50年以上、地元に愛され続ける大衆中華店

中華編
スポンサーリンク

大珉

2021年(令和3年)2月26日現在、京都府や大阪府、兵庫県の緊急事態宣言が間もなく解除されそうな情勢です。緊急事態宣言中、京都でも人の往来は確実に減っていました。“巣ごもり”といった言葉もメディアを中心として頻繁に出てくるようになりましたが、家に閉じこもっていると気分が滅入ってくるのは仕方ありません。マスク着用や手洗いの徹底、少人数での移動などのルールを守っていれば、日用品の買い出しをはじめ最低限の外出は精神的にも体力的にも必要だと感じています。そこで管理人もウォーキングも兼ねて、久しぶりに京都トップクラスの規模を誇る商店街へと出かけてみました。

京都市伏見区にある伏見大手筋商店街です。管理人が知る限り、京都市内の商店街としてはおそらく最大規模ではないでしょうか。人通りが多い活気ある商店街で、訪問した日も緊急事態宣言の影響もあって普段よりは人が少ない印象なものの、多くの人が買物などを楽しんでいらっしゃいます。管理人は25年ほど前、この近くで仕事をしていて仕事帰りにほぼ毎日、伏見大手筋商店街をブラブラしながら飲食店に立ち寄っていました。当時はお酒を嗜んでいたため、伏見の銘酒を毎晩楽しんで毎朝二日酔いというクズ無頼派な若手時代だったと反省しています。久しぶりに伏見大手筋商店街を歩いてみて、知っている飲食店は思った以上に少なく、管理人の知らないお店が多い印象。魅力的な飲食店の誘惑に負けそうになりながら、かつては頻繁に利用していた中華料理店をめざします。

大手筋通京町通の交差点を西へ450mほど行き、北へ250mほど行ったところにある大衆中華料理店「大珉(だいみん)」。50年以上営業されている老舗の町中華店で、以前REPORTした「大珉 馬仙山」の系列店です。「大珉 馬仙山」はもともとは「大珉」だったお店が2014年(平成26年)に、京都乗馬クラブ内で営業されていた中華料理店「馬仙山」と統合されリニューアルした店舗で、外観も内装も料理も随分と垢抜けました。しかし伏見区の「大珉」には大衆中華らしいメニューが今なお息づいています。しかも遅めのランチにも対応している通し営業なのもうれしい。時刻は14:40、まずは店頭の「本日のランチ」¥950を確認します。

とりカラアゲ、アゲギョーザの甘酢、肉・玉ねぎ・もやし炒め、ヤキメシのセットで¥950は大衆中華らしいリーズナブルな価格です。日によってホワイトライスとなる「本日のランチ」は、プラス¥300でヤキメシに変更できるのですが、この日はもともとヤキメシがデフォルトで付くセットメニューだったようで得した気分に。これはもう「本日のランチ」に決めて店内へ入ります。

思った以上に席数が多いお店で2階には座敷もあり、グループでの宴会も可能です。お一人様での利用も多く、お昼時を外せばお一人様でもテーブル席で落ち着いて食事ができます。昔からあるお店ながら薄汚れた感じはなく、誰でも入りやすい雰囲気ではないでしょうか。念のため、改めてメニューを確認してみましょう。

どの料理もリーズナブルな価格で用意されていて、セットメニューや定食類も充実しています。「餃子定食」¥650などもあり、お財布が寂しい時でも安心ですね。夏期限定の「冷メン」¥900も用意されているため、今夏に再び伺おうと思います。ちなみに今年2021年(令和3年)は、冷やし中華のカテゴリーは設けず、冷やし中華があれば食べてREPORTするスタイルに変更する予定です。京都市内で食べられる冷やし中華が100軒を超え、管理人が紹介したい冷やし中華が数少なくなってきたことによる変更ですのでご容赦願います。では「本日のランチ」を注文しましょう。

「本日のランチ」が到着しました。写真ではわかりにくいかも知れませんが、かなりのボリューム感です。豚骨ベースのやさしい味わいのスープをひとすすりして、肉・玉ねぎ・もやし炒めやとりカラアゲをいただきます。見た目は大衆中華にありがちな濃い味付けとみせかけて、意外にも塩味控えめの味わい深いおいしさ。濃い味付けの料理はひとくち目はおいしく感じるものの、食べ進めるにつれ食べるのがキツくなってきます。こちらの炒め物やカラアゲは適度な塩梅の味付けで、しみじみおいしく感じる、さすがは50年以上の老舗店の味だと感じました。

アゲギョーザの甘酢はパンチのある味わいです。“揚げた餃子に甘酢餡は合うのか?”という心配もどこへやら、いつもの焼き餃子とは異なるおいしさを楽しめます。揚げることで皮がパリッパリになり、そこに甘酢餡のトロトロ具合が食感のコントラストとなっていて想像以上においしい。もちろん、本体の餃子自体がしっかりとした品質だからなのでしょう。焼き餃子に飽きた方や餃子好きな方なら、ぜひ試していただきたいと思いました。

そしてヤキメシです。パラパラ・パサパサ系の炒飯ではなく、シットリとしたヤキメシ。おだやかな味付けながら具材やご飯の味わいがしっかりと楽しめる逸品ではないでしょうか。昔なつかしい昭和の中華店のヤキメシです。小腹がすいた時、このヤキメシとスープがあれば他には何もいりません。自宅でも作れそうで作れないプロの味ながら、どこかホッとできる安定のおいしさを堪能することができました。50年以上、地元の方に人気の名店です。伏見大手筋商店街近くまでお越しの際には、ぜひこちらで昔ながらの中華料理をお試しください。

[2021年2月21日訪問]

大珉
●住所…京都市伏見区東町207-3(Google マップ
●TEL…075-611-5550
●定休日…水曜日
●備考…禁煙
ホームページ

コメント

タイトルとURLをコピーしました