タイの旨味と実力を堪能できる鯛めし専門店

和食編
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鯛めし屋福乃

梅雨から盛夏、晩秋ぐらいまで、高温多湿な日本では食中毒による被害が増えています。先日もアニサキス中毒症が年々増加しているとの報道を聞きました。アニサキス中毒症とはアニサキスと呼ばれる魚などの寄生虫を生きたまま食べると発症する危険性がある食中毒のことで、近年では海水温の上昇やクジラの増加によりアニサキス自体が増えているのだとか。アニサキス中毒に罹った場合、激痛や嘔吐などツラく苦しい状態となるものの、多くの場合は命には別状ないと言われています。個人的にはアニサキスでの被害で食中毒と表現されるのは違和感しかありません。そしてアニサキス中毒症の原因となる鮮魚などを販売した飲食店や鮮魚店、スーパーなどが営業停止となるのも気の毒に思います。鮮度に関係なくアニサキスは特に天然の魚やイカなどに寄生しており、生の魚やイカなどを食べる際には多かれ少なかれアニサキス中毒症のリスクがあるのが大前提です。飲食店や鮮魚店、スーパーなどでは多くの場合、魚やイカをさばく際にほとんどは目視でアニサキスの有無を確認し、アニサキスを発見したら取り除いています。ただ、人間が行うことですので、見落としなどのヒューマンエラーは仕方ないでしょう。刺身でアニサキス中毒症のリスクを完全に防ぐとすれば、厚生労働省ではマイナス20℃で24時間以上冷凍を推奨しており、大手回転寿司チェーンなどで採用されてはいるものの、冷凍した魚やイカは味がどうしても落ちます。鮮度抜群であっても生魚や生イカの刺身を食べる際は、刺身を箸でつまんで口に入れる前にしっかり凝視してアニサキスがいないかを確認するなど、食べる人も気をつけましょう。本当はアニサキスの写真を載せて注意喚起を図りたいところなのですがグロ画像ですので興味がある人のみご自身で画像検索をしてください。刺身の魚やイカに白い糸のようなものが付いていれば要注意、動いていれば確定です。焼いたり揚げたり煮るなど火をしっかりとおせばアニサキスは死滅しますので、アニサキスアレルギーの人でない限り、食べてもまったく問題ありません。サンマの塩焼きなどで内臓や身肉に赤い糸のようなものがよく付いていますが、それが死んだアニサキスです。サテ、取り分け今の時期に生魚を食べるにはそれ相応のリスクがあることを踏まえたうえで、今回は久しぶりに鮮魚をいただきます。先日「本マグロと島ごはん ぱなり」をREPORTするため河原町三条へ行ったときに気になるお店を発見。調べてみると2022年(令和4年)2月22日にオープンされたばかりで、名古屋の名店「鯛茶福乃」の系列店なのだとか。これは行かねば、と河原町三条へ向かいました。

河原町通三条通の交差点(河原町三条)の南東角にある「鯛めし屋福乃(たいめしやふくの)」。店名のとおり“鯛めし”の専門店です。実は鯛めしには大きく2種類あるのをご存知でしょうか。鯛めしは愛媛県のご当地グルメなのですが、全国的にメジャーな鯛めしは、丸ごと1匹または切り身のタイを土鍋や釜などで炊いた炊き込みご飯スタイルで、愛媛県の今治市松山市といった東予・中予地方で食べられています。一方、宇和島市などの南予地方で主流の鯛めしは、アツアツご飯に生のタイの刺身を特製のゴマダレや薬味とともにいただく漁師飯スタイル“宇和島鯛めし”とも呼ばれています。味の方向性がまったく異なる2種類の鯛めしですが、それぞれの良さがあり、愛媛県へ出かけられたときは食べ比べがオススメです。こちらの鯛めしは“宇和島鯛めし”、つまり生のタイの刺身でいただく鯛めしとなっています。こちらは11時〜21時の通し営業で、遅めのランチにも対応。混雑が予想される12時までに訪問したいと11:30に到着しました。まずは店頭のメニューを確認しましょう。

メニューは「福乃の鯛めし」¥1,150の1種類のみ。タイのあら炊きだのタイの天ぷらだのタイ風焼きそばだのといった料理は一切ありません。鯛めし1本で勝負する姿勢がいさぎヨシ。写真を撮り忘れていたのですが、「福乃の鯛めし」に追加でタイの刺身をいただける「鯛もう一皿」¥600や「名古屋コーチン生たまご」¥150のオプションメニューに加え、ビールやハイボール、ジンジャーエールなどのドリンク各種も用意されています。それでは店内へ入ってみましょう。

