うどんも天丼も絶品な珍しい石臼挽きうどん店

和食編
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石臼うどん専門店 麺達

朝夕はグッと寒くなり、このまま冬へ?と思っていたところ、少し気温が上がって小春日和が続いていました。これぐらいの気温であれば日中は過ごしやすいですし、室内であればエアコンはほぼ不要です。ただ、こんな秋晴れも長くは続かず、きっと寒い寒い冬がもうすぐ京都市内にもヒタヒタと忍び寄ってくることでしょう。そこで今回は、おそらく今年最後になるであろう冷たいうどんを求めて、手袋がいらない日中に原付で出掛けてみました。

二条通川端通の交差点(川端二条)を東へ200mほど行ったところにある「石臼うどん専門店 麺達(いしうすうどんせんもんてん めんたつ)」。京阪「三条駅」または「神宮丸太町駅」から徒歩10分程度の場所にあります。2016年(平成28年)6月のオープンで5年目を迎えられました。実は開業当初、徒歩圏内に京都市最強のうどん店があるため、立地的に厳しい戦いになるのでは?と少し気の毒に思っていたのですが、うどんのクオリティに加えて天丼が人気を呼び、繁盛店として現在も営業されています。確か通し営業だったハズ…とランチとしては少し遅めの13:45に到着。早速店内へ入ってみましょう。

兵(ツワモノ)どもが夢の跡、といった雰囲気ですね。こちらはカウンター席のみで、大将お一人で切り盛りされていることもあり、ランチタイムを過ぎるとこんな感じになります。お一人様の方が入りやすい店内ですがグループでの利用も多く、近隣の平安神宮などを訪れた観光客なども利用されているようです。管理人が入店した際、大将から“少しお時間をいただけますか?”と尋ねられたことから、うどんか具材が残り少なかったのかも知れません。実際、後から来られた4名グループのお客さんは断っておられましたので、かなり繁盛されていることが伺えます。ではメニューを確認してみましょう。

現在のメニューは3種類プラス追加オプションのようです。今回は冷たいうどんと人気の天丼をいただくために訪問したこともあり、「3番 ひやひや+プチ天丼(半熟卵、餅、+2品)」¥1,000をチョイス。追加の「海老天2本」¥500もイキたいところだったものの、最近なぜか食べ過ぎのような気がしないでもありませんので我慢しておきます。

「3番 ひやひや+プチ天丼(半熟卵、餅、+2品)」が到着。冷たいうどんの色がごく淡いベージュ色で、太めの蕎麦のようなビジュアルです。石臼挽きということで、小麦粉をかなり粗めに挽いている珍しいタイプのうどんと言えるでしょう。もっとも、江戸時代には石臼挽きがスタンダードだったそうで、昔ながらの製法ということもあり期待できます。では冷たいうどんからいただきましょう。

ツルンとした食感と喉越し、そして口の中で踊る小麦の香りがたまりません。冷たいツユは蕎麦とは異なり、ダシの風味が活きたやさしい味わいで心まで穏やかになれそうです。薬味のおろしショウガでサッパリとした口当たりとなり、途中で備え付けの七味唐辛子を入れての味変もおいしい。讃岐うどんほどではないにせようどんのコシもあって、管理人にとってはちょうどいい舌ざわりを楽しむことができました。

そしてプチ天丼(半熟卵、餅、+2品)です。器およびご飯は確かにプチですが、天ぷらは十分に一人前のボリューム。よくわからない前衛芸術のオブジェのようになっています。天タネは半熟卵と餅の他にシシトウ、イカ、チクワ、マイタケ、紅ショウガと“2品とは一体何だったのか?”状態。このうれしい誤算も得した気分になりますね。コロモがクリスピーでとても軽い揚げ上がりは新鮮な油の証拠。ゴマ油ではない分、天ぷらのコクよりも素材のおいしさを重視されていると思いました。イカ天もホクホクで甘みが広がる逸品。では最も食べたかった天タネをいただきます。

紅ショウガの天ぷらです。おそらく関西人以外には馴染みの薄い天タネでしょう。大阪では当たり前のように食されていて、どこのスーパーにも必ず紅ショウガの天ぷらが置かれています。管理人も久しぶりにいただきましたが、やっぱりおいしい。ちょっとジャンクな味わいがクセになります。これがなぜ全国区にならないのか不思議なほど。ご飯はもちろん、ビールのツマミにもよく合います。

チクワの天ぷらも見事なおいしさです。そもそもチクワの天ぷらは全国区なものの、正統派の天ぷら店や天丼店ではまずお目にかかれません。出現するのは主にスーパーや立ち食い蕎麦・うどん店、そしてお弁当屋さん。特にお弁当屋さんのノリ弁には欠かせないオカズです。天タネとしてのポテンシャルは高く、こちらのように新鮮な油で丁寧に揚げられていると、本当にご馳走の味となっています。世の中の天ぷら屋さんはその腕前で、こちらのような極上のチクワの天ぷらを提供されてみてはいかがでしょうか。

そして半熟卵と餅。これはもう間違いありません。特に餅は、餅の調理法として一番優れているのは揚げることと改めて実感できるおいしさです。焼いた餅の香ばしさ、煮た餅の柔らかさももちろんおいしいのですが、餅本来の味だけを考えれば揚げ餅こそ最もおいしさが際立ちます。正月などで餅が余るご家庭もあるかとは思いますが、揚げ餅にして大根おろしとポン酢、七味唐辛子でもかければ立派な一品料理になりますのでお試しください。極上のうどんと天丼を¥1,000で十分に堪能することができました。これからの季節であれば温かいうどんもオススメですので、底冷えする京都の冬にはぜひこちらで身も心も温まるうどんや天丼をどうぞ。

[2020年11月15日訪問]

石臼うどん専門店 麺達
●住所…京都市左京区新車屋町156-1(Google マップ
●TEL…075-202-6920
●定休日…不定休
●備考…禁煙
●ホームページ…facebook

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