昔ながらの味わいと安さも魅力なうどん・蕎麦店

和食編
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萬盛

先日「お食事処 あいおい」を訪問した際、当ブログ京都市の冷やし中華紹介ブログでは世界最大級にも関わらず、冷やし中華ではなく「ミックスフライ定食」をREPORTする失態を犯してしまいました。イカフライやエビフライなどのミックスフライにはとても満足したものの、やはり冷やし中華をREPORTすべき、と考えて再び「お食事処 あいおい」の近くまで到着。が、しかし。当ブログでは同じお店を2回REPORTすることは確かにあるものの、さすがに連続ではありません。それにお店の案件記事ではないため、同じお店に偏ったREPORTはいかがなものかと、この期に及んで迷いが生じてきました。「お食事処 あいおい」の冷やし中華は食べてみたい…でも今回でなくいずれの機会でも良いような気もする…と迷いまくっていると、そう言えば近所に古くから営業されている定食店・食堂としても使えるうどん・蕎麦店を思い出しました。そしてそちらはちょっと曖昧な記憶ながら、夏は冷やし中華を提供されていたハズ。そこで今回は急遽予定を変更し、訪問してみることにしました。

西大路通丸太町通の交差点(円町)を南へ340mほど行き、太子道(新二条通)の交差点(西大路太子道)を西へ320m、佐井西通を南へ50mほど行ったところにあるうどん・蕎麦店「萬盛(まんせい)」。昭和の雰囲気ただよう昔ながらの食堂として実は知る人ぞ知るお店で、京都の情報サイトやYouTubeでの食レポ動画なども見ることができるようです。こちらは11時〜19:30の通し営業となっていて、遅めのランチにも対応。管理人もかなり昔に何度か伺ったことがあるお店で、そのときは冷やし中華ではなくあるご飯モノにハマって食べていました。久しぶりの訪問ですのでそのご飯モノをREPORTしたい…イヤ、今回こそは冷やし中華でしょ!と店頭でまた迷う悪循環に陥りそうになりつつ時刻は14:20、とりあえず店内へ入ってみます。

8名掛けのテーブル席1卓と2名テーブル席2卓、4名テーブル席4卓と広めの店内です。地元の人や近くに勤務するビジネスパーソンなどひとりで利用されているお客さんも多く、お一人様でも安心。昭和の食堂、といったおもむきではあるものの清潔感もあり、訪問した日には女性のお一人様も食事をされていました。12時〜13時のお昼時は混雑しますが、13時を過ぎればゆったりと食事を楽しめます。ではメニューを確認してみましょう。

うどん・蕎麦類、丼を中心に、「カレーライス」¥650や「オムライス」¥750など洋食メニューも用意されています。定食はありませんが、例えば「焼肉風イタメ」¥700に「白ごはん」(大:¥220・中:¥180・小:¥160)と「味噌汁」¥110を付ければ、立派な焼肉風イタメ定食が完成するなど、自由度の高い定食をカスタマイズすることも可能です。こちらのメニューは基本的には一品一品が結構なボリュームで、麺類だけ、丼だけ、でも普通の人なら十分に満足できるでしょう。管理人も夏季限定の「冷麺(冷し中華)」¥800だけで十分満腹になるのは知っていました。ただ、やはり以前ハマったアレも食べたい。迷った挙げ句、幸い定期診察をギリギリやり過ごしたこともあり、今回は「冷麺(冷し中華)」と「やきめし」¥600を注文してみました。

「冷麺(冷し中華)」と「やきめし」が到着。一見、これぐらいなら両方イケるでしょ、と思われるかも知れませんが、それぞれ食べ進むに連れ結構なボリューム感なのを体感でき、常にハラペコな学生は別として、いい大人であれば麺類とご飯モノの両方を注文する人の方が珍しいのではないでしょうか。事実、訪問時に食事をされていたミドル男性は「冷麺(冷し中華)」のみ、女性に至っては「やきめし(小)」¥550と「味噌汁」でしたので、50歳のオッサンが「冷麺(冷し中華)」と「やきめし」の両方を食べるのはかなり異様で、つい他のお客さんやお店の人などの目を気にしてしまいました。まぁ、他のお客さんに関してはどこのどなたかも存じませんし、おそらくこれから先、出会うこともありませんので気にせず「冷麺(冷し中華)」からいただきます。

スープは酢醤油ベースで和のお店としては珍しく酸味控えめ、甘さしっかりめの味わいです。酸っぱいのが苦手な男性や子どもでもおそらく大丈夫。添えられているカラシをスープに溶いていただくと、甘さと辛味のバランスがちょうど良くなって、冷たさとあいまっていくらでもいただけそうな味わいとなります。もちろん酸味も感じられ、爽やかさも十分。酢醤油ベースながら濃厚さもあり、麺や具材との相性も抜群でしょう。

麺はもう、そうめんと呼んでも過言ではないほどの極細麺です。京都ではうどんでも蕎麦でも中華麺でも細めを好まれる人が多く、京都市内にある昔ながらの飲食店の麺類はだいたい細め。特に冷たい麺に関しては冷製パスタのカッペリーニの例もあるように、細めの麺の方が合います。ツルツルとした食感、スンナリと胃に収まる喉越しと、このそうめんのような細麺がしっかりと活きていて、夏にピッタリな涼感です。

錦糸玉子に刻みネギ、チャーシュー、キュウリ、トマト、カマボコ、紅ショウガと具だくさんで、中華料理店やラーメン店に匹敵するおいしいチャーシューが特徴です。また、冷やし中華の具としてはないことはないものの珍しい部類に入るのがカマボコでしょう。このカマボコが意外?とおいしい。カマボコの弾力ある食感、アッサリしつつも奥深い味わいで甘めの酢醤油ベースのスープと良く合います。カマボコは一般的には板わさぐらいでしか食べることはないと思うのですが、関西地方ではカマボコを卵でとじた「木の葉丼」もメジャー。さらに家庭ではカマボコを煮物でもよく使われます。京都でもカマボコを好む人は少なくなく、京都の冷やし中華らしい具材と言えそうです。

そして「やきめし」。チャーハンではなく「やきめし」です。シットリめに炒められ、おそらく最低限の塩・コショウと醤油で仕上げられたやさしい味付けがいくらでも食べられます。いくらでも食べられるのはウソですが。具は最大のアクセントである紅ショウガを筆頭に、タマネギや青ネギなどの香味野菜と卵、そしてチャーシュー、ではなく牛肉です。この牛肉が良い仕事をしています。ガン見しないと発見できなさそうな牛肉の量ですが、この「やきめし」を一口食べると牛肉の旨味がしっかりと主張していて、一般的なチャーハンとは異なる深い味わいを堪能できるのです。この「やきめし」だけでも多くの人にとっては満腹となりますので、「やきめし」を食べたい人はせいぜい「味噌汁」や「豚汁」¥300、「玉吸」¥280など汁物を追加するにとどめた方がいいでしょう。近所にあれば毎日でも通いたくなる、味とリーズナブルさを両立されているお店です。お近くにお越し際、遅い時刻のランチ時などにでもぜひご利用ください。

[2022年9月6日訪問]

萬盛
●住所…京都市中京区西ノ京北壺井町62(Google マップ
●TEL…075-811-5987
●定休日…日曜日および祝日
●備考①…「冷麺(冷し中華)」は夏季限定
●備考②…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「萬盛」でご確認ください。

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