中華丼 無双 【閉業】
※お知らせ※
「中華丼 無双」は閉業されたことを確認しました。ボリューム満点で特に若い人にはありがたいお店だったと思います。おいしい中華丼をいただき、ありがとうございました。
町中華店では欠かせないメニューとして焼餃子・チャーハン・鶏の唐揚げが御三家です。御三家以外ではご飯にカニ玉を乗せた天津飯や八宝菜を乗せた中華丼も人気メニューでしょう。天津飯は日本発祥の中華料理であり、本場の中国や香港、台湾では天津飯はもちろん、類似する料理も存在しないのだとか。一方、中華丼は中国でも昔から八宝菜をご飯にかけて食べる習慣はあったようで、さらに“餡かけご飯”としては中国およびその周辺諸国でもポピュラーの料理として知られています。日本では関西地方だけ?かも知れませんが“チュー丼”とも呼ばれ、野菜をたっぷり摂取できることもあり人気メニューと言えるでしょう。ただ、管理人は八宝菜自体は大好きなものの、中華丼を注文して食べた経験がありません。八宝菜定食で十分と50年間、中華丼を食べずに生きてきたワケですが、そろそろ食べたことがない料理を減らす年齢になってきたこともあり、中華丼に初挑戦しようと考えていました。そんな折、中華丼専門店らしきお店があるとのネット情報を得て、地下鉄「くいな橋駅」近くへ訪問することに。
京都府道201号中山稲荷線と竹田街道の交差点(竹田久保町)を西へ100mほど行ったところにある中華料理店「中華丼 無双(ちゅうかどん むそう)」。こちらは以前REPORTした「海鮮丼 大漁」の2軒東にある新しいお店なのですが、この辺りの中華料理店の多さはまさに京都のチャイナタウンと呼ぶにふさわしい状況となっていて、ちょっと驚きました。すでに閉業された「海鮮丼 大漁」の跡地も中華料理店となっており、この近辺だけウロウロしていれば当ブログの中華編のREPORTも1年ぐらいは余裕でネタ切れにならないな、とさえ思ってしまうほど。とは言え、当ブログでは可能な限り京都市内のエリアを偏らずにREPORTしようと努力はしていますので、またタイミングを見てこのエリアにある老舗中華料理店などもREPORTいたします。こちらのお昼の営業時間は11時〜14:30となっていて、お客さんは地元の人をはじめ、近隣にある龍谷大学などの学生が多いようです。時刻は14時、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。
ナルホド、八宝菜をご飯に乗せた中華丼専門店ではなく、中華料理を丼にした中華丼のお店なのですね。いわゆる中華丼である「八宝丼」¥880も用意されていますので、中華丼がお好きな人にも安心です。個人的には「ラム肉炒め丼」¥980への興味がハンパないものの、それはほぼほぼ「焼肉丼」であり、さすがに焼肉丼や焼肉定食ばかりREPORTするのはいかがなものか、そもそも今回の目的は八宝菜をご飯に乗せた中華丼ではなかったのか、とギリ思いとどまりました。しかし、よく考えれば八宝菜をご飯に乗せた中華丼はいつでも食べられますし、今回はこちらのイチオシ料理であると思われる「無双丼」4種類から選ぶのが正解でしょう。「無双丼」の4種類はいずれも何だかモノスゴいビジュアルですが、ニンニク香る揚げ豚肉+餃子の「無双丼【金】」に決め、券売機で食券を購入後に店内へ入ってみます。
手前に2名テーブル席1組があり、後はエル字型のカウンター席8〜9名ほどが着席できるコンパクトな店内。テイクアウトにも積極的なようで、何名かのお客さんが持ち帰りで利用されていました。接客していただいた女性店員さんとの会話ではまったく気づかなかったのですが、調理をされている店主?の男性と女性店員さんとの会話でお二人とも中国の方だと判明。中国語が母国語の中国人が経営する中華料理店はこれまで数多く伺ってきましたが、いずれも本格的な中国料理を提供されるお店ばかりで、こちらのようにいかにも日本人が考案したかのような中華料理を提供されていてビックリしました。言われてみれば「ラム肉炒め丼」にしても本場の中国料理の葱爆羊肉や孜然羊肉の丼なのでしょう。このエリアは旧来の町中華店だけでなく中国の方が経営する中華料理店も多い激戦区であり、学生をメインターゲットとすることで思い切った差別化を図られたメニュー構成となっているのかも知れません。いずれにせよ中国人の経営に対する理知的な戦略や意欲的な取り組みを、管理人も見習うべきだと改めて感じました。
「無双丼【金】」が到着。フツーにデカ盛りなところも学生、特に男子学生にはたまらないでしょう。大ぶりな焼餃子が6個と酢豚のようなビジュアルのニンニク香る揚げ豚肉がたっぷりと盛られています。スープ茶碗が小さいように思えますが、スープこそ一般サイズです。丼のご飯はホワイトライスで、「無双丼【緑】」や「無双丼【赤】」ともに¥880はチャーハンなのですが、個人的にはホワイトライスでヨカッタと胸をなでおろしました。これだけ大量のオカズにチャーハンは、さすがに50歳のオッサンには厳し過ぎます。まずは焼餃子からいただきましょう。
鉄鍋餃子風の焼き方で餡は豚肉がたっぷりな肉餃子です。キャベツや白菜をふんだんに使われた軽めの焼餃子が最近の主流ですが、昔の焼餃子は豚ミンチとニンニク、以上!というお店も多かったことを思い出しました。豚肉の旨味とニンニクの風味、香ばしい皮が三位一体となった、肉々しい餃子です。各テーブルに置かれた餃子のタレとラー油を小皿に調合して食べるとご飯のオカズに最適。腹ペコでガツガツ食べたいときなどはもってこいではないでしょうか。
そしてニンニク香る揚げ豚肉です。どうしても酢豚に見えるのですが、食べてみると甘酢ではなくしっかりめの醤油味ベースの味付けで水溶き片栗粉でトロミが付けられています。この濃厚な甘辛の醤油味はホワイトライスなくしては成立しません。ご飯ありき、の濃さがこの丼の醍醐味なのでしょう。しかし…困ったことにいくら食べ進んでも一向にホワイトライスが減らないのですが、何ですかコレは?ワンコソバのように管理人が気づかないうちに追いホワイトライスを勝手に入れられているのでは?と不信感を抱くほどのご飯の量。テーブルに設置されている常備菜のナムルのチカラを借りて、ようやく完食することができました。腹ペコ学生やデカ盛りマニアなら間違いなく試していただきたいお店です。¥1,000未満の料金でほとんどの人が満腹になる反面、少食の人は相応の覚悟をもって、こちらの丼各種に挑戦してみてください。
[2022年5月24日訪問]
中華丼 無双
●住所…京都市伏見区竹田久保町2-87(Google マップ)
●TEL…075-645-6622
●定休日…なし(日曜日はランチのみ営業)
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「中華丼 無双」でご確認ください。
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