酸味強めの冷やし中華がクセになる昭和の中華店

中華編
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天鳳

管理人は霊感などがまったくないため、あくまで噂話であることを最初にお断りしておきますが、スピリチュアルに強い系方面の人々にとって京都最強のパワースポットとして「木嶋坐天照御魂神社」、通称「木嶋神社(このしまじんじゃ)」または「蚕ノ社(かいこのやしろ)」を挙げられる場合が多いそうです。

当ブログでも冬の時期である2月に「御料理・一品 竹駒」、桜舞う春の4月に「洋食のチコレ」のREPORTで大鳥居の写真をアップしています。せっかく京都最強クラスのパワースポットまで出かけたにも関わらず、大鳥居の写真撮影だけで満足してしまい、結局はいずれも境内まで足を運ぶことはなく、大いなるパワーを授けていただくことはできていません。そして例年よりかなり早く盛夏を迎えた7月7日、緑が青々と生い茂る夏の大鳥居を撮影いたしました。これで境内へ向かい参拝すれば、金運・恋愛運・健康運などが大幅にパワーアップし、大逆転人生を送れるのは間違いありません。しかし…京都最強クラスのパワースポットである「木嶋坐天照御魂神社」の御祭神は5柱もおられ、境内で少しでも粗相をすれば開運どころか、ヘタをすると天罰が下る厳しいご指導を賜ることにもなり兼ねません。正直、京都に40年以上住んでいながら、神社での作法などはほぼ自己流。まったく自信がないことに気づきました。自分ではヨコシマな気持ちなどは微塵もなく参拝しているつもりでも、神様の地雷ポイントに触れてしまう危険性もあります。触らぬ神に祟りなし。の格言が頭によぎり、大鳥居をくぐることなく自然と近くの中華店へ足が向かっていました。

御池通天神川通の交差点(天神川御池)を西へ220mほど行き、三条通を北西へ110m、細い道を北へ90mほど行ったところにある中華料理店「天鳳(てんほう)」。見るからに昭和の大衆中華店であり、そもそもいつの頃から営業されているのかサッパリわかりません。立地的には嵐電「蚕ノ社駅」から徒歩2分、地下鉄「太秦天神川駅」から徒歩4分程度の場所にあるアクセス至便なお店ながら、お客さんはほぼほぼ地元の人および近隣に大日本印刷の太秦工場があるため関係するビジネスパーソンで占められています。管理人は十数年前に冷やし中華をいただき、そのインパクトのある味を覚えていました。こちらは11:30〜21時の通し営業で遅めのランチも大丈夫。時刻は13:30、早速店内へ入ってみましょう。

カウンター8席程度と小上がりの座敷に4名席・2名席といったコンパクトな店内。昔ながらの中華店といったおもむきで、誰でも気軽に利用できる雰囲気です。寡黙なシニアの大将と、昼と夜の忙しい時間帯には奥様が接客および切り盛りを手伝っておられます。京都市内ではすっかり少なくなった昭和の町中華店で、メニューにも昔ながらの本格中華を彷彿とさせる料理が並んでいました。

料理は単品・セットメニューともリーズナブルで¥1,000を超えるものはほとんどありません。うだる暑さの中、今回はもちろん「冷麺(冷やし中華)」をいただきます。こちらでは最高額を叩き出している「やきめし&冷麺」¥1,070はちょっと暑さで食欲が減退気味でしたのでパスし、単品の「冷麺」に決定。こちらでは「冷麺 ハム入り」¥720と「冷麺 やきぶた入り」¥780の2種類が用意されていましたので、今回は「冷麺 やきぶた入り」を注文しました。注文時、“カラシとマヨネーズはいりますか?”と尋ねられ、両方お願いしますと申告。実は管理人はカラシはマストとして“冷やし中華にマヨネーズ”は少々懐疑的であり、マヨネーズがデフォルトで添えられている場合はたいていマヨヌキを頼むのですが、こちらの「冷麺」ではマヨネーズが良い仕事をするのです。

「冷麺 やきぶた入り」が到着。中央に紅ショウガが配され、やきぶた・錦糸玉子・トマト・キュウリ、そして大量のキャベツの千切りが敷き詰められ麺がまったく見えません。ビジュアル的には“サラダ中華”でありとってもヘルシー。冷やし中華でこれほど大量の野菜をいただけるのは珍しいと思います。マヨネーズもしっかりとデコレーションされていますので、軽く混ぜてからいただきましょう。

麺は細めストレートの中華麺でクラッシュアイスも入っているため冷たくて心地良い食感。そしてスープは酢醤油ベースなのですが、こちらのスープは甘酸っぱいではなく酸っぱ甘いタイプです。つまり酸味がかなり強めであり、管理人がこれまで食べてきた冷やし中華でも指折りの酸っぱさ。おそらく中華店でこれほどの酸味は記憶になく、食堂・定食店なら過去に1〜2軒ぐらいはこの酸っぱさに匹敵する冷やし中華があったと思います。この酸っぱさが暑くて食欲がないときはことのほかうれしい。そしてマヨネーズのおかげで酸っぱさの角が取れ、まろやかになっているのも特徴です。酸っぱいのは酸っぱいのですが、ツンツンとした酸っぱさではないこともあり、意外とムセることなくスルスルと食べられます。男性は酸っぱいのが得意でない人も少なくなく、管理人も酢の物などは自ら好んで食べることはほとんどないものの、特に昭和世代以前のミドルやシニアは冷やし中華の酸っぱさにはかなり寛容です。何ならコクと甘さが際立つゴマダレベースよりも酸っさ強めの酢醤油ベースを好む人もしばしば。もっとも、お年頃的に健康食材として注目されている酢のパワーを過信しているだけかも知れませんが。

こちらのやきぶたはおそらく豚モモ肉なのでしょう、脂身は一切なく肉の旨味だけを味わえる珍しいタイプのチャーシューです。そして何よりヘルシー。こちらの「冷麺 やきぶた入り」は、冷やし中華としては群を抜いて健康的だと感じました。野菜と酢がたっぷりで脂身ナシは、ミドル・シニア世代にはありがたく、食欲がなくてもついつい口に運んでしまう冷やし中華ではないでしょうか。こちらの料理はコッテリとした王道中華の味付けのものだけでなく、昔ながらの滋味深い味わいを楽しめるものが多く、隠れた穴場店だと言えます。京都市内ではめっきり少なくなった昭和の町中華を堪能できる貴重なお店であり、京都最凶最強のパワースポットから徒歩2分ほどですのでお参りしたついでにでも足を運んでみられてはいかがでしょうか。

[2022年7月7日訪問]

天鳳
●住所…京都市右京区太秦森ケ前町11-30(Google マップ
●TEL…075-881-6355
●定休日…月曜日および火曜日
●備考①…「冷麺」は夏季限定
●備考②…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「天鳳」でご確認ください。

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