2名テーブル席とカウンター席で構成された店内は和モダンのオシャレかつ上品な雰囲気です。料亭や割烹などの和食店とは異なり、サッと食べてパッと出られるファストフード店やカフェ的な気軽さもあり、お一人様でも安心して利用できます。4名ほどの店員さんは皆さん若く、ちょっと意外でした。若者が多い繁華街の河原町三条にもマッチしているのではないでしょうか。お店に入ってすぐの受付でメニューを注文し、会計を済ませてから着席します。席に座ってほどなく、「福乃の鯛めし」が到着しました。

お代わり自由のごはん・赤出汁にゴマダレとワサビ、ノリが添えられた鯛の刺身、鯛そぼろ、漬物は柴漬け、ひじきサラダ、急須には焙じ茶といった陣容です。どこぞの料亭や割烹のコース料理の〆のようなビジュアルで¥1,150はお値打ちに感じました。特に暑い日にはサッパリしたものが食べたいのでうってつけ。しかもヘルシーごはんのお代わりさえ控えればカロリーを気にすることもありません。では「福乃の鯛めし」の食べ方をご覧ください。

まずは鯛とゴマダレをからめアツアツのごはんでいただき、次に鯛そぼろとひじきサラダでごはんを、最後に鯛茶漬けとして堪能するという、ひつまぶしのような構造となっています。さすがは名古屋の名店「鯛茶福乃」の系列店で、名古屋の食文化が息づいているのでしょう。京都人はお茶漬けが大好きで、何ならお茶漬けで訪問客を追い出す特技を持っているほど。こちらの鯛茶漬けはダシではなく焙じ茶なのも京都人好みではないでしょうか。まずはトリセツどおり、漁師飯スタイルでいただきます。

タイは熟成されているそうでネットリとした食感とタイの甘みと旨味がクッキリと味わえます。当たり前ですが、生臭さなどは一切感じられません。鮮魚は新鮮なほど正義!という人も少なくないと思いますがタイなどの白身魚は熟成した方がおいしい。と、国民的グルメ漫画である「美味しんぼ」の主人公海原雄山先生もおっしゃっていましたので間違いありません。当然、熟成にはプロの技術が必要であり、ご家庭の冷蔵庫で数日間ほったらかしにしていたから熟成、ではありませんし、かなり危険ですのでご注意を。ゴマダレも上品ながらコクと旨味が強い特製ダレとなっていて、ごはんとの相性も抜群です。

次に鯛そぼろとひじきサラダを載せていただきます。この鯛そぼろは凄いです。タイの身を炒り煮にされているのでしょうか、タイの上品かつ典雅な旨味を存分に堪能できます。決して塩っぱいワケではなく、穏やかでまろやかな塩味がアクセントとはなっていてタイの旨味を際立たせる塩梅なのが素晴らしい。そしてひじきサラダも絶品。見た目にもよく食べるヒジキの煮物の味を想像していたものの、こちらも塩味控えめながら旨味が凝縮された味わいとなっていて、まさに一流料亭や割烹のクオリティだと感じました。ただ管理人は一流料亭や割烹には縁がありませんので、信ぴょう性ゼロの感想となっているのはご容赦ください。

〆はごはんにタイの切り身、ゴマダレ、ワサビ、ノリ、鯛そぼろ、柴漬けを載せて熱い焙じ茶を注いだ鯛茶です。これはもうマズいワケがありませんね。ごはんと焙じ茶、柴漬けだけでも十分においしいお茶漬けが、タイの旨味でグレードアップにグレードアップを重ねたとても贅沢なお茶漬けになっています。こんなお茶漬けを出されたら、いつまでも居座って食べ続けたくなるため、京都人の必殺技であるお茶漬けで訪問客を追い出すことができなくなるじゃありませんか。サラサラと食べられるので食欲が落ちたときや二日酔いでもしみじみおいしくいただけるでしょう。3種類の食べ方を体験してみて、ある意味でタイという魚の真髄・真価を堪能できたと思います。当ブログをご覧いただいている皆さんは管理人同様、コッテリこそ至高!という人も多いかとは存じますが、こちらの鯛めしでアッサリのおいしさ、淡麗の旨味とその実力もぜひ味わっていただければと願っています。

[2022年7月13日訪問]

鯛めし屋福乃
●住所…京都市中京区大黒町36(Google マップ
●TEL…075-600-9184
●定休日…不定休
●備考…禁煙
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