)を東へ250mほど行き、花見小路通を北へ200mほど行ったところにあるひと口餃子専門店「泉門天 京都祇園本店(せんもんてん きょうとぎおんほんてん)」。京都では有名な焼き餃子店の1軒であり、昔は管理人の自宅近くに支店があったため馴染み深いお店です。“京都で餃子?”と意外に思われるかも知れませんが、あの全国チェーンの餃子の王将は京都発祥。そんな餃子大好き京都人の気質もあり、祇園には餃子の名店が数軒営業されています。こちらはラストオーダー深夜0:30と夜遅くまで営業されていて、完全に飲みの後の〆のお店です。夜が深まるにつれ、ヨッパライで混雑する感じですので、祇園の夜しては早めの時刻である21時に店内へ入ってみました。
この時刻であれば、まだ混雑はしていません。管理人のような飲まないお一人様でも落ち着いて餃子を楽しむことができます。テーブル席もありますがカウンター席が充実していて、飲む飲まないに関わらずお一人様でも利用しやすいお店です。ではメニューを確認してみましょう。
このシンプルなメニューこそ餃子に対する絶対の自信がある証しではないでしょうか。こちらの餃子は俗に言う“ひと口餃子”で、京都では非主流派。逆に大阪市内、特に北新地辺りでは“ひと口餃子”の名店がひしめき合っています。この“ひと口餃子”、オヤツ感覚で食べられるものの、ウッカリ何皿も注文してしまう恐ろしい餃子です。管理人はまだ飲酒をしていた若い頃、後輩と“ひと口餃子”のお店で飲んでいて、会計時に¥10,000を超えていて気を失いそうになったことがあります。二人で20皿は注文していたでしょうか、それ以来“ひと口餃子”のお店に入ると用心深くなってしまいました。今回も慎重を期して、まずはノンアルコールビールと「胡瓜の浅漬け」¥300、「餃子(10ヶ)」¥540を注文します。
まずは「胡瓜の浅漬け」が到着。(ノンアルコール)ビールのツマミとして有能な漬物は数あれど、キュウリの浅漬けはトップレベルではないでしょうか。こちらの「胡瓜の浅漬け」は浅漬けの割にしっかりと漬かっていて、醤油をつけなくてもおいしい。が、醤油をホンの少しつけると、旨さが倍増します。そして何より、白ごはんが欲しくなります。イヤイヤ、餃子とご飯という炭水化物だらけの食事はアラフィフになりもう卒業したので、残念ながらご飯は注文できません。…実は焼き餃子にご飯って合うよね〜と未練がましく言ってもダメ。早く餃子よ来い!と願っているとやってきました。
「餃子(10ヶ)」です。コンガリと焼かれていておいしそう。こちらでは各テーブルに醤油ベースの特製ダレと酢、ラー油が置かれていますので、自分で酢醤油ラー油を調合する王道スタイル。アツアツをひと口でいただくと、ニンニクの風味がガツン!と来て、その後に野菜や豚の旨味が口の中にあふれ出てきます。下味は薄味仕立てで酢醤油ラー油をつけてちょうどいい塩梅に。これは確かにビールやハイボールなどが進むでしょうね。管理人もノンアルコールビールを片手に、アッという間に平らげてしまいました。
さすがに1皿では物足りなさ過ぎですので、「しそ餃子(10ヶ)」¥540を追加注文。こちらはニンニクではなくシソの風味が効いた上品な味わいです。そして素材の旨味がよりわかりやすい味となっていて、酢醤油ラー油との相性も抜群。これもビールなどにピッタリ、白ごはんにもよく合うでしょうね、きっと。
と、いうわけで。「ごはん(小)」¥180とともにいただきます。小なのでセーフ。「胡瓜の浅漬け」を少し残しておいて正解でした。本場中国では焼き餃子をオカズに白ごはんを食べることはほとんどないらしく、ヘタをすると変態呼ばわりをされるそうです。どうせ変態ですので気にしません。「しそ餃子(10ヶ)」、そして「胡瓜の浅漬け」と「ごはん(小)」の組み合わせは思った通り至高の逸品。おそらく海原雄山でも白ごはんを注文すると思われますので、重ねて言いますがセーフです。ひと口餃子の凝縮された旨味を存分に堪能することができました。京都に観光や商用で来られる方は、祇園に足を運ばれることも多いと思います。祇園で軽く飲食するのにひと口餃子は最適ですので、ぜひ京都を代表する名店まで足をお運びください。
[2020年10月20日訪問]
泉門天 京都祇園本店
●住所…京都市東山区清本町380-3(Google マップ)
●TEL…075-532-0820
●定休日…日曜日
●備考…禁煙
●ホームページ
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