酒肴も豊富な一乗寺ラーメン街道の蕎麦店

和食編
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通しあげ そば鶴

いよいよ8月、夏真っ盛りの季節です。近年、いわゆる地球温暖化の影響でしょうか、京都の夏も年々酷くなっているような気がします。お金があれば仕事なんか止めて、夏の間だけ北海道の釧路や網走といった道東地方に移住したい。聞けば道東地方は25°Cを超える夏日があまりなく(!)、8月の平均は17.5°Cなんだとか。管理人の自宅は夜遅くに帰宅しても2階の室内温度が35°Cを余裕で超えていて、電気代に怯えながら翌朝の出勤時までエアコンをつけっぱなしにせざるを得ません。そんな酷暑の京都に住む以上、欠かせないのは冷やし中華、ではなく古くから愛されてきた冷たい蕎麦でしょう。そこで今回は一乗寺ラーメン街道のラーメン店の冷やし中華を視察がてら、一乗寺ラーメン街道に古くからある蕎麦店へ伺ってみました。

東大路通北大路通の交差点(高野)を北へ400mほど行ったところにある「通しあげ そば鶴(とおしあげ そばつる)」。管理人が物心ついた頃には既に営業されていて、調べてみると1973年(昭和48年)の創業と50年近く続いている老舗の風格漂う蕎麦店です。ラーメン店が軒を連ねる一乗寺ラーメン街道にあって、蕎麦店としてかなりの人気店だと思います。土曜日と日曜日は通し営業で、昼過ぎには“蕎麦屋で1杯”を楽しまれているお客さんも多い印象です。時刻は14時、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

“そば前”と称される一品メニューも豊富に取り揃えられています。昔ながらの蕎麦店では“蕎麦屋で1杯”は珍しくはないものの、ツマミはたいてい板わさやニシン棒など、蕎麦メニューの具を流用されているものがほとんど。しかしこちらでは「ヒレかつ」¥700や「蛸ぬた」¥700など、おおよそ蕎麦メニューとは関係がない酒肴をたくさん用意されていて、飲む人にとっては〆の蕎麦までなかなかたどり着かない蕎麦店となっています。管理人は飲まないのでお財布の心配をすることはありませんが、飲む人は十分ご注意ください。では店内へ入ってみましょう。

14時にも関わらずテーブル席は満席でした。写真は管理人が食べ終わった際に撮影したものです。昔ながらの蕎麦店だけあって、お一人様でも入りやすい雰囲気ではないでしょうか。休日の昼下がり、遅めのランチがてら一人で優雅においしいツマミと日本酒を楽しめるお店です。一品メニューは撮影し忘れましたが、蕎麦メニューは大丈夫ですので改めてご確認ください。

蕎麦としては少しだけお高めな価格設定ですが、個人経営の蕎麦店なら問題ないでしょう。¥1,000前後で各種の蕎麦や丼をいただけます。しかし今回は、タンパク質や野菜も摂りたいと考え、フンパツして天然えび二尾と野菜の盛り合わせ天ぷらが付く「天せいろ」¥1,800を注文してみました。たまにはちょっと贅沢なランチを食べてもバチは当たらないですよね?リストラ寸前の身分なので心配なのですが、もう注文してしまったので今さら「せいろそば」¥750には変更できません。

「天せいろ」が到着。塩も付いていて、これは蕎麦でも天ぷらでも使えます。蕎麦ツウの方々はまず塩で蕎麦本来の味を堪能されるそうですが、管理人は蕎麦ツウでも食ツウでもないため、蕎麦つゆでいただきます。

あぁ…この喉越しがおいしい。蕎麦の風味にダシの効いた蕎麦つゆがよく合います。暑いからこそ味わえるご馳走です。大昔、稲作ができない痩せた土地でも栽培できる蕎麦は貧しい農家にとってありがたい農作物であると聞いたことがあるものの、現代では蕎麦は立派な食材。しかもフランス料理などでもガレットやクレープの生地としてよく使われ、ヘルシーなこともあり、今後ますます海外からの需要が拡大してもっと高級品になるかも知れません。鰻やマグロのようになると困るのですが。

天ぷらも揚げたてでコロモもサクサク。天然えびのプリプリとした食感と甘みがおいしい。エビ天2尾の場合、1尾は塩で、1尾は蕎麦つゆで食べられのもいいですね。エビ天1尾で塩が付いている場合は本当に困ります。塩で食べた方がツウっぽいのですが、本音では蕎麦つゆや天つゆでも食べたい。蕎麦店や天ぷら店で塩を付けるお店は、エビ天は必ず2尾1セットを徹底していただきたいと思います。こちらは一乗寺ラーメン街道では貴重な蕎麦店です。ラーメン巡りもいいですが、たまには老舗の蕎麦店の味も試されてみてはいかがでしょうか。

[2021年8月1日訪問]

通しあげ そば鶴
●住所…京都市左京区高野玉岡町74(Google マップ
●TEL…075-721-2488
●定休日…月曜日
●備考…禁煙
●ホームページ…facebook

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